ペルシャ湾の米警備艇2隻10名がイラン海軍に拘束された事件
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引用:http://i2.cdn.turner.com/cnnnext/dam/assets/160113105251-01-iran-sailors-framegrab-super-169.jpg


人質と身代金を交換

アメリカ政府は武装勢力や独裁国家が、西側諸国の人を人質に取る度に、「交渉に応じるな、戦争しろ」と言ってきました。

そのアメリカは他国には身代金を払うなと要求しておいて、自分はこっそりと支払って人質を帰してもらった。

しかも「アメリカの堂々とした態度が人質を解放させた」と事実と異なる説明をしていた。

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WSJは2016年8月3日、1月にテヘランで拘束されていた米国人4人が釈放された際、4億ドルを空輸したと報道しました。

ユーロやスイスフラン紙幣を木箱に詰めて木製パレットに積み、貨物機でイランに空輸されました。

空輸した資金はオランダとスイスの中央銀行から調達していた。


記事によると4億ドルは、オバマ政権がイランに支払いを約束した17億ドルの一部だった。

イランとアメリカは第二次大戦まで親密な関係だったが、大量の石油が発見された事が、両国の関係を対立的にした。

アメリカとイギリスは1950年代、イランの石油利権を手にしようと画策し、激怒したイラン側は石油会社を国有化した。


すると米英は大使館を通じてイランのテロ組織を支援し、テロや暴動、反政府運動を起こして政府転覆を図った。

この手口はアメリカに反抗した全ての国で実施され、最近ではウクライナで政府転覆、シリアなどでの反政府運動を支援した。

イラン側はさらにアメリカに対して敵意を燃やし、反資本主義や反米運動に火をつけてしまった。



イランの石油利権で絶縁した両国

要するにイランとアメリカの関係悪化は100%アメリカが悪いのだが、そうは思わないのがアメリカ人です。

自分が悪くても相手が悪いし、相手が悪ければ当然相手が悪いと言うのがアメリカ外交で、イランを「民主主義の敵」だと批判しました。

これにはアメリカが創設した「イスラエル」と周辺諸国の戦争も関係していて、欧米諸国が支援するイスラエルと、アラブ諸国は中東戦争を戦っていた。


そして米ソ冷戦の最中だったので、ソ連はアメリカに対立する国に、武器などを援助していた。

1979年に反米、反資本主義を唱えるホメイニ氏がイランでイスラム革命を起こし、アメリカと絶縁しました。

この時アメリカは武器を輸出する契約をイランと交わして、代金前払いで受け取っていたが、武器を渡さずお金を返さなかった。


これも契約の経緯を見ると、やはり100%アメリカが悪く、少なくとも受け取った代金は返すべきだった。

イランは最近になって国際司法裁判所に提訴し、両国は代金4億ドルと利息13億ドルの支払いで和解していました。

アメリカがイランに空輸した4億ドルは、この17億ドルの一部だと記事には書かれています。


オバマ大統領は4億ドルを払ったのは秘密にし、イランが拘束した米兵士を解放したのと、核合意を履行した事だけを発表しました。

合意した和解金の支払いなら隠す必要がないのだが、人質解放と同時期に、こっそり現金を空輸したのは、やはり不自然です。

米政府は「人質解放と送金時期が重なったのはまったくの偶然だった」と関連を否定しました。



やはり4億ドルは身代金だった

人質がイランを出国したその日に、現金を搭載した貨物機がテヘランの空港に着陸し、イランは4億ドルを受け取った。

1月17日朝に人質4人はスイスとアメリカに到着し、その後イランの航空機に現金を積み込んで離陸を許可するという周到さだった。

日本政府のように、現金だけを先に渡して相手の善意に期待するような、下手な手は決して打たない。


米国務省のカービー報道官は8月18日、人質解放のために4億ドル支払いを利用したと述べ、身代金だったのを事実上認めた。

人質を解放させるため、米国は4億ドルの支払いを遅らせて、解放しなければ支払わないと伝えたようです。

人質を取られても絶対に対価を支払うなと言い続けてきたアメリカは、自ら原則を破った事になる。

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