高度が高く角度が急なほど高速になり、迎撃可能な時間は短くなる
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引用:https://amd.c.yimg.jp/im_siggs6PgPeblRWYGp0pOUVePcQ---x400-y400-q90-exp3h-pril/amd/20170705-00000057-san-000-2-view.jpg



SM3ブロック2Aの発射実験失敗

日米ミサイル防衛にとって良いニュースと悪いニュースが続けて入ってきた。

悪いニュースが先で、ハワイで行われたSM3ブロック2Aの迎撃実験が失敗した事だった。

SM3はイージス艦に搭載されている迎撃ミサイルで、ブロック2Aはその最新型だった。

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2017年6月21日、日米共同でハワイ沖にてSM3ブロック2Aの発射実験を実施したが、目標に命中しなかった。

2月に実施した1回目の発射実験は成功していたが、2回目が失敗したのは、より難易度が高い標的に挑戦したからだった。

北朝鮮は7月4日、大陸間弾道ミサイル火星14号を発射し、日本海に落下していました。


火星14号は飛距離約900km、高度2500kmを飛び、もし低高度で発射すると最大射程6000km以上と推測されている。

ハワイ、グアム、アラスカまで達し、カリフォルニアまで届くと分析している人も居た。

高度2500kmまで達して垂直に近い角度で落下すると、落下速度はマッハ10から15に達し、高度1000kmから地上までは最短4分になる。


このうちイージス艦から発射して迎撃できるチャンスは半分の2分ほどだと思われ、例えると垂直に高速で落ちるボールをバットで打つのに近い。

今までの北朝鮮弾道ミサイルはもっと低い高度を低い速度で飛んできたので、迎撃可能なチャンスが何倍もあった。

SM3ブロック2Aは高度1000kmまで迎撃可能だが、それはおそらく発射母艦が落下地点付近に居る場合でしょう。


実験は北朝鮮の火星14号を想定して実施し、そして失敗しました。

イージスシステムはより困難な状況でも迎撃できるよう、開発が求められる。



THAADミサイル発射実験成功

米軍は2017年7月11日、ハワイ沖から発射したミサイルを、アラスカ沿岸から発射したTHAADミサイルで迎撃したと発表しました。

実験はハワイ沖で輸送機からミサイルを投下して飛行し、アラスカ州のコディアク島で探知し迎撃しました。

これを読むと目標は弾道ミサイルではなく、輸送機が飛行する程度の高度で飛行し、低速で飛んできたと想像できる。


先ほどのSM3ブロック2Aの目標は時速10000キロで落下してきたのに対し、せいぜいその10分の1の速度だったかも知れない。

成功して当たり前のぬるい実験であり、実験というよりもデモンストレーションに近かった。

THAADミサイルは韓国に「設置」されているが、その後大統領が変わり文在寅大統領は態度を明確にしていない。


新大統領はアメリカにはTHAADを受け入れるように匂わせ、一方でTHAAD撤回を要求する中国にも、良い顔をしようとしている。

こうした中で米国防省は、THAADが韓国にとって役に立ち、必要なものだと示す必要があった。

中国はTHAAD配備を理由にして事実上韓国に経済制裁を課していて、韓国経済界はTHAAD配備に反対している。


THAADミサイル発射実験が成功した当日、米第8軍のトーマス司令官は、THAADを撤回したら韓国の広範囲が無防備になると発言した。

司令官は韓国南部の1000万人が危険に晒され、これをパトリオットだけで防ぐには遥かに多くの部隊が必要になると語った。

THAADミサイル発射実験はこうした韓国への説得のために実施されたが、結果は予め成功するのが分かっていた。

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