
引用:http://image.news.livedoor.com/newsimage/f/d/fd60a57528fcd401359e758962830415.jpg
東北地震があった2011年は振り返るとゲームの世界に大変化をもたらした。
それまでゲームの中心だったゲーム専用機から、携帯電話で手軽にできるグリーやモバゲーに主役が移った。
そして今ファミコンから始まったゲーム専用機の歴史が静かに終わろうとしている。
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もはや脇役になったゲーム機
気がつけば家庭用ゲーム機がゲームの主役から退いて久しい。
ソニーの新型PS4は2013年に(日本以外で)発売されて15年1月末までに、既に世界で2000万台を販売した。
プレステの中では過去最大のヒットなのだが、他が凄すぎてこの数字すら小さく見えてしまう。
2013年の家庭用ゲーム機の国内売り上げはハードとソフトの合計で約4000億円でした。
2014年もあまり変わらなかったとみられています。
対してスマホゲームの大手4社、グリー、モバゲー、ガンホー、ミクシィだけで計5000億円の売り上げを上げたとみられる。
スマホゲーム界の2014年売り上げは推定8000億円以上でした。
パソコンオンラインゲームは2000億円未満であまり成長していない。
つまりファミコン時代からの続いてきた、コントローラーでプレイするゲームハードは、携帯ゲーム機とパソコンを含めても5000億円、しかももう何年も市場が縮小している。
一方スマホ、タブレット、携帯電話の通信機器グループは、合計で9000億円は売り上げたとみられ、しかも毎年4割も成長している。
国内ゲーム市場1兆4千億円のうち、ゲーム機はたったの4000億円でしかも利益率が低い。
家庭用ゲーム機に固執しても先行きは暗いのが分かります。
専用ゲーム機は不要になる
ソニーが現行のプレイステーション、PS4を発表した時に注目されなかったが重要な発表が同時にされました。
『ゲームハードとしてのプレステは4が最後で5や6は無い』
『今後のプレイステーションはネット上のサービスの名称になり、スマホやタブレット、パソコンやテレビからアクセスしてゲームや音楽を提供する総合サービスになる』と言っていました。
つまりゲーム屋さんやアマゾンでソフトを売るのはやめ、ネット上で全てのサービスを完結する『スマホ方式』です。
実はこのサービスはもう始まっていました。
ソニーは携帯ゲーム機「PSP」の後継機として、ソフトを差し込む方式をやめ、ネットでダウンロードする「PSP go」を2009年に発売しました。
これは大失敗に終わり次の「psvita」に移行したのですが、「PSP go」の問題点はサービスがネット上で完結しておらず専用のゲームとしての「PSP go」を必要とした事でした。
これではユーザーには不便なだけでメリットが無かった。2015年1月13日からはアメリカで「PS Now」というネットサービスを開始しました。
月額19.99ドルで、定額制で100作品以上のゲームを遊べるストリーミング型ゲームサービスです。
勿論PS4でも遊べるが画期的なのは4K/次世代スマートテレビを持っていれば、コントローラーをテレビに刺すだけでゲームが出来る。
まだまだ中途半端なサービスだが、『ハード不要のゲーム』として画期的なものだ。
PS3やPS4を音楽機器として使っている人は意外に多い

引用:http://livedoor.blogimg.jp/remsy/imgs/2/8/28331f0b.jpg
多用途機器に進化
スマホゲームは専用ゲーム機が不要な手軽さが受けた。
本格的なゲームでも専用ゲーム機を不要にし、『基本無料』でお試しユーザーを呼び込み、その後定額制やアイテム課金で収益を上げる。
こういう手法に家庭用ゲーム機が向うのは間違いない。
ではゲーム機そのものが無くなるのかといえばそうでは無い。
もう一方の据え置きゲーム、マイクロソフトのX-ボックスはゲーム以外に映像や音楽、テレビ観賞の機能を持たせようとしている。
アメリカでは日本のような無料のテレビ放送はなく、全て有料でチャンネル数が多いのだが、何らかの制御機器がないと、見たい番組を探し出せない状態になっている。
そこでゲーム機にテレビ観賞や録画のコントローラーの機能を持たせようとしている。
一方ソニーのPS4ではプレステによる音楽配信や、音響機器のコントローラーの機能を強化している。
ウォークマンやスマホで音楽を楽しむ人や、音響機器を部屋に設置する人にとって、中心的役割をになう。
この手の機能はパソコンにも出来るが、パソコンを持たない人が増えているうえに、安易にコピーできる著作権問題もある。
音楽、映像、ゲームを配信して周辺機器のセンター的役割をこなすのが将来の据え置きゲーム機の姿になりそうです。
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