E-767は米軍のE-3と共通機器なので、部品調達などで有利である。
jf3501(601)e-767-1-8459
引用:http://geta-o.jp/LATEST/2005-08/2005-08-19/jf3501(601)e-767-1-8459.jpg


航空自衛隊がAWACSを配備して15年が経過しました。

当時はロシアを想定していたが、尖閣騒動などで中国の脅威に増強が必要になっている。


不足する早期警戒機

航空自衛隊が運用している早期警戒機などが次々と運用期間を終えたり更新の時期を迎えている。

AWACS(早期警戒管制機)のE-767は導入から15年が経過して搭載機器の改修が行われている。
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また最初から言われていた事だが日本列島をカバーするには4機ではとても足りず、尖閣諸島や竹島周辺の状況を考慮すると2倍の8機は必要である。

現状の4機のうち半数は整備などで待機している筈で、飛行できるのは良くて2機でしかない。

2014年10月、日本政府はボーイング社とE-767のアップグレード(性能向上)契約を結んだと発表した。


 契約額は9.5億ドルで1000億円から1200億円に相当する。

E-767はボーイングE-3の搭載機器を767に移植したもので、1993年に生産開始した。

レーダーと電子装置などはE-3最終型と同じとされ、1990年ごろに生産されたタイプである。


つまりE-767の搭載機器は実質的に25年前のものだった。

1990年と言えばパソコンのウィンドウズすら普及してなかった時代で、機器の性能も推して知るべしである。

E-3の価格は1億ドルから2億ドル程度だが、E-767の価格は5億ドルだった。


差額の3億ドルは機体などの開発費とされ、当時は日本が損な契約を押し付けられたと非難された。

また高価すぎたため、日本以外に導入した国はなかった。

ところが10年後の2004年、E-767が高価すぎるとして導入を辞めた韓国、オーストラリア、トルコはもっと小型のE-737を導入したのだが、その価格はE-767とあまり変わらない約4億ドルだったのである。



次期AWACSは

E-737はAEW&Cで、E-767はAWACSと呼ばれている。

明確な定義は無いようだが、AWACSの方が高性能とされている。

E-767のアップグレード後のプランとして次期AWACSの議論が始まるのは確実で、水面下ではいくつかの候補が上がっている。


まずE-767を4機から、6機や8機に増やすという案。

一見簡単そうだが実はそうでもない。

何しろ世界で航空自衛隊が4機使用しているだけなので、生産していないのである。


胴体上に乗っているレーダードームは生産終了しているし、電子機器類も、生産していない。

もし4機を追加発注するとしたら、最初の4機の時と同じく、新規に開発費を支払って製造する事になるでしょう。

価格は1993年には5億ドル(550億円)だったが、これでは収まらず、6億ドルになるかも知れない。


だが性能と価格からはこれが最も現実的と言える。

2つ目の候補は韓国などが導入したE-737だが、価格がE-767とあまり変わらないのに、性能は大きく劣っている。

レーダーの探知範囲や管制能力が劣るという事は、多くの数を揃えないと同じ仕事ができないという事なので、むしろ損になる可能性がある。


E-767の利点は米軍のE-3と搭載機器が同じなので、米軍がE-3を運用する限りE-767の部品が無くなる事は無い。

対して韓国などのE-737は米軍が使用していないため、早くも一部部品の生産が終了された。

安物買いはこうしたものである。


3つ目の候補は既に数機の導入が決定したE-2Dだが、こちらは早期警戒機で管制能力は低く、E-767の代用にはならない。

4つ目の候補として国産哨戒機P-1を早期警戒機にする案も浮上しているが、その役割りはE-2Dに似たものになるでしょう。

というわけで次期AWACSの候補は事実上、E-767しかないのだった。


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