イエレンはなるべく利上げを遅らせる傾向があるが、結局は利上げされる

引用:http://f12.pmo.ee/jMDKaxemnYctNisxJh9xLXbv8C0=/640x480/smart/nginx/o/2017/06/15/6786719t1he645.jpg
FRB利上げは世界の災厄
米中央銀行FRBは2017年6月14日、2015年から4回目となる政策金利の引き上げを決定し、実施しました。
2007年夏のサブプライムショックから続けてきた金融緩和やFRBの資産拡大が、完全に終わったのを示している。
米政策金利は2015年12月まで0.25%だったが、今回の利上げで1.25%になったが、これはどのような影響を世界に与えるのでしょうか。
最初の利上げは2015年12月、2回目は2016年12月、3回目は2017年3月、そして4回目が2017年6月で、今年さらに1回の利上げが予想されている。
FRBのイエレン議長は利上げ反対派で、急速な利上げを主張したバーナンキ前議長に代わって就任した。
ぎりぎりまで利上げを遅らせようとする傾向があり、利上げ前に悪い経済指標が出ると、先送りにしてきた。
今後を予測するには過去の利上げを検証する必要があり、前回の利上げサイクルは10年以上前の2007年以前に遡る。
日本で言えば小泉景気の頃、アメリカも好景気を謳歌して株価は最高値を更新し、911の傷も癒えたので利上げし始めた。
利上げは経済が過熱してバブル化するのを防ぐもので、好景気の時に行われる。
利上げを始める時は好景気なので、その後暫くは利上げしても景気拡大が続き、ある時から経済縮小つまり不況になる。
2004年から始めた利上げでは2年後の2007年7月に住宅ローンが破綻し、リーマンショックへと経済危機が拡大していった。
その前の利上げサイクルは1994年からで、翌1995年に日本は阪神大震災と超円高が襲い、デフレスパイラルで経済崩壊しました。
なぜ利上げをするのか
その前というと1985年以前には米金利20%という時代があり、政府が倒産しそうになったアメリカはプラザ合意で強制的に円高ドル安にしました。
プラザ合意によって1ドル240円だったのが120円になり、日本政府は対策としてバブル経済を引き起こすが、1991年にはバブル崩壊させてしまった。
このように米FRBの利上げとは、10年に一度か20年に一度の災厄をもたらしえる、最大の経済イベントだと言えます。
日本だけでなく米利上げは過去に地球規模の災難も引き起こしていて、2004年からの利上げは2008年リーマンショックを引き起こした。
1994年からの利上げでは1997年のアジア通貨危機を引き起こし、80年代以前の利上げはオイルショックや中東危機の原因にもなったと言われている。
なぜFRBが利上げするとこのような経済危機になるのかは、お金の流れで説明できる。
利下げとは日銀もやっている金融緩和を伴い、お金をジャブジャブ発行しては銀行や企業にばら撒く事です。
ただでお金を貰った銀行は融資を増やし、企業は銀行からお金を借りて設備投資し、従業員の給料も増えて消費が拡大します。
利下げすると良い事づくめなのだが、逆に言えば利上げは悪い事づくめであり、ジャブジャバウばら撒いた金をFRBが回収するのです。
子供に毎月1万円小遣いを与えておいて、1年後に「全部返してね」と言ったら子供は発狂するでしょうが、利上げはこういう事なのです。
利上げすると経済が悪化するなら利上げしなければ良いのだが、好景気を放置しておくとバブル経済になり、バブル崩壊に至ります。
困った事にバブルは崩壊して初めてバブルと分かり、1980年代の日本は自分たちが「経済発展して超大国になるのだ」と思っていました。
アメリカの株価は史上最高値を更新し続けていて、アメリカ人自身は「アメリカが偉大だから株価が上がるのは当然だ」と考えています。
最初は良い事のように思える
過去の利上げは最初のうちは悪い影響が無く、経済を安定させる「良い事」のように思われていました。
経済の過熱を少し抑える程度のことで、世間は相変わらず好景気のまま、このままずっと発展するんだと人々は考えます。
だが利上げが繰り返されて進行していくと、何年目かに気がつくと経済システムが壊れていて、有名企業が突然破綻します。
アメリカの場合、過去の利上げと経済崩壊には、金利が5%あるいは4%を上回ったときに破綻が現実化しています。
2%くらいだった金利を4%つまり2倍に上げたところでおかしくなっているが、今回はスタート地点が0.25%と低かったので、3%台でも悪影響が現われる可能性があります。
利上げするスタートが3%だったら5%で破綻、スタートが0.25%だったらもっと低い金利で打撃を受けると想像できる。
リーマンショックの始まりである2007年8月に5.25%だった米政策金利は2008年1月には3%、12月には0.25%に引き下げられました。
これが2%や3%になったらどういう影響があるのか、5%になったらどうなるのか、世界的規模の経済破壊が起きると考えます。
だが現在の米金利は1.25%なので、半年ごとに0.25%上げたとしても3%を超えるのは3年後の計算です。
日本の評論家の予想では「米金利が利上げなら金利差で円安、日本は大儲けだ」と気軽に喜んでいる。
だが過去には円安になるはずが突然円高になった例が多く、だいたい円高とは「予測していない事が起きた」から起きるので、事前予想は不可能なのです。
たとえ一時的に円安になったとしても、通貨には「金利が低い通貨ほど価値が上がり、高金利通貨ほど下落する」絶対的な法則が存在します。
極端な説明をすると金利マイナスの通貨は信用があるからどんどん高くなり、金利1000%の通貨は恐らく1年後に10分の1の価値になっています。
日本の金利は常に米国より低いので、長期的には円が上がりドルが安くなるのは避けようがありません。
米利上げによって最初は少し円安になるかも知れないが、数年後にはいつものように円高が進行すると予想します。

引用:http://f12.pmo.ee/jMDKaxemnYctNisxJh9xLXbv8C0=/640x480/smart/nginx/o/2017/06/15/6786719t1he645.jpg
FRB利上げは世界の災厄
米中央銀行FRBは2017年6月14日、2015年から4回目となる政策金利の引き上げを決定し、実施しました。
2007年夏のサブプライムショックから続けてきた金融緩和やFRBの資産拡大が、完全に終わったのを示している。
米政策金利は2015年12月まで0.25%だったが、今回の利上げで1.25%になったが、これはどのような影響を世界に与えるのでしょうか。
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最初の利上げは2015年12月、2回目は2016年12月、3回目は2017年3月、そして4回目が2017年6月で、今年さらに1回の利上げが予想されている。
FRBのイエレン議長は利上げ反対派で、急速な利上げを主張したバーナンキ前議長に代わって就任した。
ぎりぎりまで利上げを遅らせようとする傾向があり、利上げ前に悪い経済指標が出ると、先送りにしてきた。
今後を予測するには過去の利上げを検証する必要があり、前回の利上げサイクルは10年以上前の2007年以前に遡る。
日本で言えば小泉景気の頃、アメリカも好景気を謳歌して株価は最高値を更新し、911の傷も癒えたので利上げし始めた。
利上げは経済が過熱してバブル化するのを防ぐもので、好景気の時に行われる。
利上げを始める時は好景気なので、その後暫くは利上げしても景気拡大が続き、ある時から経済縮小つまり不況になる。
2004年から始めた利上げでは2年後の2007年7月に住宅ローンが破綻し、リーマンショックへと経済危機が拡大していった。
その前の利上げサイクルは1994年からで、翌1995年に日本は阪神大震災と超円高が襲い、デフレスパイラルで経済崩壊しました。
なぜ利上げをするのか
その前というと1985年以前には米金利20%という時代があり、政府が倒産しそうになったアメリカはプラザ合意で強制的に円高ドル安にしました。
プラザ合意によって1ドル240円だったのが120円になり、日本政府は対策としてバブル経済を引き起こすが、1991年にはバブル崩壊させてしまった。
このように米FRBの利上げとは、10年に一度か20年に一度の災厄をもたらしえる、最大の経済イベントだと言えます。
日本だけでなく米利上げは過去に地球規模の災難も引き起こしていて、2004年からの利上げは2008年リーマンショックを引き起こした。
1994年からの利上げでは1997年のアジア通貨危機を引き起こし、80年代以前の利上げはオイルショックや中東危機の原因にもなったと言われている。
なぜFRBが利上げするとこのような経済危機になるのかは、お金の流れで説明できる。
利下げとは日銀もやっている金融緩和を伴い、お金をジャブジャブ発行しては銀行や企業にばら撒く事です。
ただでお金を貰った銀行は融資を増やし、企業は銀行からお金を借りて設備投資し、従業員の給料も増えて消費が拡大します。
利下げすると良い事づくめなのだが、逆に言えば利上げは悪い事づくめであり、ジャブジャバウばら撒いた金をFRBが回収するのです。
子供に毎月1万円小遣いを与えておいて、1年後に「全部返してね」と言ったら子供は発狂するでしょうが、利上げはこういう事なのです。
利上げすると経済が悪化するなら利上げしなければ良いのだが、好景気を放置しておくとバブル経済になり、バブル崩壊に至ります。
困った事にバブルは崩壊して初めてバブルと分かり、1980年代の日本は自分たちが「経済発展して超大国になるのだ」と思っていました。
アメリカの株価は史上最高値を更新し続けていて、アメリカ人自身は「アメリカが偉大だから株価が上がるのは当然だ」と考えています。
最初は良い事のように思える
過去の利上げは最初のうちは悪い影響が無く、経済を安定させる「良い事」のように思われていました。
経済の過熱を少し抑える程度のことで、世間は相変わらず好景気のまま、このままずっと発展するんだと人々は考えます。
だが利上げが繰り返されて進行していくと、何年目かに気がつくと経済システムが壊れていて、有名企業が突然破綻します。
アメリカの場合、過去の利上げと経済崩壊には、金利が5%あるいは4%を上回ったときに破綻が現実化しています。
2%くらいだった金利を4%つまり2倍に上げたところでおかしくなっているが、今回はスタート地点が0.25%と低かったので、3%台でも悪影響が現われる可能性があります。
利上げするスタートが3%だったら5%で破綻、スタートが0.25%だったらもっと低い金利で打撃を受けると想像できる。
リーマンショックの始まりである2007年8月に5.25%だった米政策金利は2008年1月には3%、12月には0.25%に引き下げられました。
これが2%や3%になったらどういう影響があるのか、5%になったらどうなるのか、世界的規模の経済破壊が起きると考えます。
だが現在の米金利は1.25%なので、半年ごとに0.25%上げたとしても3%を超えるのは3年後の計算です。
日本の評論家の予想では「米金利が利上げなら金利差で円安、日本は大儲けだ」と気軽に喜んでいる。
だが過去には円安になるはずが突然円高になった例が多く、だいたい円高とは「予測していない事が起きた」から起きるので、事前予想は不可能なのです。
たとえ一時的に円安になったとしても、通貨には「金利が低い通貨ほど価値が上がり、高金利通貨ほど下落する」絶対的な法則が存在します。
極端な説明をすると金利マイナスの通貨は信用があるからどんどん高くなり、金利1000%の通貨は恐らく1年後に10分の1の価値になっています。
日本の金利は常に米国より低いので、長期的には円が上がりドルが安くなるのは避けようがありません。
米利上げによって最初は少し円安になるかも知れないが、数年後にはいつものように円高が進行すると予想します。
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