電力を完全自由化したら、東京では毎日停電が当たり前になる
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東京で停電が普通になる日

東京では珍しく、10月12日午後3時半ごろに都内で58万戸が一斉停電し、午後4時25分ごろ回復しました。

福島原発事故や全原発停止でもほとんど停電は無かったので、日本人(特に東京都民)は停電しないのは当たり前と考えている。

だがこれからはもしかしたら、毎日停電するのが当たり前の時代が来るかも知れません。

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諸外国では太陽光や自然エネルギー発電の普及、電力自由化などが原因で、停電が頻発するようになった国があります。

今回の東電の停電原因は埼玉県にあった地下施設の火災で、変電所から東京都内に送電する送電線のケーブルが収められていました。

ケーブルの皮膜が劣化するとショートし易くなり、火災に至る可能性があるとのことで、こうした原因が考えられています。


ケーブルを覆う絶縁体に油が使われていて、ショートした火花が油に引火して、燃え広がった可能性があります。

経済産業相は東電社長を呼びつけて「何をしているんだ!」と怒鳴りつけたと報道されているが、福島原発事故での菅直人首相と同じ態度ではないか。

菅直人首相にしても世耕経済産業相にしても、他人事と考えているから、怒鳴り散らせば解決すると考えているように見える。


事故の原因は大抵、怒鳴れば解決するようなことではなく、複合的で根深い原因がある筈です。

怒鳴られた事でもう東電は政府には相談しなくなり、より一層問題を隠したり、政府に報告しなくなるでしょう。これが人間の心理です。

世耕経済産業相は「なんで35年間も交換しなかったんだ!」と怒鳴っているが、35年間のうち5年間は福島原発の対応に追われて、それどころではなかった。



電力自由化の悪夢にうなされるドイツ人

事態をより一層悪化するかもしれないのが「電力自由化」だが、幸いな事に今のところ掛け声だけで自由化は全く進んでいません。

主要先進国の多くが電力自由化したが、成功した国は一つも無く、必ず電気料金が2倍になって停電と事故が頻発しています。

どうしてそうなるのかは、電力事業は競争原理や市場原理にそぐわないからだとしか言いようがありません。


多くの人が理想としているドイツでは、自然エネルギーと自由化によって電気料金が2倍以上に上昇しました。

それは良いとしても、自由化と脱原発が進むに連れてドイツは「停電大国」になっているのです。

この数年で1時間程度の停電が頻発するようになり、毎月毎週のように停電が起きています。


1時間ぐらい良いじゃないかと思うのは昔の人で、確かに昭和の中ごろは良く停電したし、信号が止まっていても気にしませんでした。

でも今の世の中はすべてITとか電子機器で動いていて、停電すると連鎖反応で全部止まってしまいます。

昭和の時代は一つ一つ独立した機械が停止するだけだったが、今は日本中が繋がっています。


作業中のデータが消えてしまったり、プログラムが破損したり、予想外の影響が出るかも知れません。

携帯電話の基地局は数時間は内臓電池で動くが、長時間停電だと携帯電話も使用できなくなります。

ドイツでは自由化で電力会社を民営化した結果、経営努力で「不要なコスト」を削減しました。



不要なコストってなんだ?


問題は「不要なコスト」って何だろうという部分ですが、点検や修理に当たる作業員を解雇する事でした。

1年に1回点検していたのを10年に一度にすればコストを10分の1にできるというのが、ドイツ流経営努力でした。

日本のJRも国鉄を民営化して保守要員を大量解雇し、現在事故を多発させていますが、あれと同じです。


日本の電力会社は戦前は国営だったが、民営化して各主要電力に分割されて現在に至っています。

国営から分割民営化したときも電気料金が大幅に値上がりし、ドイツやアメリカも民営化したら値上がりしました。

単純な話、国営電力会社で全国に1社しか存在しなければ、1社分だけの電力設備で事足ります。


だが2社で競争させれば2社分、3社なら3社分の無駄な設備費が必要に成るので、分割するほどコストが悪化するのです。

電力の需要なんてのは固定しているので、半額にしたら10倍売れるというような資本主義の法則は通用しません。

医療でも医療費を半額にしたからといって患者が10倍に増えたりしないが、こういう需要が固定した産業で競争主義はなじまないのです。


自由化された電力会社が売り上げを増やす唯一の方法は電気を値上げする事だけなので、市場原理に従って自由化したら電気の値段は上がります。

もっと大きな問題は東電や関電のような大手電力は最大必要量の2倍以上もの発電量を確保しているが、自由化したら合理化で余力は廃止されます。

この「無駄な余力」があったからこそ日本は福島原発が爆発しても、全原発を停止しても平気だったのです。


電力自由化だの分割民営化は、日本が自ら不幸を求める行為に過ぎないように思われます。

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