金属を自動車にして輸出するのも、牛肉を牛丼にして売るのも、同じ経済活動で輸出が偉いことは無い。
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引用:http://tk.ismcdn.jp/mwimgs/8/6/1140/img_86cd05087d45bc1fb7c874e93c66bcba674314.jpg


6年ぶり貿易黒字

2020年5月の貿易統計は2か月連続で
2カ月連続
8334億円の赤字、輸出はマイナス28%、輸入はマイナス26%とリーマンショック以来の減少率でした。

輸出で減少率が大きかったのは自動車が前年比64%減、自動車の部分品が57%減だった。

輸入で減少率が大きかったのはは原油79%減、航空機類74%減などだった。

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輸入減少は国際的なエネルギー価格低下と、日本国内のエネルギー需要低迷によるものでした。

例によってマスコミと経済評論家は「貿易赤字は日本が負けた事で大変だ」と言っているが、ピントがずれすぎていて批判する気も起きない。

輸入の減少はその国の消費が落ちて景気が悪化しているのを示すので、輸入減による貿易黒字はあまり良い事ではない。


今回は輸出の減少が多きかったので貿易赤字になったが、赤字でも黒字でも日本経済になんの影響もないです。

2007年から2012年にかけて、リーマンショックと3.11で円高が進み、輸出不振と輸入の急増を招いて貿易赤字になった。

さらに原発が止まったことで原油と天然ガス輸入が急増し、5年間に渡って貿易赤字が続いた。


貿易以外の収支も合計した経常収支(国際収支)は大幅に悪化したが、海外で挙げた投資利益などで黒字を保ってきました。

日本は毎年20兆円近い経常黒字だが、その大半は海外の日本企業が挙げた利益で、モノの貿易は国際収支に影響しなかった。

貿易が日本の国際収支に与える影響はどんどん小さくなっていて、赤字でも黒字でもどうでも良くなっています。



輸入は悪、輸出は正義という間違い

日本が貿易で稼ぐ貿易立国だったのは1970年代までで、バブルを経てGDPの輸出比率は10%程度に減少しました。

輸出が赤字になっても大幅な経常黒字なので、通貨危機にはならず一部の輸出企業が困るだけです。

貿易赤字のほうが円高になりにくく、国内の産業が打撃を受けないので却って良いくらいのものです。


財務省や評論家は「貿易黒字」を儲けと混同して日本が勝ったように言うが、むしろ貿易黒字は経済的に「負け」かも知れません。

たとえば日本が50万円の原料を輸入して加工して100万円の製品を輸出したら、日本は50万円稼いだ事になります。

逆に海外から50万円の原料を輸入して、日本国内で付加価値をつけて100万円で販売しても、同じように日本は50万円儲かっています。


「輸出したら得」「輸入したら損」という単純な経済理論は分かりやすいが事実ではなく、それなら貿易赤字国はマイナス成長の筈です。

現実には世界の多くの国は貿易赤字で経常赤字だが、黒字国と同じように経済成長していて、経済破綻はしていません。

日本経済が好調で需要が増えた結果、輸入が増えて貿易赤字になるなら、非常に喜ばしいことです。


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