インドネシアでは日本の中古車両も使われている
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引用:インドネシアの鉄道トピックス http://www.2427junction.com/67z-00301.jpg


在来線高速化を受注の見通し

インドネシア、ジャワ島の高速鉄道は、中国が一部受注し工事が進まず放置されているが、並行する在来線の高速化を日本が受注する事になった。

インドネシアのルフット調整相が3月24日、ジョコ大統領が正式決定したと記者会見で発表しました。

左派で中国よりのジョコ大統領に対して、ルフット氏は元軍人で日米との関係を重視している保守派と言われている。
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ジャワ島の在来線は、ジャカルタ−スラバヤ間約750キロで、所要時間12時間だが5時間半に短縮する計画です。

2017年5月に事業化調査(FS)を開始し11月に結論を得るとしているが、高速鉄道では全ての手続きを終えてから大統領が強引に中国に変更した経緯があった。

ジョコ大統領への日本側の不信感は強いが、中国に発注した高速鉄道が事実上頓挫し、失敗する可能性が高いので、今度は日本に決まる可能性が高い。


安倍首相は新幹線輸出に力を入れていて現在まで受注は無いが、在来線では実はかなりの成功を収めています。

外国の鉄道は標準軌が主流で日本の狭軌鉄道は食い込めないが、逆に都市交通や地下鉄にはドンピシャで、多くの輸出実績があります。

欧米の鉄道メーカーは重厚長大型が主流で細かいものは苦手なので、そこに日本が食い込む余地が在り、日本型モノレールの規格も各国で多く採用されています。


インドネシア在来線は1067mmの狭軌軌道で日本の在来線と同じなので、中国や欧州メーカーには経験がなく、日本の得意分野になる。

狭軌を高速化する技術としては日本の特急列車は130kmk/hを出している他、高架化された路線では160kmk/hを出している。

ジャワ島高速鉄道入札の時に、高速鉄道より従来鉄道を整備するべきだという議論が国内で強かった。



ジャワ島の高速鉄道はどうなった

日本はインドネシア・ジャワ島の高速鉄道建設を提案し、10年以上交渉を進めて9割以上受注が確定していたが、選挙で政権交代したらあっさりと反故にされた経緯があった。

日本政府は建国から東ティモール問題、スハルト以降もずっとインドネシアを支援してきたが、それが仇になった。

長く続いた保守政権に変わって2014年に中国よりで左派のジョコ大統領が当選し、2015年には日本に発注せず入札にすると発表した。


思えばこの時すでにジョコ大統領は中国に発注する事に決めていて、日本はその為の当て馬に利用されたようです。

入札の結果、日本の方が中国より良い条件を示し、日本に決まるかと思われたが、大統領は入札を無効にし白紙撤回した。

そして不透明な経緯から2015年9月29日、会議も開かず非公式に、中国に決定したと中国側にだけ伝えられ、日本には事後報告されました。


一度は日本に決まったと言い利用した挙句、最後は不可解な経緯で横取りされるのは、この後オーストラリアへの潜水艦輸出でも繰り返される事になる。

オーストラリアへの潜水艦輸出でも日本は「実現可能な計画」を示し、フランスはペーパープランで「理想的な潜水艦が『可能』ですよ」とドリームプランを示して受注を勝ち取った。

中国のインドネシア高速鉄道も、ドリームプランだが実現の可能性はゼロで、建設費が無料というところから馬鹿げています。


中国側の提案は無償で高速鉄道を建設しインドネシア政府の負担はなし、という信じがたい条件だが、この提案には裏がありました。

中国はアフリカや南米でもこのような提案でインフラ建設を受注しているが、ほとんどは不完全なまま引き渡されるか、計画が放棄されている。


中国が受注した高速鉄道建設現場、あまり順調ではないようだ
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引用:http://www.sankei.com/photo/images/news/170123/dly1701230033-f1.jpg



中国の狙い

無償で建設した鉄道会社の所有権は中国政府にあり、周辺の開発権も中国が得て、はっきり言えば完成した高速鉄道は中国共産党の所有物になります。

契約には黒字化した後でインドネシア政府に引き渡すと書いてあるようだが、逆に解釈すれば永遠に引き渡さない方法も用意されている。

中国は2019年中に完成させる提案で受注したが、中国の全てのインフラ輸出がそうであるように、受注してから『本当の交渉』を始めました。


まず無料で建設すると言っていたのにインドネシア政府に多額の支出を求め、完成した鉄道の主有権は中国にあると主張しました。

周辺の都市開発の権利も中国が得ると主張しているので、高速鉄道が通過する都市は中国が開発権を独占する事になる。

そして予定では2019年に完成するはずの高速鉄道は、大半の区間で着工すらされていない。


これも中国の常套手段であり、受注さえしてしまえば相手国はキャンセルできなくなり、入札からやり直すと莫大な損失が発生します。

工事そのものを人質にとって「工事して欲しければ追加支出しろ」と相手国に迫り、結局は不良工事で使えない物を引き渡すのです。

中国はタイでも同じ方法で一旦は受注したが、タイ人は狡猾なので計画そのものを凍結させ、金は払っていない。


インドネシアでも高速鉄道計画そのものが暗礁に乗り上げる可能性が高く、再び日本の出番が来るかもしれません。

中国が受注したのは140キロ区間だけで、残りの500キロ区間は未定であり、最初の区間を含めて計画が見直される事が在り得る。

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