救済しても米韓メーカーの下請けになる
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引用:朝日新聞デジタルhttps://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170614004314_comm.jpg



東芝に食いつきしゃぶりつくWD

東芝半導体部門の売却交渉は、日米韓の企業連合に売却する方針を決めたが、未確定要因もあり予断を許さない。

不安要因の第一は東芝が半導体事業で業務提携をしていたWD(ウエスタン・デジタル)から提訴されている。

WDの主張では東芝半導体事業はWDと共有資産であって、WDの了承なしに売却する事はできない。
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もし売却するならWDにだけ優先交渉権があり、東芝はWDの言い値でWDに売却しなければならない。

アメリカ人の面の皮はどこまで厚いのだろうと思うが、契約書もろくに読まずに業務提携した東芝幹部のミスだった。

WDはカリフォルニア上級裁判所に提訴したので、今夏にも東芝に売却停止命令が出される可能性がある。


日本企業の売却をどうしてアメリカの田舎の裁判所が決めるのか、無視して売却すれば良いが、少なくともアメリカの交渉相手は手を引く。

どの売却候補にも米企業が入っているので、もし米裁判所の裁定を無視するなら、売却価格は半額以下になるでしょう。

それに東芝がカリフォルニア裁判所の裁定を無視する態度を取ると、米国内の東芝資産を差し押さえられたり、さらに国際仲裁裁判所や連邦裁判所に提訴するでしょう。


グループ全体へのダメージを考えると、東芝はカリフォルニア裁判所に従わざるを得ないと考えられます。

東芝側も報復措置として別の裁判所に提訴できるが、スズキとVWの抗争のように非常に長い戦いになるでしょう。

1枚の契約書をチェックしなかっただけで、大企業もこんな目に遭うという警鐘にはなるかもしれない。



コモディティ化した産業を救済しても流れは変わらず

日米韓連合は日本の産業革新機構、日本政策投資銀行、米系投資ファンドのベインキャピタル、韓国半導体のSKハイニックスなどで構成されている。

日本政府は国外流出をふせぐため「日本主導」にこだわっているとされ、国内資本や国内の雇用を重視して介入したといわれている。

産業革新機構、日本政策投資銀行はメーカーではないので結局東芝半導体は韓国SKや米企業ブランドになり、日本は下請け工場のようになる。


これで思い出すのは産業革新機構が買い集めた液晶のジャパンディスプレイ(JDI)で、経営はうまく行っていない。

JDIはソニー・東芝・日立の液晶事業を統合し再建しようとしているが、万年赤字でシェアを減らしている。

JDIには独自ブランドや独自商品がないので、アップルや中国企業の下請けであり、切られたらそれで終わりという立場です。


液晶も半導体もかつては最先端技術だったが、いまでは中国の山奥でも生産でき、典型的なコモディティ化商品になった。

コモディティ化は性能や品質に差が無く同質化した商品の事で、消費者の判断基準は値段だけになり、後進国ほど競争優位になる。

1980年代以降コモディティ化商品のほとんどを韓国サムソンなどに奪われてしまい、ついで中国やベトナムに奪われている。


日本企業の問題点はコモディティ化商品では中韓に負けているのに、IT技術では欧米に負けている点にある。

安売りで中韓に負け、先端技術では欧米に負けてしまい、この20年間良い所がなかった。

こうした流れを考えると、東芝半導体を政府が救済しても、大きな流れは変わらないのではないかと思えます。


じゃあシャープはどうしてV字回復したのかですが、あれはホンハイ製商品にシャープのシールを貼って売るための会社になってしまいました。

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