メーカーは短期間にEV転換すると言っているが、ドイツにはその電力がありません。
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引用:http://www.ingenieur.de/var/storage/images/media/ingenieur.de/images/hugo-bilder/bundeskanzlerin-angela-merkel-elektroauto/3791613-1-ger-DE/Bundeskanzlerin-Angela-Merkel-mit-Elektroauto_image_width_560.jpg



ドイツもEV販売を重視

イギリスとフランスは2017年夏にあいついで、2040年にガソリン・ディーゼル車の販売を禁止すると発表しました。

日本のマスコミはなぜか殆ど報道しなかったが、「ハイブリッド車を除く」と注意書きが書かれていました。

つまりHVやPHVであれば2040年以降も、エンジン車を販売して良いという事を、逆の言い方で発表したのでした。
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ドイツは両国に賛同せず、特にディーゼル車廃止にはメルケル首相が慎重論を唱えていました。

だが8月下旬になってメルケル首相は「いずれガソリン車とディーゼル車は販売禁止になる可能性がある」と発言しました。

まあ2050年以降でも「いずれ」なので、ここはそう言っておいた方が、国民の受けが良いと考えたのでしょう。


それに2040年にはメルケルは86歳なので、仮に間違った決定でも責任を問われる事はありません。

ドイツのビッグ3と言われるVW、ベンツ、BMWは非常に乗り気で、VWは2025年にEVの販売比率を25%にする目標を掲げています。

むろんメーカーが言っているEVとは「PHVを含むEV」の事で、エンジンが無いEVも含んでいます。


現在日本では新車の3分の1がHVとPHV・EV車で、充電方式ではないものの、33%クリーン化を既に達成しています。

2025年にこれをPHVに転換するのは難しくないと考えられるので、実はドイツメーカーが言ってるほど、凄い事ではないです。

エンジンを搭載しないEV車となると、2025年でもPHVやHVの1割も売れたら奇跡でしょう。



ドイツはEVが売れると困る

問題は英仏独ともEVが目標どおり売れたとして、電力をどうするかが説明されていません。

エンジン車は売れたらGSで給油すれば良いが、EV車の電気は政府が用意しなくてはなりません。

EV転換とは車が売れる売れないではなく、エネルギー問題なのに、これが華麗にスルーされています。


ドイツは太陽光が進んでいるから太陽パネルで発電できますが、残念ながら太陽光発電の電気はEVに利用できません。

充電需要が増える週末の前の日が、無風で曇りだったら太陽光や風力では発電できないし、電気は溜めて置けないのです。

EVの充電需要はおそらく急激に増えたりまったく無かったりするでしょうから、需要に応じて大電力を生み出す必要があります。


今の所それができるのは火力発電しかないのだが、発電所でCO2や有害ガスを排出して、自動車はクリーンという滑稽な事になります。

火力発電所の電気でEVを動かした場合、有害ガスやCO2は現行HV車と同じ程度と言われています。

ドイツは現在原発の新規建設を停止していて、10年後くらいに再検討する事になっているが、火力発電を減らすには新規原発が必要になります。


ドイツは実は原発廃止など決めた事はないのだが、なぜか日本では原発を廃止すると報道されました。

実際には「当分の間、新規建設を停止する」だけで、検討した結果また新規建設する道が残されています。

英仏も急にEVが売れまくって電力不足になるのは困るので、実はEVはゆっくり普及して欲しいのです。


その為の詭弁というか経過措置がPHVやHVであり、「クリーンな事をしている」と国民も納得するでしょう。

これは日本も同じで、もし日本でEVを大量に売るなら、多くの原発を再稼動させる必要があります。


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