2年半で安倍首相がやった経済政策は日銀の金融緩和だけでした
TKY201304040358
引用:http://news-research.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_0b3/news-research/TKY201304040358.jpg


株価が急上昇し円安が急速に進行していて、日本に何かが起ころうとしているという雰囲気がある。

実体経済に背を向けて、株価だけを上げたツケを払わされるのだろうか?


株価急上昇の理由

5月28日日経平均は15年ぶりに2万600円をつけて市場は沸き立っていた。

為替相場は円安に振れて、2008年以来7年ぶりに1ドル124円をつけているので、円安が続く限り株価は上昇し続ける。
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ドル円と株価の関係はカードの裏と表のようなもので、日本の外から見て為替変動で株価が安くなると、業績に比べて割安になるので外人が株を買う。

例えば1ドル100円の時に株価1万円、100ドルの銘柄があるとして、1ドル80円で株価1万円のままだと120ドルに上昇する。

これでは企業業績が上がっていないのにドルで見て株価が20%上昇した事になり、割高なので外人は株を売る。


反対に円安になり1ドル120円なら同じ株価1万円は約83ドルで、安く購入できるので外人は株を買う。

東証の日本企業の株の約7割を日本人(日本企業)が所有しているが、逆に一日の売買の7割を外国人が占めている。

日本人は買った株を手放さないのに対し、外人投資家は毎日大量に売買している。


景気や企業業績に目立った変化が無いのに、株価が急変するのは、為替相場の変化によって、外国から見た株価が変動しているからです。

安倍首相が(2回目に)首相になった2012年12月は1ドル83円の超円高で、この時の株価は約9500円でした。

それから2年半後の現在、ドル円レートは約50%も円安になり、株価は2倍以上値上がりしました。


株価をドルで現すと12年12月の日経平均9500ドルは114ドルで、現在の2万600円は166ドルです。

円では2.16倍になったがドルでは1.45倍になっただけで、上場日本企業への本当の評価は1.45倍のほうでしょう。

さてこの1.45倍の上昇が何によってもたらされたかを見ると、安倍政権になってから民間消費は実質マイナスで推移しています。

公共事業も低く抑えられていて、社会福祉も特に急増しては居ません。


金融緩和だけで景気回復


企業業績が伸びた原因のほとんどが日銀の金融緩和、いわゆる「黒田バズーカ」と考えられます。

金融緩和とはお金を作ってばら撒く事ですが、不幸な事にお金を受け取るのは個人や庶民ではなく、大銀行や大企業だけです。

今までは会社の運転資金にも事欠いていたゾンビ企業が、金融緩和で資金調達が容易になり、将来の投資をしやすくなりました。


リストラして経費を減らすより、銀行から金借りて売上を増やす投資をしようという訳です。

こうして消費は減ったのに企業業績だけ急回復し、日銀がばら撒いたお金は株式市場に集まって株価は上昇しました。

株価が上昇すると税金が発生するので、国の税収も増えて財政が楽になります。


金融緩和でお金を増やすと、当事国の為替レートは安くなるので円安になり、さらに株価が上がる効果もあります。

円安になると輸出企業が儲かり、観光客が来るので貿易黒字になりますが、輸入産業が赤字転落し、物価が上がって実質賃金が減少するので、円安にGDPを上昇させる効果はありません。

(理論上は円安でGDPは減少も増加もしません)


ここまでは良い事づくめだったのですが、国民の消費と収入が、安倍首相就任以来減少し続けています。

日本のGDPの6割は個人消費で、個人消費は当然ですが個人収入から来ています。

GDPに占める公共事業の比率は3%で、企業の設備投資は公共事業に比例して増えたり減ったりします。


要するに国が工事を発注するから、企業はブルドーザーを買ったり工場を建てるので、公共事業は事業費の何倍ものGDPを生み出しているのです。

日本が過去25年間ゼロ成長だった理由は正に、公共事業費を減らしたからなのですが、安倍政権でも増えていません。

公共事業が仕事を生み出さないので、個人の収入はマイナスのまま、消費もマイナスのままで金融緩和だけをしています。


株価を上昇させたのは日銀が発行した数百兆円のぺーパーマネーで、実質経済が生み出したお金ではない。

このあだ花のような株高に持続性があるとは、とうてい考えられません。

安倍政権がやるべき事は大規模な公共事業連発なのですが、財務省やマスコミ受けが悪いので、むしろ減らしています。

これは失われた25年の歴代政権と同じやり方なのです。


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