H3001
引用:http://www.hazardlab.jp/contents/post_info/1/0/3/10317/H3001.jpg


アメリカではNASAが民間の宇宙企業に委託した打ち上げたロケットが、連続して失敗しています。

日本では新型ロケットH3の開発が進められている。


アメリカの宇宙民営化に暗雲

6月28日、アメリカのケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた、民間宇宙会社スペースXの無人ロケット「ファルコン9」が爆発した。

ファルコン9はNASAからの委託で、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ事になっていました。
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ロケットは打ち上げ後正常に飛行しているように見えたが、飛行角度を変え徐々に速度を上げと大気との摩擦で全体が熱を帯び発光していた。

ロケット全体が青白い炎に包まれた後、最先端は砕けるように粉砕し、次いでロケット全体が爆発した。

天候は完璧な晴天で雲ひとつ無かったので、爆発後に落下してくるまで地上のカメラで鮮明に中継されました。

地上27マイル(約43キロ)に達した時点で、ロケット上部の液体酸素タンク内圧力が上昇したという警告があり、直後に爆発した。

NASAがスペースXに委託した補給船の打ち上げは過去7回成功し、今回はスペースXが開発した無人補給船「ドラゴン」を搭載していた。

ファルコン9は1段目ロケットの再利用という意味不明な機能を搭載しているが、今回で3回連続で失敗した。

ドラゴンには国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶ物資が搭載されていたが、輸送計画には余裕を取ってあるので当分は支障が出ない事になっています。

千葉大学の流星観測カメラ「メテオ」も搭載されていました。

NASAは2014年10月にも、オービタル・サイエンシズ社に委託した補給船打ち上げに失敗しており、信頼性の低さが露呈している。

民間宇宙企業は開発コストや打ち上げコストが低いのが特徴だが、ロシア製のソ連時代のロケットなどを使用している。

値段が安い機材を品質を考慮せず使用している面があり、安かろう悪かろうというレベルから抜け出せない。

2017年には有人飛行が計画されているが、安全性に疑問が持たれている。

こうした民間宇宙企業の売上のほとんどは、NASAや米軍、アメリカ政府の支出に頼っており、純粋な民間会社ではない。

政府の事業を民営化し請け負う企業として始まった国策会社だが、相次ぐ失敗で米政府は見直しを迫られています。


米航空宇宙局(NASA)はスペースXとボーイングの宇宙船で、宇宙ステーションなどに補給する計画を建てている。

米国防総省はスペースXで軍事衛星を打ち上げる計画を検討していたが、「当てにならない代物」なのが判明した。

NASAは2011年のスペースシャトル退役後、ISS輸送を外部委託したが、3回連続で失敗し搭載物資全てが失われました。

見通しの甘さと外部機関の技術力の無さで批判を受けている。

少なくともアメリカの宇宙企業が近い将来、NASAに匹敵する信頼性を獲得する事は無いでしょう。



日本の新型ロケットH3

日本ではH2に変わる完全な新設計のロケットが開発される事になり、名称も正式に「H3」と発表された。

H2は宇宙開発事業団が開発したが、相次ぐ打ち上げ失敗で解体され「JAXA」と三菱重工に事業が再編された。

現在は打ち上げまでは三菱重工が行い、開発や運用をJAXAが参加している。

アメリカは新興ベンチャー企業をマイクロソフトやグーグルの様に発展させようと考えているが、日本は実績のある従来企業に委託した。

日本による国際宇宙ステーション(ISS)輸送は補給船「こうのとり」で行っているがH2Bでこうのとりを打ち上げると300億円以上が掛かっている。

H2B打ち上げに100億円以上、こうのとり製作に200億円とされています。

これを「こうのとり」の設計を簡素化する事で100億円に圧縮し、ロケットもH3にする事で合計200億円以内に出来ると試算している。

「新型こうのとり」は宇宙ステーションへの補給だけでなく月面探査や宇宙探査船の機能を持たせる。


H3ロケットは既に開発が始まっていて2020年の打ち上げを目指しています。

打ち上げ能力はH2Aの1.5倍で、価格は半分の50億円を目指しています。

長さはH2Bの56.6mより長い63mで、H2Bの5.5tより大きい6tから7tの搭載重量がある。

新規開発するには約2000億円が掛かり、費用だけで見ると性能向上が少ない割りに開発費が掛かる。

H2も実績を重ねて信頼性が向上しており、現在の使い方をするのに支障は生じていません。

むしろ新規開発する理由は性能やコストでは無く「JAXA職員の高齢化」にあった。

H2の開発が行われたのは1996年以前で既に20年以上が経過しました。

当時の中心技術者は既に引退してしまい、若手だった技術者もこれから引退時期を迎える。

するとJAXAにはロケット開発に関わった技術者が居なくなってしまうので、ロケット開発能力が失われる可能性が高い。

これは航空機にもいえる事で、新たな開発を怠っていると開発能力が失われる危険があります。

もしロケットの開発を止めてしまうと戦前の「桜花」「秋水」から始まって、戦後のペンシルロケットで再開されたものが水泡に帰してしまう。

宇宙事業単独での採算は期待出来ないが、宇宙技術から民間への技術波及効果が大きいので、日本全体としては有益な事業といえます。

例えば最先端の航空技術やコンピュータ、IT技術などでの活用が期待できる。

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