マレーシアの基地では、P8ポセイドンの姿が頻繁に目撃されるという
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引用:http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-EN079_0912MA_P_20140912075552.jpg


マレーシアが去年から密かに、米軍哨戒機に基地を提供していたのが分かった。

インドネシアも米軍との協力を進めており、両国は中国への警戒を強めている。


マレーシアの中国離れ

ASEAN(東南アジア諸国連合)の中では中国に近い立場を取っている、と言われていたマレーシアの中国離れが起きている。

従来ASEANの中で「中国派」と見られていたのは共産主義だったカンボジアと今も共産国家のベトナムだった。

だが南沙諸島問題で中国はベトナムの領海の8割近くを奪い尽くし、両国は対立し、ベトナムは日本や欧米に接近しました。
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マレーシアとインドネシアはイスラム国家なので反欧米の立場を取る事が多く、冷戦時代からソ連製兵器を使ったりしていた。

だが両国は米国、欧州、日本中露と平等につきあうバランス外交を基本としていて、どこかと特に親密ではなかった。

ミャンマーやラオスも欧米と対立する事が多く、そのような場合にはロシアや中国を利用して有利な外交を展開した。


これが第二次大戦以降のASEANだったのだが、いくつかの国ははっきりと「反中国」に変わりつつある。

まずベトナムとフィリピンは領有権問題で中国を敵国と名指ししていて、他の国と中国の関係も悪化している。

例えば中国はインドネシアに鉄道やインフラを売り込んでいるが、同時に領土侵略を進めている。


一方で経済交流や友好親善をニコニコして言いながら、軍艦で相手国の領海や領土を新たに占領している。

特につけこまれたのが「反米主義」を国是にしていたフィリピンとベトナムでした。

フィリピンは「反米革命」で米軍基地を叩き出し、アメリカの植民地から脱却した筈だった。


アメリカ軍が居なくなった南シナ海は中国軍に占領されたが、これは軍事的に見て当たり前の事だった。

反米が国是だった以上、アメリカに頼ることも出来ず、20年間なにもせず領土を奪われるままになった。

フィリピン版「失われた20年」でベトナムも似たような事情で領海の殆どを失いました。



少しずつ領土を削られるASEAN諸国

インドネシアやマレーシアもこの手で少しずつ島を奪われたり、領海を占拠されていました。

ASEANの中で現在も中国支持なのは海に(少ししか)面しておらず、中国と国境を接しないカンボジアだけです。

ラオスやミャンマーですら、時おり中国軍や武装兵力と軍事衝突したり、緊張関係になっています。


米中のうちどちらかと言えば親中国だったマレーシアは2014年から、米軍機の基地利用を認めている。

国内の飛行場2ヶ所からは、米海軍の最新鋭哨戒機P8が、頻繁に離着陸する姿が見られるという。

表向きマレーシアは米軍の基地利用を認めていないし、秘密作戦として行われている。(日経新聞)


表向き親中国を装って裏で米軍と協力する事で、中国からの譲歩を得やすくなると考えている。

中国海軍はマレーシアの排他的経済水域内で軍事演習を行ったり、「中国の領海」だと主張した事も有った。

何もしなければマレーシアも第二のフィリピンになるのは自明の理で、アメリカを盾代わりに使おうという事である。


インドネシアの水域内にも中国海軍は頻繁に侵入し、離島や岩礁を占領する動きを見せている。

インドネシア軍はフィリピンと違って軍備は充実しているが、危機感を覚えるほど中国は貪欲に拡大している。

インドネシア近海には中国が欲しがっている資源が多く埋蔵されており、中国の領海だと主張している。


ASEANは今のところ経済会議にすぎず、EUのような共同体でもNATOのような軍事同盟でもない。

中国から見れば個別に侵略して勢力下に入れることが出来、非常に脆弱な地域だといえる。

中国海軍に南シナ海を占拠されることは、領土や資源の問題だけでなく、貿易や交通が制限される事を意味する。


中国がもし「自国の領海」あるいは防空識別圏での民間船や航空機侵入を制限したら、自由な貿易が困難になります。

何をするにも中国政府の許可が必要になってしまい、事実上中国に支配されてしまいます。

地域の防衛にはASEANの軍事同盟化や、日米同盟との連携が不可欠でしょう。


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