世界一の金融街、シティ
City
引用:http://www.brexit.money/wp-content/uploads/2016/09/City.jpg


動揺するイギリス

イギリスはEU離脱を国民投票で決めたものの、動揺が広がって、新首相に就いたメイ氏もうろたえているようです。

先日メイ首相がゴールドマンサックス幹部との秘密会談で、「EU離脱で多数の企業は国外に流出する」と話したのが報道されました。

流出した極秘テープは国民投票前の5月に録音されたものだが、イギリス経済と安全保障の崩壊を懸念している。

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表向きイギリスは離脱後にEUとの経済協定を結ばないとしており、EU側も交渉を拒否しているが、これらは本心ではないようです。

実際にはイギリスはEU内で「特別な権利」を得るのと引き換えに、残留の可能性も交渉していると言われています。

EU側も離脱後にイギリスと何らかの経済協定を結んだり、離脱ショックを緩和する方法を模索している。


イギリスのロンドン金融街『シティ』はNYをしのぐ世界一の取扱量で、過去全ての経済危機の舞台になってきました。

イギリスは20世紀後半に経済的には凋落したが、シティは世界を牛耳り支配し、イギリス政府は投資国家を自認してきた。

金融業界は一貫してEU残留を望み、現在も「ハードブレグジット」に反対し、離脱後もEUと経済協定を結ぶよう政府に要求している。


だが与党は金融業界の言いなりになってEU残留に固執した結果、国民投票で敗れて国民からの支持を失ったと考えている。

もっと現実を見て、離脱でも残留でもない中間の提案をしたほうが、少なくも離脱の国民投票をしなくて済んだでしょう。

金融業はイギリスGDPの1割を占め、8.5兆円の税金を納め、10万人以上を雇用しているが離脱でダメージを受けるとこれらは失われるかもしれない。



世界の金融センターはCityからNYへ

「金融業などという虚業に精を出したから衰退した」という冷めた見方もイギリス国民にあって、政府が救済に乗り出すムードではない。

金融業者は英国に拠点を置く企業がEU内のどこでも金融サービスを提供できる「パスポート」を失って破滅すると訴えている。

シティが世界一の金融市場の地位を保てるのか、それとも1970年代以前のような英国内金融市場に戻るのかは評価が分かれている。


シティが国際金融市場になったのは1980年代からで、サッチャー政権が規制撤廃して、世界の誰でも自由に取引できるようにしたからだった。

1990年代にEU単一市場が誕生すると、欧州の金庫番としてさらにシティの地位が上がり、NYが田舎の取引所に感じられるほどだった。

ドイツやフランスの金融界は日本と同じで国内事業者を守ることに熱心なので障壁が多く、とても国際金融市場とはいえない。


ライバルであるアメリカの金融界では、英金融業者はEU内に子会社を作って活動するか、大陸側に引っ越す者も出ると見ている。

漁夫の利を得たのは世界2位のNY金融業界で、敵失によって思わぬ得点が転がり込むかも知れない。

多くのイギリス金融業者が引っ越し先として検討しているのは、「田舎町」のベルリンやパリではなく、NYが有望になっている。


NYには既に世界的な投資会社や金融機関が集まっていて、ロンドン同様に規制は緩く「よそ者」を歓迎する風土があり英語をしゃべる。

ドイツやフランス、イタリアは「イギリスの金融業が大陸に移動してくるぞ」と考えていたが、EUの目論みは外れるようだ。

結局のところ金融業に限っては、イギリスもEUも敗者になり、NYを持つアメリカが得をする可能性が高い。

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