現役時代はそれなりの収入があったのに、何に使ったのだろうか
rougohasan_img
引用:NHK http://nini-baikyaku.biz/images/rougohasan_img.jpg


住宅ローン貧困

高齢者の貧困が社会問題になっていますが、拍車を掛けているのが日本人のマイホーム志向だと言われています。

特にマンションより一戸建てに住みたい人が多く、結婚して子供ができるとマイホーム志向はさらに強化されます。

親類が集まると「まだ家も建てられないのか」と見下す人も居て、先に家を建てた人はそれとなく自慢します。
          スポンサー リンク



周囲からのプレッシャーもあり情報を集めると、そこには「現在の家賃より家を建てたほうが得」と必ず書いてあります。

住宅展示場を見に行くと話はトントン拍子に進み、「とりあえず銀行の審査に通るか申請してみましょう」と言われて申し込む事になります。

本当に自分に支払い能力が在るのか半信半疑ながら、気分が高揚しているので勢いで35年ローンで契約します。


現在の住宅ローン金利は1%以下で、一昔前の5%以上より金利負担は少ないが、多額の負債を長期間背負う事になります。

3000万円を借りて固定金利1%で35年払いだったとしても、支払額は毎月8万5000円で総額3550万円にもなります。(変動金利では予測不可能)

問題は住宅は30年間に渡って負債のままで、途中で「辞めた」という事ができない点です。


住宅は建てた瞬間に中古物件になって2割ほど値下がりし、その後30年間は住宅を売ってもローン残高が残る状態が続きます。

この例では土地が1000万円で住宅が2000万円として、30年目には住宅評価がゼロになり、しかも土地価格から解体費用を差し引いた値段しか売れません。

しかも手数料や売却益の課税もあるので、600万から800万の売却価格というところです。



高収入世帯ほどローン破綻しやすい

住宅ローンを払い終わらないうちに支払い不能になった場合は、家を取られて競売に掛けられるが、これで終わりにはなりません。

競売は通常の売却より安い価格でしか売れないので、残った住宅ローンは新たな借金になり、しかも高金利です。

例えば2000万円を残して競売になり、競売で残り1000万円の残債が残ったら、残債は1%ではなく法定金利上限の15%の金利になります。


すると1000万円に対して毎年150万円の金利がかかり、金利だけで毎月12万5千円の支払いが請求されます。

残債500万円だとしても毎月6万2500の金利支払いが生じ、しかも35年1%のローンは既に解除されているので、短い支払い期間で返済を要求されます。

するとローンが多く残っている状態で競売になると、むしろそのままローンを払っていたほうがマシなほど、返済がきつくなってしまいます。


こうなると多くの場合夫婦は離婚して一家離散し、破産宣告で免責してもらうしかなくなってしまいます。

住宅ローンを組んだ人のうち1%以上が破綻して競売に掛けられているが、意外にも破綻する確率が高いのは年収900万円以上の高所得者でした。

銀行によると年収900から1000万円までの人は、年収500万円以下の人より浪費癖があり、無理に高級な物件を購入する傾向が見られる。


高級車に高級住宅、ブランドファッションに海外旅行などにお金を使うので、もっと収入が低い人よりも破綻しやすい。

考えてみると高収入の人はその会社をリストラされたら、もうその年収を維持できないリスクが高く、年収が高いほど失業リスクが大きい。

逆に年収が低い人は仮に夫婦とも250万円で合計500万としたら、今の仕事を失っても同じ収入を維持するのは容易でしょう。



住宅ローン返済後の老後

25歳で家を建てても無事に35年の住宅ローンを払い終えるのは60歳なのですぐに高齢者になり、オンボロ物件で夫婦2人の生活になります。

一戸建てはマンションと違って管理費と修繕費がないが、逆にそれらを自前で支払う必要があります。

雨漏りがしても水漏れがしても、全て自分だけで費用を支払うので、結局正しく運営されているマンションより安くはなりません。


一戸建てが老朽化するほど維持費は高くなるので、ローンを払い終わっても毎月数万円は掛かるでしょう。

よく地方では高齢者だけでボロボロの一戸建てに住んでいますが、建て替えやリフォーム費用も出ないので、朽ちていくマイホームに住み続けます。

過去に支払った住宅費用と現在の住宅維持費が重荷になり、どんどん貧しくなっていきます。


現役時代はかなりの収入があったのに、老後にお金に困る人は、住宅に多額の費用を使いすぎたケースが多い。

ではどうすれば良かったかというと、子供に個室が必要なのは10歳以降で、20歳には出て行くなら、10年しか全部の部屋は使いません。

10年間だけ部屋数が多い賃貸物件に住んだほうが、一戸建てを建てたりマンションを買うよりも、生涯ではかなり安くなります。


家族もちならかなりの収入でも公営住宅を借りる事ができ、UR物件もあるので、4部屋以上の賃貸物件はかなり存在します。

「公営住宅なんてイメージが良くない」という人も居るが、住宅ローンで老後に貧困になるよりは、余裕を持って賃貸生活がマシではないだろうか。

仮に今高収入だとしても、今の会社がシャープや東芝のようになったら、他の会社が同じ給料で雇うとは考えられない。

          スポンサー リンク


          スポンサー リンク