破綻しても陽気なのが南米気質なのだろうか
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引用:http://ason-de-kurasu.com/wp-content/uploads/2015/01/P3120324.jpg


南米のベネズエラは石油産業が壊滅し、輸入品の薬や食料が入手できなくなっています。

世界最大の石油埋蔵量を誇り、数年前には永遠の繁栄が約束されているように見えました。


世界一の富裕国が破産

ベネズエラは世界一の金満国だが現在は破綻の瀬戸際に立たされています。

原油埋蔵量は世界一で、事実上無限のお金を産む資源を有している。

だが最高値130ドルだった原油価格は30ドル台なので、採掘して輸出しても赤字を出しています。

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値下がりの原因は消費が拡大した何倍ものペースで産油国が増加し、産出量も増加した事でした。

20世紀始めには産油国はアメリカだけだったが、次々に発見されて、今は(日本以外の)どこにでもある。

石油産出量は無限に増やせるが、消費量は「人口X各自の消費量」でしか増えない。


人類の総人口は100億人に達する前に減少に転じると予想されていて、既に増加ペースは鈍っています。

地球環境を保つため脱石油も進むので、石油産業の未来は明るくない。

これからは多すぎる石油を少ない人数で、少しずつ消費していく時代に変わっていくでしょう。


ベネズエラは石油を採掘しても赤字なので、なぜか石油を輸入しています。

そのカラクリは、赤字でも市場シェアを失いたくないと考える中東の産油国が、損失を被ってくれるからでした。

サウジアラビアなどはまだ石油で儲けた資産をプールしており、長期間耐える事が可能です。



アイスを食べた事が無い子供

ベネズエラは長年社会主義国で、政権が浪費を続けたのでお金が無くなったと欧米マスコミは指摘している。

だがこれはおかしな話で、ソ連も中国も、資本主義化してからのほうがずっと浪費している。

社会主義経済が上手く行かないのは浪費したからというよりも、お金の使い方が間違っているからでしょう。


IMF(国際通貨基金)によるとインフレ率は720%で世界最高、犯罪率でも世界最高になりました。

最近3年ほどでどのくらい経済が悪化したかというと、生まれて一度もアイスクリームを食べた事が無い子供が増えている。

アイスの原料は輸入品で、外貨を稼げないのでアイスやお菓子がスーパーから消えました。


国はトイレットペーパーや食料の価格統制をしたが、店に並ぶ瞬間に売り切れています。

政府は配給制や工場の強制稼動をしようとしたが、工場が稼動しても政府は代金を払わないので、倒産させた方がましです。

ペットを食べたり、役人が配給物を奪ったり、医者が医薬品を横流ししたりしています。


配給制によって事実上社会主義経済に戻ったのだが、どうしてベネズエラには石油で儲けたお金が残っていないのでしょうか。

輸出で外貨を稼いだ国はドルを得るが、実は外貨の状態では何の役にも立ちません。

外貨で外国から何かを輸入する事で、国内生産した以上の物質やサービスを手に入れるから、輸出で儲かります。



輸出しただけでは国は栄えない

たとえば1万ドルの費用をかけて石油を掘って、出てきた石油を2万ドルで輸出したとします。

すると1万ドルの費用で2万ドル分の発電所とか教育システム、知識や権利などを輸入できるから儲かります。

ベネズエラはそうした将来の産業に外貨を使わず、国民生活を向上させるのに使ったと言われています。


福祉の充実とか医療や住宅の改善とか、国民が望む事をやり実は評判が良かった。

だが稼いだ外貨で将来に備えなかったので、今の苦境があります。

レベルは違うが日本も同じ事で、輸出して外貨を稼ぐのは、ほとんど何の意味もありません。


稼いだ外貨で何を輸入するかが重要で、将来大きく育つような使い道をしているかという点が問題です。

輸出企業が稼いだ金は、一体何に消えているんでしょうか。

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