責任者の人数が増えるに連れて、誰が作ったのか分からない映画が増えていった
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引用:http://i.zeze.com/attachment/forum/201601/31/184947vjaueawwwhweuacv.jpg


単独製作から製作委員会へ

日本映画は「シン・ゴジラ」「君の名は。」がヒットしていて、「君の名は。」は製作委員会方式で製作し、東宝が配給しました。

一方ゴジラの方は、映画会社の東宝が製作し東宝が配給する単独方式で、現在では珍しいと言われています。

製作委員会は1984年『風の谷のナウシカ』が初めての成功例と言われていて、以降多くの映画がこの方式で製作されました。

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『風の谷のナウシカ』は徳間書店と広告代理店の博報堂が共同出資して製作された。

博報堂はテレビ局と強いつながりがあったので、テレビCMやテレビ番組で大規模な宣伝を打った。

当時は出版界も勢いがあり、徳間書店グループの雑誌やメディアを通じて大規模な宣伝が行われた。


テレビと出版物で同時に大規模な宣伝をするのは、日本では角川映画が始まりで、角川方式と言われていました。

従来の映画製作は制作会社と広告代理店が資金を用意して、全責任を負って映画製作をしていた。

映画が順調にヒットしつづけると大きな利益を手に出来るが、制作費が巨額になると投資を回収するのが困難になる。


角川映画は1976年『犬神家の一族』からヒット作を連発したが、1990年代になるとハリウッドから大作映画が押し寄せてきました。

スターウォーズ、ジェラシックパークなど制作費数百億円を投じ、日本には無かったSFXやCGをふんだんに使っていた。

1993年の『REX 恐竜物語』を最後に「角川映画」という個性を持った作品は製作されなくなり、製作委員会方式の同じような映画を量産するようになった。



個性がなくなった日本映画

角川書店は単独製作から製作委員会方式に変わった事で、角川書店の出資金は少なく済み、責任は軽くなった。

だが製作には共同出資者やスポンサーの意向を強く受けるようになり、一目で角川映画と分かる特徴は無くなった。

単独時代には東宝のように、独自の映画女優や俳優、スタッフを育てようとしていたが、製作委員会では短期的な利益のみが求められる。


製作委員会に参加する企業の多くは最初から利害関係がある企業で、映画に関係する権利を得るために出資する。

テレビ局、広告代理店、出版社、レコード会社、ネット配信会社、新聞社、制作プロダクション、映画配給会社などです。

当然出資した企業が映画製作に関わる仕事を請け負う事になり、映画完成後の権利も出資企業が手にします。


出資者は映画の内容やキャスティングにも口を出し、確実にヒットするような要素を盛り込もうとします。

人気漫画やアニメの映画化とか、最初からファンが付いていて知名度がある原作が好まれ、新規作品は敬遠されます。

主演俳優や女優も知名度と人気がある人が好まれ、演技力や芸術性の要素は排除されます。


単独制作では職人や芸術家肌の映画人が作っていたが、製作委員会では俳優より芸能人、職人よりビジネスマンが好まれている。

角川映画は「CMは面白いが映画はつまらない」と言われていたが、この傾向は一層助長されるようになった。

テレビ局主導でCMは派手に美しくなったが、肝心の本編は作品の芸術性が低くなった。



個性には金が掛かる


ゴジラシリーズは東宝がずっと単独方式で製作していて、「シン・ゴジラ」も単独製作された。

安保問題など微妙な要素が盛り込まれたのは単独製作だったからで、もし製作委員会だったらカットされたでしょう。

東宝が全責任を負うことで作品に自由度が生まれ、「角川映画」のように「東宝映画」という個性を持った。


もし製作委員会が作っていたら、俳優はジャニーズのアイドルだっただろうし、AKB48やエグザイルも出演したかも知れない。

音楽は最近のチャート上位のミュージシャンが担当し、売れそうなスタッフが売れそうな要素を詰め込む。

こうしてできた作品は多分ソコソコの水準だと思うが、どこの映画会社が作ったのか分からない映画になる。

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