日本が貿易で儲ける限り、悪夢は何度でも繰り返される
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引用:http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ee/13cd9121bad6347cfe7fbc8ed4137307.jpg


G20で日米通貨対決

3月17日にG20(財務相・中央銀行総裁会議)が開催され、翌18日に共同声明が発表されるが、声明から為替文言が削除されるのがわかりました。

ロイターなどによると草案から為替安定を求める定番の言葉が、アメリカの要請によって削除されました。

草案からは過度のボラティリティーや、無秩序な動き、競争的な通貨切り下げという言葉がなくなっていた。
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これらの言葉はリーマンショックからずっとG20やG7では声明に加えられていて、特に日本が好んで要請した。

「為替相場の過度のボラティリティーや無秩序な動き」とはつまり円高の事であり、中川財務大臣や麻生財務大臣は声明に加える事にこだわっていた。

現在の麻生財務大臣もこの一言を要望していた筈なので、議長国ドイツは日本よりアメリカの要望を取り入れた事になる。


替わりに「行き過ぎた世界的な不均衡」という言葉が加えられ、ロイターは中国とドイツの貿易黒字を指していると言っています。

安倍首相は2017年2月9日から13日まで訪米し、首脳会談の他にトランプファミリーと夕食会やゴルフなどをして親密ぶりをアピールしていた。

その時は日米同盟の重要性や対北朝鮮対策などが主要議題で、為替の話は出なかったので「問題は杞憂だった」とする解説が多かった。


トランプは選挙中から為替の不正操作や貿易不均衡を問題視していて、日本を名指しで批判したが、問題は解決して日米は親密になったとされた。

だが3月9日、アメリカはWTO世界貿易機関に、日本の自動車や農業市場の解放を求める意見書を提出し、解放を迫る方針なのが分かった。

やはり日米経済摩擦は解消されたのではなく、首脳会談では「安倍首相とトランプ大統領の顔を立てる」ために問題を先送りにしただけだったようです。



投資家は円高に備えたほうが良い

アメリカの貿易赤字のなかで日本は、中国に次ぐ689億ドルとなっており、日米経済対話で強硬姿勢を取る事が考えられる。

ここで思い出すのは80年代のレーガンと90年代のビルクリントンの対日政策で、非常に強硬な態度を取ってきました。

レーガンは中曽根首相と「ロンヤス」と呼ぶ仲で日米同盟は強固な関係だったが、貿易と為替では日本叩きを展開しました。


中でも有名なのは1985年9月22日のプラザ合意で、日曜日に竹下蔵相(後の竹下首相)がNYに呼びつけられて、G5蔵相・中央銀行総裁会議が開催されました。

会議の前に日本以外のG4(アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ)で話し合いは終わっていて、日本には決定した結果だけが伝えられ、賛成するよう強要された。

円相場を高くするためG5が円買い協調介入するのが決議され、ホテルの名前をとってプラザ合意と呼ばれている。


プラザ合意の結果、260円だったドル円レートは2年半後には120円台と半額以下になり、以降日本はずっと円高に苦しむ事になった。

1971年8月15日にアメリカは金との交換をやめ、変動為替相場制にしたが、日本は従わずに政府の介入で固定相場を維持していた。

その結果貿易で不利を受けたG4は強制的な円高を引き起こすのを決め、ダムが決壊するように日本政府が維持した為替相場は崩壊した。



日本の悪夢は繰り返されるか

90年代のビルクリントン政権でも日米経済摩擦と為替対立は続き、1995年には1ドル79円の超円高を記録している。

95年円高は阪神大震災やオウム事件、社会党反米政権なども影響したが、その前からジリジリと円高が進行していた。

プラザ合意のような協調介入はなかったが、既に変動相場になっていた為替市場は、クリントンが軽く押しただけで崩壊した。


このようにアメリカの圧力で簡単に円高になる理由は、実は日本自身が作り出していて、アメリカはきっかけを作ったに過ぎない。

日本は最近は貿易赤字と黒字を交互に繰り返しているが、その代わり貿易外収支が大幅に黒字なので、以前に増して国際収支の黒字を積み上げている。

国際収支や貿易収支の黒字が貯まれば、いずれ外国から日本に対価の支払いが行われ、円が大量に買われて円高になるのは避けられません。


要するに日本が外国で自動車を1兆円売れば、その1兆円はいつか必ずドルから円に交換されて、その分円高を引き起こします。

中国はそうならないように大量のドルを買って人民元を安く維持し、不正操作だと指摘されてきました。

韓国やドイツも同じ手で自国通貨を安く維持して輸出で儲け、アメリカの貿易赤字になっています。


この中で日本はアメリカに軍事力を依存していて、アメリカが「円高にしろ」と命令して拒否したら「じゃあ尖閣諸島を守らない」と言ってきます。

アメリカとしては日本が逆らえないのを知っているので交渉がやりやすく、「いじめやすい人間からいじめる」のです。

ムニューシン米財務長官はG20で「自国通貨安を誘導しようとする国を米国は容認しない」と表明する方針を示しています。

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