海上警察が真っ先に救助したのは、逃げ出した船長だった
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引用:https://pbs.twimg.com/media/Ck5J7E3UkAESUch.jpg


セウォル号には規定の3倍以上の積み荷が積載され、不慣れな操舵士によってバランスを崩して横転しました。

その積み荷の中に軍事物資が搭載されていて、警察や検察、政府が隠蔽していたのが発覚しました。


謎の鉄骨100トン

2014年4月に沈没した貨客船セウォル号の引き上げ準備が進められていますが、新たに大量の軍事物資を積載していた疑惑が出ています。

軍が出港を急がせた為に、他の船が出港を見合わせる中、同船は出港し、沈没原因の一つになった可能性があります。

特別調査委員会の報告書によると、セウォル号には、今まで明らかにされていなかった100トン分の鉄骨が積載されていました。

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出港した4月16日の仁川港(ソウル近く)は濃霧で他の船は出港しなかったが、セウォル号だけが出港した理由は、軍事物資を積載していたのと関係があると指摘されています。

軍への納入期限を守る為に船は出港を強行した可能性があるが、転覆時に霧はなかったので霧自体は原因ではなかった。

直接の原因は船の改造と過積載、そして船員による急な舵取りだったと推測されています。


セウォル号の前身は1994年に日本で建造したマルエーフェリーの「フェリーなみのうえ」で、長崎周辺の離島で18年間使用されました。

日本のフェリーは20年ほどで代替わりし、中古船として外国に売却するのが恒例で、特に異常ではなかった。

船が古くなると人気が落ち集客が難しいのと、改修費用と新造費用の比較などで、マルエーでは新造を選んだと思われます。


だが売却先の韓国、清海鎮海運では収益性を高めるため、定員数を804人から960人に増やし、上部の客室を増築してしまいました。

この改造がセウォル号の復元性に重大な影響を与え、転覆しやすく起き上がり難い船に変わってしまいました。

総トン数は日本時代より300トン増え6,825トンになり、増加分は客室最上部に集中した為、バランスが悪くなりました。



沈没までの様子

セウォル号は舵を切ると傾いて急激に向きを変える特性があったと言われていて、この日は過積載によってさらに操舵性が悪化していました。

16日8時49分、韓国南部の孟骨水道を航行中、突然右に向きを変えて斜めになり、3分後に横倒しになりました。

この時60歳と58歳のベテラン操舵手ではなく、1年しか経験のない女性航海士が船を操船していました。


現場は浅瀬や島の間を通り抜けるうえ、潮流が速い難しい場所だったが、船長は自室に居て見ていませんでした。

この航海士が急に舵を切った為、船はバランスを崩して傾き、急角度で旋回した為なおさら傾いたと見られます。

バランスを崩した原因は過積載で、987トンしか積めないのに、3600トン以上を積載していました。


加えて積載したコンテナを頑丈な鎖などでロックせず、ロープで縛っていたので、船が傾く事で積荷が移動したと推測されます。

旋回の3分後に乗客の学生から消防に通報があり、海上警察に第一報が入り、続けてセウォル号が遭難信号を発信しました。

急旋回から7分後、海上警察はすぐに乗客を避難させるよう勧告するが、船長は拒否して自分と船員だけで逃走しました。


後で分かったのはセウォル号は「フェリーなみのうえ」時代から脱出用ボートを一度も点検せず、針金やチェーンで巻いて使用できなくしていた。

船長は乗客を避難させる事でこの不備が発覚し、罪を問われるのを恐れて、乗客には「その場に止まれ」と指示しました。

急旋回から1時間14分後にやっと乗客への避難指示が出されたが、既に船長は逃げ出し7分後に船体は沈没しました。



船員たちと海上警察の不手際

調査で分かったのはこの船長はそもそもセウォル号の船長ではなく、この航海で臨時に雇われただけのアルバイトでした。

韓国には海上警察の指示に強制力はないようで、現場に到着後の海上警察は救助する前に記念撮影などをしていた。

海上警察の仕事をぶりを記録するための行為だったが、現場写真には船内で助けを求める人影がはっきり写っていました。


横倒しになった直後に脱出を指示していれば、多くの乗客は船から飛び降りて、通りかかった船に救助されたと考えられています。

海上警察が真っ先に救助したのは、乗客を捨てて逃げ出した船長と航海士達だったので、これも国民の怒りを買いました。

沈没直前に脱出の艦内放送をしたのは、残っていた船員が独断でやった事らしかった。


横倒しになった船室は出入り国が上空にあって脱出しにくい上に、水が入ってきて浮遊物などで塞がれたと推測できる。

横倒しになってから30分ほどが脱出できるチャンスだったが、船長の命令で「乗客はその場を動くな」という放送が流れていました。

セウォル号は大型のクレーン船によって、2016年中に引き上げられる予定になっています。

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