アメリカはドルをばら撒き、ドルは中国に投資され、中国は資源を買い漁った
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引用:http://www.bullnotbull.com/gallery/images/g-helicopter-big.jpg

2000年代に資源価格が高騰して、日本が貿易赤字になったり、資源争奪とも言われました。

最近はガラリと変わって資源価格が暴落し、あらゆる資源が半値になりました。


資源バブルを謳歌した中国

10年ほど前に中国は盛んに「資源外交」を展開して、世界中から資源をかき集めていました。

経済成長によって中国の資源需要は急増し、2000年以降は10%を超える経済成長率をも、上回るペースで需要が伸びました。

中国は2050年ごろまで2桁成長を続ける計画を建てていたので、計算すると地球の資源の何割かを中国が消費する事になります。
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経済成長のためには石油や鉱物資源が欠かせないという訳で、全世界のあらゆる資源を買おうとしました。

資源を買うには基軸通貨のドルが必要ですが、貿易黒字で得たドルをアフリカの鉱山などを買う資金に使いました。

中国には資源と交換できる「兵器」という輸出品があり、機関銃やロケット砲と資源を交換しました。


資源輸出国の大半は貧困国で紛争地域なので、中国製兵器はとても喜ばれる。

少なくともそうした国の指導者は、日本の人道支援よりは中国製地雷を好むのでした。

中国の自動車保有台数は2030年には3億台に達すると予測され、現在1.5億台ほどです。


当時中国は鉄鋼・造船・自動車などエネルギー集約型産業に依存していました。

2010年の産業界は総エネルギーの70%を消費し、家庭消費は10%、輸送は7%に過ぎませんでした。

中国の成長の多くはエネルギー集約産業なので、新たな資源を入手できなければ成長は止まり、資源危機が叫ばれました。


中国が年10%以上の成長を続けるには、毎年資源輸入量を15%程度も増やす必要があった。

新たな資源の多くはアフリカにあり大半は経済破綻した独裁国家で、少し前の中国に類似しています。

中国は資源を得る見返りに、腐敗した軍事政権を支援したり武器を与えたり、道路やインフラを作ったりしました。



バブル終わり混乱の時代へ


しかし2008年のリーマンショック以降は資源価格が低迷し始め、2010年以降は急激に下落し始めた。

石油価格は2008年に1バレル150ドルに達したが、2015年現在は40ドル前後で、下落傾向は続いています。

中国が買ったころに比べて半値以下に下がっている訳で、推測では大きな損失が出ています。


リーマンショック以降も中国は10%前後の高度成長を続けたが、実際にはそれほど成長しなかったと見られる。

あらゆる資源価格を高騰させたのは中国の需要だったが、価格が低迷した自体が、中国の成長が衰えたと証明している。

アメリカのシェールオイルで供給が増えたのも相まって、今や石油余りの状況になっています。


中国が輸出で得たドルを使って世界の資源を買い漁り、中国の支持国を増やすというパターンは持続不能になった。

日本に関係がある国ではオーストラリアの資源輸出が低迷して経済崩壊して、政権交代や混乱状態に陥っている。

インドネシアも同様に経済破綻し、日本と進めてきた新幹線計画を破棄しようとしている。


中国がアメリカを上回る資源を必要とするようになり、資源争奪戦が起きるという想定は笑い話に過ぎなくなった。

中国は資源カードを活用して資源輸出国のリーダーになり、「アフリカの支配者」になる筈だったがこれも消えました。

アフリカや中東などの国々は、資源バブルが起きる前の、元の貧困国に戻ろうとしています。


折りしもアメリカは資源バブルのもう一つの原因だった緩和政策を辞めようとしています。

緩和政策とは低金利にしてお金をばら撒いて景気を良くする政策で、アメリカが配ったお金で中国バブルが起きました。

過去にアメリカがこうした資金回収に乗り出した時には、必ず世界的な不況に発展していて、今後が懸念されている。


こうして見ると中国バブルも、中国が起こした資源バブルも、アメリカのドルばら撒きが引き起こしたバブルだったと言える。

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