東京23区にソーラーパネルを敷き詰めても、東京で使う1割しか確保できない。
石油も使えなくなったら嫌でも原発に頼るしかなくなる。
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引用:http://cdn.playbuzz.com/cdn/8d83d087-b01a-4617-8fcb-291448b8d208/c43d6e0a-36d0-4f55-8c9f-4742e868a748.jpg


高速増殖炉もんじゅ廃炉

2016年12月21日、「夢の原子炉」といわれた高速増殖炉もんじゅ廃炉が正式に決まりました。

官邸で関係閣僚が出席した原子力関係閣僚会議を開き、30年かけて廃炉にする方針で合意しました。

会議では運転再開するまでには8年の準備期間と5400億円以上が必要で、コストが増大していると報告された。

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もんじゅの敷地内には新規の研究炉を建設し、研究施設として維持することが確認されました。

高速増殖炉はフランス実証炉ASTRIDの共同開発と、高速実験炉「常陽」などで続けられ、実用化を目指す方針は変わらない。

もんじゅは実験炉だったが建設するのは次の段階にあたる実証炉で、成功すればいよいよ商業用高速増殖炉が建設される。


もんじゅの解体費用は4000億円前後と見積もられていて、福島第一のように燃料が溶けたり建屋が爆発はしていないが、難航が予想されている。

もんじゅのようにナトリウムを使用する原子炉の解体は国内では初めてで、世界的にもそれほど多くない。

予想される放射性廃棄物の量は4万トンで、1500トンは高濃度に汚染されていて地中深く保管する必要があります。


高速増殖炉はプルトニウム燃料を使用して消費した以上の燃料を生み出すが、非常に高い技術を必要とする。

核燃料サイクルの計画の一環を形成し、玄海原発などのプルサーマルや、青森県六ケ所村でのMOX燃料製造などと全体で巨大なサイクルとなる。

さらに核燃料サイクルは有限な核燃料であるウランを使い切った後のエネルギーとして、国際プロジェクトとして研究されています。



核燃料サイクルとは

もんじゅの運転開始は1991年だったが1995年にナトリウム漏れ事故を起こし、以降20年間停止したままになっていました。

冷却材として使用されているナトリウムは空気中の酸素に触れただけで燃焼する危険な物質で、600kg以上が外部に流出しました。

出力上昇中に温度計が破損してナトリウムが漏れ、次々に火災が発生し1時間30分後にようやく緊急停止を行った。


原子力発電所は各電力会社が管理しているが「もんじゅ」は研究用原子炉のため、文部科学省管轄下の動燃が管理している。

この動燃が典型的な役所仕事で、事故発生時も原子炉に負担がかかるという理由で1時間半も火災を放置して緊急停止させなかった。

文部科学省による失敗は宇宙開発事業団でも発生し、H2ロケットが連続して打ち上げ失敗した後で解体され、JAXAと三菱重工が宇宙開発を行うようになった。


もんじゅは1995年の事故の後も小さな事故や不祥事、事故隠しや不具合箇所隠しを行っていて、原子力安全委員会の調査で無数の欠陥が指摘されている。

最初から不調だった原子炉を20年間停止していたので、既に腐食や整備不良で再稼動は現実的ではなくなっていました。

「もんじゅ」計画の基礎になっている核燃料サイクルは、鉱山から掘ったウランで発電し、発生するプルトニウムでもう一度発電するというものです。


使用済燃料は東海や六ヶ所の再処理施設でウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX燃料)に加工されてプルサーマル発電に使用される。

日本の核燃料サイクルは「もんじゅ」の事故によって高速増殖炉が停止してしまい、実用化の目処が立っていない。

プルサーマル発電は順調に行われるかに見えたが、2011年3月の原発事故で多くの原発が停止してしまい、大幅に遅れている。



石油に代わるエネルギーは核燃料しかない

これほどまでに日本政府が核燃料サイクルにこだわる理由はエネルギーの自給問題にあり、話は第二次大戦前まで遡る。

日露戦争あたりまで軍艦などの動力は石炭や木炭で、これらは日本国内でも自給できたが、第二次大戦では石油の時代になり国内では自給できなかった。

日本が真珠湾攻撃やマレー侵攻をおこなったのは、つまるところ「石油を得る為」でアメリカからの経済封鎖で輸入が途絶えたからだった。


大戦後半も南方を連合軍に奪還されたため石油に苦しみ、軍艦や戦闘機があっても燃料がないという事態に陥っていました。

大戦が終わってからも中東戦争などでオイルショックが起こるたびに、日本はエネルギー問題に苦しみ、自給できる燃料を求めました。

石油に頼らない原子力発電を導入したが、ウランが輸入なので自給しないのは同じであり、それならウランを何度も再利用しようという事になった。


2010年以降は太陽光や風力発電の実用化が進んだが、理論上は大きな電力を発生しても制限が大きいので日本では実用的ではない。

例えば100万キロWの原子炉を太陽光に置き換えるには、山手線の内側すべてにソーラーパネルを敷き詰めなければならないとされています。

日本の空き地の多くは山地で、森林は水を蓄えるなどの役割があるので、禿山にしてパネルを敷き詰めると土砂崩れで東京が埋まるかも知れません。


もう一つ自然エネルギーには必要に応じて出力を変えられない欠点があり、足し算では必要量を賄えても、現実には必要な時に使えません。

地球温暖化などで石油燃料は今後使えなくなり、石油を使えない分は全て他のエネルギーで発電しなくてはならない。

例えば全ての自動車をガソリンから電気に替えると、新規の原発50基程度が必要になるとされています。


加えて自動車以外のエネルギーも原発に掛かってくると、日本全体で少なくとも100基以上の原発が必要になります。

水素エネルギーというのもあるが、水素は電気で生成するので同じことであり、太陽や風ではまったく足りないのが現実です。

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