
引用:http://i.huffpost.com/gen/2001834/thumbs/o-UKRAINE-facebook.jpg
ウクライナ東部で政府軍と親ロシア派の戦闘が、再び激化しています。
一時壊滅寸前と噂された親ロシア派はロシアの支援を受けて攻勢に転じた。
一方欧米は政府軍への軍事支援を躊躇しており、劣勢になっている。
東部から避難した住人は150万人に達しているという。
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ロシアと欧米の代理戦争やらされている
東欧のウクライナでは親ロシア派が支配する東部ドネツク州などで、戦闘が激化して多数の被害が出ている。
2014年から5千人以上がなくなり、1万人以上が負傷したとされています。
欧米の支援を受けた政府軍の猛攻撃によって、2014年後半には独立派(親ロシア派)が壊滅するかに見えた。
しかしロシアから地対空ミサイルや装甲車、戦車などの支援を受けて親ロシア派は立ち直り、再び政府軍を追い出している。
この間にロシアが提供した対空ミサイルによって、マレーシア航空機の事故が発生した。
親ロシア派の「ドネツク人民共和国」代表はウクライナ政府と交渉せず攻勢を強めると宣言している。
国連の推定ではこれまでにウクライナ人150万人が戦闘地域からの避難を余儀なくされていて、60万人が住む家が無い難民になっている。
何故これほどまでに事態が悪化しているのかの原因は比較的はっきりしている。
まず欧米諸国は口先だけの支持を約束しロシアへの経済制裁を行っているが、それらは言わば自国の為であり、ウクライナへの支援は行っていない。
一方ロシアは中立を口にしているが、その実戦車や戦闘機も親ロシア派に提供している。
こうして親ロシア派は攻勢を強め、ウクライナ政府は国内を掌握できないのである。
住む家を失った住人

引用:http://www.asyura.us/bigdata/up1/source/27770.jpg
ウクライナのこれまで
ウクライナでは黒海に突き出たクリミア半島で去年、親ロシア派が主導して独立住民投票が行われて、ウクライナからの離脱を宣言した。
欧米諸国は認めていないものの、クリミアにはロシア軍が駐留し、事実上ロシアの勢力圏としてウクライナから離脱している。
クリミア半島は元々ウクライナ系住民が少ないうえに、旧ソ連時代にロシアからの移民が多数住んでいました。
ウクライナではソ連崩壊後の1990年台から、ロシアと協調する親ロシア政権が国を運営していたが、2005年に親欧米派のシモチェンコ政権が誕生すると欧米流資本主義に一気に転換した。
EUやアメリカなどから巨額の資本投資が行われ、このままウクライナは欧米化していくかに見えたが親ロシア派のヤヌコーヴィチと数度の選挙で激戦のうえ、2010年に敗れて政権を去った。
親欧米派は欧米資本と癒着して『富裕層』になったり政治腐敗や汚職が酷かったことなどで人心が離反したとも言われている。
新たに政権についたヤヌコーヴィチは独裁的な政治手法をとったが、一応は選挙で選ばれた正当な政権である。
ヤヌコーヴィチは政敵のシモチェンコを逮捕投獄したり親欧米派を弾圧したので、欧米資本や欧米諸国と敵対する事になった。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどの西側諸国はウクライナで爆弾テロなどを行っていたテロリストを「民主主義の革命家」に祭り上げて金銭と武器などの支援を行った。
ヤヌコーヴィチ政権は「革命家」を名のるテロリスト集団に連日襲撃されて多数の犠牲を出し、国民からの支持を低下していった。
2014年2月22日、ウクライナ騒乱によって『民主的な政府』が誕生したのだが、選挙で公正に選出されたのはヤヌコーヴィチであり、テロと暴力でこれを倒したのが『民主政権』なのである。
だから新ウクライナ政府は最初から矛盾を含んでおり、ニセモノの民主主義であった。
ニセ民主政権と親ロシア派
この暴力とクーデターは欧米のマスコミ、CNNやBBCなどによって大変に美化されてフランス革命のように報道された。
(そのフランス革命も実体は、資産家による国家乗っ取りに過ぎない)
爆弾テロと人ごろしで権力を握った人たちが首相や閣僚に就任しました。
こんな政権が安定するはずが無く、成立直後から自分達がやったのと同じ手口の『民主的な革命運動』に攻撃される事になります。
フランス革命政府と同じく、暴力には粛清で立ち向かう事になり、ここにウクライナ内戦が勃発しました。
ここまで見た通り、ウクライナ内戦の原因は、選挙で選ばれた政権にロシアと欧米の双方がちょっかいを出し、反政府派のテロリストを支援したのが原因です。
2014年2月22日に欧米が支援したテロリスト政権がウクライナで樹立しましたが、2月27日には早くもクリミアで分離独立を求める動きが表面化し、ロシアの支援を受けて『独立戦争』を開始した。
欧米諸国がロシアとの全面的緊張を避けてウクライナ支援を躊躇したのに対し、ロシアの動きは素早く秘密裏に軍人を送り込んで支援した。
その後もロシアは兵器や生活品をクリミアに送り込んで掌握し、続いてロシア軍の戦車や軍用機が進駐した。
2014年3月16日に独立を問う住民投票が行われ、18日に独立を宣言した。
クリミアのロシア化は既成事実となったが、続くウクライナ東部の分離独立を巡って、再び欧米とロシアはテロとクーデターの応酬で対立している。
双方が自分達の立場を代弁するテロ集団に武器と資金を提供し、相手側を攻撃させているのである。
欧米諸国の言う『民主主義』もロシアの言う『正義』も言ってみればクソと味噌である。
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