中国は立場の弱い国に、人民元での支払いを強要するでしょう
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引用:http://www.biztempnews.com/media/k2/items/cache/f564c1422f75d8af61b6191b15b3db80_XL.jpg


IMFは金融危機の際に支援国が受け取れる通貨のひとつに、人民元を加えると発表しました。

ユーロ成立によって元々ひとつ足りなかったのだが、アメリカが反対し先延ばしになっていました。


人民元をSDRに承認


2015年11月30日、国際通貨基金(IMF)理事会は人民元を特別通貨引き出し権(SDR)に加える決定をしました。

特別通貨引き出し権(SDR)は仮想通貨で実在する通貨ではないが、通貨バスケットの通貨と交換する事ができる。

金融危機に陥った国は外貨準備が底を付いているが、SDRをドルなどと交換する事で外貨を得る事ができます。
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1969年の創設時はドルだけだったが 1974年には16通貨がバスケットに加えられ、当時は占有率1%以上の通貨なら何でも良かったようです。

1981年に輸出量が上位5位内の通貨に見直されドル、ポンド、マルク、フラン、円の5通貨になった。

1999年からマルクとフランが統合されてユーロになったが、上位5位の筈だったのに4通貨に減ってしまった。


西暦2000年頃の順位では世界の貿易輸出額5位はカナダ、6位中国、7位イタリアだったが5カ国くらいが僅差で争っていました。

2000年代に入ると中国の輸出金額が急激に増えて、現在は世界一位になっています。

中国のGDPは中国が勝手に発表しているだけだが、貿易額は相手国も発表するので真実だと考えられます。


つまりユーロが発効した時点で基準の5カ国に1通貨足りなかったのであり、いずれ1通貨増やすのは決まっていたと言えます。

足りなくなる原因を作った欧州はリーマンショック以降、急激に中国との取り引きを増やして損失を穴埋めした。

英仏独はいずれも中国からの投資や中国貿易への依存度が高まり、人民元の必要性が増した。


もしドイツが通貨危機に陥った場合、IMFから支援を受けてもその中に人民元が入っていないので、支払いに困る可能性が出てきます。

SDRに人民元を加えれば、人民元に交換して元建て債務を支払うことが出来るでしょう。

こうした理由で欧州は人民元のSDR入りを強く要求し、アメリカと日本が難色を示していました。



欧州の中国依存

SDRの通貨バスケットは最終的にIMF理事会が決めますが、理事は米国、イギリス、フランス、ドイツ、日本が多くを占めています。

IMFの主要5カ国のうち最初から3カ国を欧州が占めているので、多数決を取れば欧州の言い分が通るでしょう。

安全保障理事会のように米国に拒否権がある訳では無いので、英仏独の希望通りに人民元のSDRが承認されました。


バスケットの構成比はドル(41.73%)、ユーロ(30.93%)、人民元(10.92%)、円(8.33%)、ポンド(8.07%)となりました。

構成比は常に変わるもので、あまり重要な意味を持たないが、ドル100%の時代から見るとドルの構成比がかなり減少しました。

貿易金額の多い国の比重が高まる訳ですが、それは貿易依存度が高い国という意味でもあります。


日米は比較的貿易依存度が低く国内で経済を循環させているが、欧州と中国は貿易依存度が高く、脆弱だといえます。

IMF加盟国はSDRとの交換に備えて外貨を準備するので、人民元で外貨を積みます国が増えるでしょう。

中国は今まで外国と取り引きするには必ずドルを用意しなければならず、大変なコストが発生していました。


ドルを入手するには輸出で儲けた外貨が当てられていたが、儲けた金で支払いをしなければならず、自転車操業でした。

中国は450兆円もの外貨準備を持っていると(勝手に)言っていますが、実際には外国への支払いに窮しています。

人民元が外国の外貨準備に使われるのなら、一部の支払いは人民元で済ませられるかも知れません。



人民元を乱発して支払い


というより中国の事なので、立場の弱いアフリカやアジアの国には「人民元で払う」と一方的に押し付けるでしょう。

例え契約上はドルで払う事になっていても、「契約書は破るためにある」が中国人の信念です。

外国への支払いが人民元で出来るのなら、造幣所で紙に文字を印刷するだけでお金を作れます。


現代では現実には、ほとんどのお金は印刷せずコンピュータ上で決済するので、コストは限りなくゼロに近い。

こういう具合で中国が人民元による支払いを乱発する結果、世界がどうなるのかは分かりません。

ただ自分のお金が大事なら、人民元の支払いなど受けてはいけないという事ははっきりしています。

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