上位4人のうち2人はEU離脱派
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引用:https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-SO377_305iD_M_20170321052246.jpg


フランス人の怒りの対象

フランス大統領選が4月23日に実施されるが、有力候補の支持率が拮抗していて、混戦模様になっている。

極右で知られる国民戦線(FN)のルペン党首が25.5%で1位だが、最新の調査では中道系のマクロン氏も25.5%で並んだ。

中道右派共和党のフィヨン元首相(63)が18%で3位だったが、急進左派のメランション氏が逆転3位になったという調査も出ている。
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メランション氏は社会党を離党し左翼党を結成、その後共産党と左派戦線を結成した左派急進派で、福祉政策を訴えて支持を得ている。

極右のルペン氏と極左のメランション氏がともにEU離脱を公約にしている点が面白く、中道の2人はEU残留を主張している。

ルペン氏は現政権や中道派候補を「ドイツの手先」と呼んだり「メルケル(ドイツ首相)の副首相」などと揶揄して人気を得ている。


フランスをはじめとしたEU加盟国には、EUはドイツだけが得をしていて、自分たちは損をしていると考える人達が増えている。

「ドイツが自由貿易で儲けるための犠牲になっている」、「ドイツの自由主義を押し付けている」などの主張は、貿易や貧富の差が拡大するに連れて、支持を広げている。

実際、EUで貿易黒字なのはドイツだけで、巨額の貿易黒字で「お金が余って予算を使い切れない」などと言っているのに対し、他のEU加盟国は貿易赤字で財政赤字である。



対立を深めるEU各国

メルケル首相やドイツ人は「ドイツ人は優秀で勤勉だから成功して当然だ」という論調で語るのが大好きで、他の国の人々の怒りを増幅している。

ギリシャが経済破綻したときは「ドイツ人は働き者だが、ギリシャ人は怠け者だった」と言ったが、実際にはギリシャ人の労働時間はドイツ人よりずっと長かった。

候補者の支持率を見る限り、フランス人の半分はドイツ人に怒りを感じていると言える。


ルペン氏かメランション氏のどちらかが大統領になるとイギリスのようにEU離脱国民投票などに進む可能性が高い。

不公正の犯人と名指しされているドイツでも、極右政党が支持を拡大し、「我々優秀なドイツ人がEUの落ちこぼれを救済している」などと訴えている。

アメリカでは絶対に当選しないと言われたポピュリストのトランプ氏が大統領になり、フィリピンでは暴言大統領が誕生しました。


韓国では朴大統領が退陣して、次期大統領候補は全員が同じような、大衆に迎合する政策を主張している。

ポピュリズム(大衆迎合)する政治家が伝統的政治家を押しのけて当選した例は、日本の民主政権や小池都知事でも見られた。

イギリスのポピュリズムに反対してスコットランドは独立運動のポピュリズムが起き、さらにフランスやドイツのポピュリズムとも対立している。


大衆迎合で当選した政治家は、今までに多くの「調子が良い事」を有権者に約束してきたので、互いに引くに引けない状況になっている場合が多い。

EU各国の代表者が次々にポピュリストになったら、それぞれの支持者に約束した「調子が良い事」の利害がぶつかり合って対立関係になる。

トランプ大統領のように、何もかも自国に有利に導く交渉をしようとし、世界は今までより険悪になる。

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