決壊した部分は公有地の堤防がなく、民間地の丘が自然の堤防になっていた
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引用:http://www.chunichi.co.jp/s/article/images/2015091099150140.jpg


9月10日、茨城県鬼怒川や栃木県黒川などが決壊し、数千軒の住宅が浸水したり孤立しました。

災害出動が要請され、自衛隊や機動隊、海上保安庁や消防などが救助に出動しました。


鬼怒川などが決壊


台風18号の影響で豪雨の茨城県鬼怒川では9月10日、堤防が決壊し広い範囲で洪水になった。

茨城や栃木では雨量が600ミリに達し、鬼怒川が茨城県常総市で長さ140mに渡って決壊しました。

およそ1000人が決壊時に地域内に居たとみられ、数人が行方不明になっています。

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鬼怒川は高さ3メートル程度の堤防が整備されていたが、10日午後0時50分ごろ決壊しました。

浸水面積は約32ヘクタールで、浸水した地域には約6500棟の住宅があり、1000人ほどが孤立したと見られています。

夜までに約260人が救助されたが、まだ600人ほどが取り残されている。


国土交通省は浸水面積は37平方キロで、2万2千人に被害の恐れがあると発表しました。

栃木県の東京電力鬼怒川発電所など3つの水力発電所の施設が水没して、発電できなくなる被害が発生したが、停電はしていません。

日鉱日石は15ヶ所のスタンドが水没したり停電し11ヶ所で休業し、スーパーやホームセンターなどの商店も休業しています。


台風18号の接近は予め予測できていたので気象庁は10日朝、栃木県と茨城県に大雨特別警報を発していました。

関東全域では栃木県で約9万6千人、茨城県で約3万6千人など、約97万8千人に避難指示や勧告が出ていました。

茨城県で鬼怒川の堤防を越えた他、栃木県の黒川が決壊し、福島県南会津町でも河川が氾濫しました。



取り残された人達

茨城県知事は鬼怒川決壊後、自衛隊に災害派遣要請を出しました。

茨城県常総市では自衛隊のヘリコプター12機が出動し、孤立した住民らの救助に当たりました。

決壊から午後6時ごろの日没までに、常総市と結城市で116人を救助したと発表しました。


この他海上保安庁や消防庁、警察なども救助にあたり、合計約200人余りが水没地域から救助されました。

茨城県常総市のスーパー「アピタ石下店」では決壊で駐車場や1階の売り場部分が浸水し、2階部分に避難しました。

2階には100円ショップや食堂があり、救助が難しいので建物内で一晩過ごす事になった。


常総市の特別養護老人ホームで1階部分が浸水し、入居者の老人ら81人が2階に避難して救助を待っている。

外は水で孤立し日没によって救助が困難になっため、やはり施設内で夜を明かす事になりました。

この他鬼怒川では多くの住民が取り残され、現在も救助を待つ人が居るとみられています。


ブロック塀の上に上った人や、電柱につかまっている人、住宅の2階に居る人や、車の上に上がって居る人などが目撃された。

10日午前から栃木県の常総署などには救助要請が30件ほど相次いでいて、警察は機動隊を投入して救助に当たっている。

機動隊ではゴムボートなどで水路になった道路から救助しているが、水の流れが速い場所もあり、難航している。


太陽光発電買取事業によって、堤防を削り取ってソーラー発電所を設置した。
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引用:http://livedoor.blogimg.jp/mona_news/imgs/e/c/ecb22cf0.jpg


太陽光発電の為に堤防を削り取った

9日の夜には鬼怒川は警戒水位を超えていました。

10日午前7時45分に茨城県で大雨特別警報が発令されたが、その時には既に数件が浸水する被害が出ていた。

その後鬼怒川は10日朝、常総市など3カ所で堤防から水があふれる越水が発生しました。


栃木県では多い所で7日からの連続雨量が400ミリを超え、50年に一度の降水量になっています。

鬼怒川の堤防が決壊した箇所では多くの住宅が流されて、多くの自動車なども水流で流れて行きました。

決壊した鬼怒川では国土交通省が「10年に1度の大雨」による災害を防げないとして、堤防かさ上げ工事をしていました。


決壊した場所については2014年から堤防拡大のために用地買収をはじめ、これから工事を開始する事になっていた。

決壊前の航空写真では堤防の脇に太陽光発電の為のソーラーパネルが敷かれていて、ソーラー発電をしていたようです。

資料を見ると決壊部分は河川と堤防が極端に狭く、堤防の外は民間所有地で、太陽光発電を行っていた。


発電所建設のために堤防の「土手」の斜面を削り取り、結果として堤防の幅が薄くなり、弱くなっていました。

この経緯を見る限り、茨城県と国土交通省の河川管理が杜撰だった、と見ることもできる。

鬼怒川には元々堤防は設置されておらず、自然の丘が堤防代わりになっていたが、大部分は民有地だった。


政府が太陽光発電に補助金を出し、電力会社の買取を義務化したので、地権者は堤防を削り取り太陽光パネルを設置した。

当然堤防は無くなったが、県と国は土のうを積むなどして応急処置をして、この部分の土地を購入しようとしていた時に決壊した。

ソーラー発電をしている土地の大部分は森林など災害防止機能を持っていた箇所であり、全国に同じような例があると考えられる。

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