新潟県でのミサイル避難訓練
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引用:http://www.kenoh.com/2017/06/12_missile/photo1.jpg



ミサイル避難訓練に効果はあるか?

北朝鮮による弾道ミサイル打ち上げが活発化した2017年から、主に日本海側の各地でミサイル避難訓練が実施されるようになった。

6月に新潟県燕市で実施された避難訓練では、コンクリートの遮蔽物や土管の中に隠れるなどの練習を行った。

7月には茨城県でミサイル避難訓練を実施し、体育館などの建物に避難して、頭を抱えて伏せるなどの練習をしていた。
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山形県酒田市で6月に実施された避難訓練では、校舎内に避難する児童や、地面に伏せる住民などがBBCで放送された。

これを批判する意見もあり、「何の役にも立たない」「世界中の笑いものになった」などとしている人も居た。

果たしてこれらの避難訓練は意味のある事なのか、それとも何の役にも立たないのかを検証してみます。


これらの訓練は北朝鮮が発射している弾道ミサイルが着弾する想定で、現状では核弾頭ではなく通常弾頭の筈です。

ノドン程度の弾道ミサイルを日本まで発射するとして、弾頭重量は1000キロ以下なので、1トン爆弾と同程度と予想できる。

ただし弾道ミサイルはマッハ10のような高速なので、地面に落下すると大きな衝撃が発生するでしょう。


これを例えばコンクリートの遮蔽物とか、水の枯れた用水路の中に隠れて効果があるかだが、条件によってはかなりの効果が望める。

例えば自衛隊では不発弾の1トン爆弾を処理するときに、1キロ程度の住人を避難させるが、500m以上離れれば安全とされています。

大型爆弾の被害は破片など飛来物によるものなので、コンクリートの遮蔽物に隠れれば、200mくらいでも恐らく安全でしょう。



核爆弾の場合には効果はあるか?

弾道ミサイルが地面に突き刺さった場合は、地面が衝撃を吸収するため被害範囲はそれほど広くないと考えられます。

空中で爆発したら上空から広範囲に爆風と破片が飛び散りますが、やはり遮蔽物に隠れると有利です。

通常弾頭の場合はこのように「何かに隠れる」のはかなりの効果を期待できるが、核弾頭だった場合はどうでしょうか。


ノドンや改良型ムスダンに核弾頭が搭載できたとして、広島型原爆と同程度(約15キロトン)だと考えられます。

広島原爆は距離1.2km遮蔽物なしで「致命的」、距離3.5km遮蔽物なしで「熱傷」、2km以内が深刻な被ばく、建物崩壊が発生しました。

ここで注目すべきは遮蔽物のあるなしで被害が大きく異なった点で、木造よりコンクリート、さらに地下では遮蔽効果が大きい。


爆心地から2km以内でもコンクリートの遮蔽物の陰や、建物の中なら助かる可能性は格段に高まります。

広島原爆では爆心地から500m以内に居た人が1972年に78人も生存していて、現在(2014年)も12人が生存している。

近距離被ばくで生き延びた多くは建物や電車の中に居た人達で、特に銀行や日銀、学校の建物内に居た人が多かった。


日銀は当時からコンクリート製の頑丈な建物で、爆心地から約380mという近さに関わらず、周辺でほとんど唯一消失を逃れました。

資料によると広島日銀の建物内に居た行員は12人で、即死5人重傷5人軽傷2人(ウィキペディア)となっています。

生存者が居た袋町国民学校も当時としては珍しくコンクリート製で、建物の一部は現在も保存されているようです。


袋町国民学校は爆心地から約460mで、児童と教師約160人は外で作業をしていて全員がなくなりました。

だが袋町国民学校はなぜか地下にゲタ箱があり、遅刻して靴を脱ぎでいた児童3人だけが助かった。

これらの例では例え爆心地に近くてもコンクリート建造物の中では助かる可能性があり、特に地下の遮蔽効果は抜群でした。


従ってミサイルの警報が鳴ったら、何かの建物や土管の中に隠れるのは、効果がないどころかとても効果的と言えます。

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