11月17日の会談で安倍首相はTPP離脱を伝えられていたと推測できる
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引用:http://www.newsweekjapan.jp/stories/assets_c/2016/11/reuters20161118191127-thumb-720xauto.jpg



トランプがTPP離脱を宣言


トランプ次期米大統領は選挙中に何度もTPP離脱に言及していたが、本当に離脱するのか各国は真意を図りかねていました。

選挙戦術では離脱と言いながら当選すると大幅に修正して残留するような事は、政治家の間では日常茶飯事だったからです。

だがトランプは当選2週間後の11月下旬、「大統領就任初日にTPP離脱する」とツイッターと動画サイトで表明し、関係者に衝撃を与えた。

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重大発表がツイッターでされたのも衝撃だが、それ以上に衝撃を受けているのが安倍首相で、3年間推進してきた目玉政策が水泡に帰した。

自民党は強行採決してまでオバマ大統領の任期中の2016年内に批准して、既成事実を作って次期大統領と交渉するプランだったようです。

トランプ勝利が確定したのが11月9日で、安倍首相はすぐに電話して祝辞を述べ、17日に訪米してトランプと会談をしていた。


この時既にTPP離脱を伝えられていた筈だが、「親交を深めた」とアピールして帰国してすぐトランプのTPP離脱宣言があり、安倍首相に批判が向けられた。

TPP法案は11月4日の衆院TPP特別委員会で可決、10日に衆院本会議で可決され、たとえ参議院で否決されても自然成立する。

ところがその前日にTPPから離脱すると言っていた米大統領が当選し、2週間後に離脱を宣言したから日本は大混乱になっている。


野党とマスコミは追求し、首相は振り上げたコブシを降ろせなくなって「トランプ氏を翻意させる」と言っているがする筈がない。

問題の焦点はすでに、アメリカ離脱後に日本はTPPに残るのか離脱するか、アメリカと個別交渉するかに移っています。

トランプは各国と個別交渉したい意向を示していて、TPPに参加するよりアメリカ有利の条件を出してくるでしょう。



日米個別交渉の暗い記憶

1980年代から90年代の「牛肉オレンジ自動車」などの日米摩擦を連想して震え上がる日本人が居るかも知れないが、当時アメリカは非常に強硬でした。

80年代のレーガン大統領は当時1機100億円のF15戦闘機を200機押し売りしたり、プラザ合意で突然ドル円の為替レートを2倍にしたりしました。

ジャパンバッシングが全米でブームになり、デトロイトでは日本車をひっくり返して火をつけて騒いでいました。


90年代のクリントン大統領はアジア各国に「反日戦線」を呼びかけて中国や韓国政府に対して「過去の戦争で日本を非難してほしい」と依頼までしていました。

日本とアメリカの間で貿易摩擦などが起きると、どういうわけか従軍慰安婦だの教科書問題だので中韓が騒ぎ出すのはこういう仕組みがありました。

アメリカは必ず中韓に味方して「日本は従軍慰安婦に謝罪しなさい」と居丈高に命令し、日本は貿易交渉で何度もアメリカに主導権を握られました。


日本にとって一番タチが悪いのはクリントン夫婦のように表面上はニコニコして日米友好などを語り、裏で韓国政府に電話して「従軍慰安婦で騒いで欲しい」などというタイプの人間です。

そして貿易摩擦で従軍慰安婦を利用してきたアメリカに、呼び出されて謝罪させられたのが当時の第一次安倍首相でした。

レーガンは王様みたいなもので、子分として従う姿勢を見せると見返りを得られることもあった。


トランプはどちらかというとレーガンタイプの王様で同じ共和党、子分には見返りを与え敵には制裁を加えるでしょう。

TPP協議に参加している一部の国は中国とロシアを加えるあるいは、中国主導のRCEPに加盟したいという意向を示しているが、TPPとは決定的な違いがある。

TPPは軍事的に米国を支持する「アメリカ支持国連合」なのに対し、アメリカ抜きではただの経済協定に過ぎず安全保障の意味をなさない。



中国には厳しいトランプ

中国と自由貿易なんかやってしまった国は、既に中国の一部に組み込まれたか、これから組み込まれる事になっている。

トランプは中国に対して厳しい態度で臨むと語っていて、為替操作国認定や輸入制限、経済制裁なども検討しているようです。

歴史的に中国と仲良しの国は日本に敵対的で、逆の場合は日本と友好的になり、アメリカも例外ではありません。


トランプが中国に厳しければ日本には甘くなるはずなので、これは日本にとって好都合です。

中国は2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟し、2016年には人民元がIMF通貨バスケットに採用されました。

両方の組織ともに採用には高度な透明性や市場原理の徹底が求められるはずだが、中国だけは「例外」として何一つ守っていません。


中国は日本に好きなだけ輸出し企業買収しているのに、日本企業は中国に進出できず現地法人も作れません。

現地にある日系企業はあくまで中国共産党が所有する企業であり、トヨタなど日本企業に所有権はありません。

また中国は様々な難癖をつけて、自分が不要と考える物やサービスを拒否しているが(例えば共産党の検閲命令に従わない米国IT企業)これもWTO違反なのに例外になっている。


こういう不公正とイカサマが奇跡の経済成長の原動力だったのだが、そろそろ誰かに取り締まって欲しいものです。

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