メルケルはドイツが繁栄した時期に首相を務めた
1493178
引用:https://jp.sputniknews.com/images/149/31/1493178.jpg


ドイツはなぜ財政黒字なのか

ドイツを巡って2つのニュースが2017年2月に世界へ伝わり、一つは良いことで、もう一つは悪いことだった。

良いほうはドイツの財政黒字が統一後最大になり、お金が余って使い道に困っているという話でした。

悪いほうはドイツで排他主義が勢力を増し、難民施設襲撃が過去最多になったという話題でした。

スポンサー リンク

まずドイツの財政黒字については本当に黒字なのか、黒字に見せかけているだけなのかを慎重に見極める必要がある。

というのは国家の「借金」は国家の「資産」と同額であり、ドイツの資産の分だけ必ずどこかに借金が存在するからです。

日本の財務省は毎日24回は「日本は世界最大の借金を抱えている」と1000兆円の借金を誇示しているが、半分本当で半分は嘘です。


まず日本政府の借金が仮に1000兆円だとしても、世界最大はアメリカか中国のどちらかです。

両国ともGDPが日本より大きいので金額で政府債務が上回っているのは当然として、対GDP比政府債務でも日本を上回っています。

アメリカは合衆国制なので「連邦債務」だけを公表し「公的債務」全体を公表しておらず、州や自治体、民間公的機関の債務は非公開にしています。


アメリカ全体の公的債務の合計は3500兆円とも5500兆円とも言われているが、建国以来一回も計算していないので大統領すら知らない。

アメリカのGDPは約1600兆円(1ドル100円として)なので公的債務3500兆円だとしても日本より良いという事はありません。

中国も省と国家は別々に経営されている上に、GDPも債務総額の数字も信憑性に乏しい。



なぜドイツだけが繁栄するのか

欧米の大手金融機関や情報機関の推測によると、中国の公的債務はGDP比200%から300%の間とされています。

ドイツも連邦制度でドイツ連邦とそれぞれの州は独立していて、連邦政府が発表した数字がドイツ国家の合計である訳ではない。

日本はどうかというと北海道から沖縄まで「日本政府」が配る予算で経営されていて、民間の公的機関の借金も政府債務に含めて発表しています。


ざっくりいうとアメリカ、中国、ドイツのような連邦制国家は、国全体の公的債務の2分の1か3分の1だけが「政府債務」で他は関係ないのです。

というわけでドイツの財政黒字もそれが本当なのかは、大いに疑って掛かる必要があるのです。

ドイツは2015年に300万人の移民を一旦は受け入れて、そのうち200万人を送り返したり他のEU諸国に押し付けて100万人を受け入れた。


2015年に約90万人の難民申請があり、2016年にも28万人の難民申請があり、さぞや財政負担で苦しんでいるだろうと思いきや、儲かりすぎて困っています。

ドイツは日本よりは遅いが高齢化と少子化が進んでいて、移民の負担もあるのに財政黒字になっている。

消費拡大と就業者数増加で税収が増えたが、メルケル首相は「黒字幅が小さすぎるので支出は増やさない」と言っています。


ドイツ経済を支えているのは輸出で、EU統一通貨ユーロのおかげで、いくら輸出しても絶対に「円高不況」はおきません。

1ドル360円で輸出し放題だった頃の日本と同じと言ってよく、特にEU域内で関税なしの無制限で輸出できます。

その犠牲になっているのはドイツ以外のEU加盟国で、貿易黒字はほぼドイツだけで、他は全て貿易赤字に近い。



ドイツの春はいつまで続く

ギリシャが経済破綻したのもドイツのせいだし、他のEU諸国が不況なのもドイツのせいと言い切っても良いほどです。

EU域外への輸出でも、ギリシャやイタリアなど他の国の貿易赤字のおかげで、ユーロは安いままなので、ドイツの輸出は止まりません。

自動車王国の日本でも輸入車が10%を超え、大半をドイツ車が占めているのも、ユーロ安のお陰です。


財政黒字もユーロ安による無制限輸出のお陰で、この状況が続けばドイツはアメリカに匹敵する「超大国」になるかも知れません。

だがドイツの黒字を負担させられている他のEU諸国は、ずっとドイツ人の言いなりになるのかは分かりません。

イギリスのように「ドイツに支配されるのはごめんだ」と言ってEUから出て行くかもしれません。


ドイツでは実は「ドイツ人」つまり昔からのドイツ民族が急激に国外に移住し、変わって外国人がドイツに移住しています。

このためドイツの2割超が既に移民で占められていて、難民受け入れ後はさらに急速に移民が増加しています。

そうなると反発も強くなり、ナチズムを支持する人が増えたり、難民排斥を主張して襲撃する事件が多発しています。


12年に渡ってドイツ首相を勤めてきたメルケルは、難民政策の失敗でどうやら今年で交代する可能性が高い。

ドイツには日本の自民党やアメリカの2大政党のようなものがなく、少数政党が乱立して連立政権をつくっています。

メルケル交代をきっかけに、ドイツをめぐる情勢も変化していくと考えられます。

スポンサー リンク


スポンサー リンク