100年前のNYでは乗り物は馬車だった(1900年)
e68fa276d5fd15c0c44e87f0074c0528
引用:https://s-media-cache-ak0.pinimg.com/originals/e6/8f/a2/e68fa276d5fd15c0c44e87f0074c0528.jpg



100年後にダウは100万ドル?

世界一成功した投資家のウォーレン・バフェットが最近「NYダウ平均株価は100年後に100万ドルを超える」と発言して話題になった。

バフェットは87歳で老人のたわ言として聞き流す事もできるが、過去の株価上昇速度からは、もっと上がるという予想もある。

100年前の1916年にNYダウは95ドルで先週は2万2,400ドルだったので235倍になっていた。

          スポンサー リンク



過去100年間の平均上昇率は5.5%であり、物価上昇を除くと2.3%に過ぎなかった。

つまり実質2.3%成長を続ければ、200倍以上にはなる計算で、物価上昇率が半分以下でも100倍は優に超える。

今後100年間でNYダウが100万ドルになるには現在の、たった44.6倍になれば良く、年平均3.87%上昇するだけで良い。


物価上昇率が2%だとすると、実質年2%上昇すれば100年後には自動的に100万ドルに達する。

最もこれは数学的な計算で、過去100年間で「株価はなぜ上昇したのか」を考える必要がある。

1916年は第一次大戦の最中で、石油の登場で飛行機や自動車や戦車が戦場に投入された。


石炭と比較して文字通り爆発的なエネルギーを発生する石油は、100年間で地球のあらゆる場所を変えていった。

今では砂漠の中に近代的な都市があり、人々は南極に観光旅行をし、宇宙旅行(弾道ミサイルのように落ちてくるだけだが)もできる。

人口は爆発的に増え1916年には17億人だったが、現在は74億人に達している。



永遠には成長できない

過去100年の株価の上昇をもたらしたのは経済成長で、大半は物質的な拡大に基づいていました。

明治時代の日本のエネルギー消費は、控えめに言っても現在の100分の1程度であり、株価が100倍に成るのは不思議ではない。

例えば100年前の日本には自動車や電話、エレベーター、飛行機、石油や電気で動く鉄道などが、一部を除きほとんど無かった。


これからの100年間はどうかというと、今後100年間同じように成長するには、地球の人口が322億人にならなくてはならない。

そのうえ現在の数十倍ものエネルギーを消費して、過去100年と同じくらいの物質的拡大をする必要がある。

現実には地球の人口は100億人で頭打ちが予想されているし、過去100年より自然破壊や都市建設が進むとは思えない。


バフェットが少し嘘をついているのは、NYダウ平均は100年で235倍になったと言っても、上昇分の大半は1990年以降に起きている。

1982年にダウはたった1,000㌦で、1990年に2633ドル、現在は2万2,400ドルなので上昇分の95%は最後の35年間に発生した。

上昇分の約90%は最後の25年程度の分であり、前半の65年間はほとんど上昇していなかった。


上昇は冷戦終結による共産圏の市場参加と、IT革命によって起こり、加えて中央銀行FRBや日銀などが、金融緩和で世界にお金をばら撒いて、マネーゲームを起こした。

3つの条件が偶然一致した結果、1990年以降から爆発的な株価上昇があり、それまでの何百年分のもの上昇が起きた。

考えなくてはならないのは「経済成長」とか「株価上昇」はあくまで物質的拡大に基づいている事で、地球上で工業製品や建築物や人間やエネルギー消費が増えなくてはならない。


人口が減少する日本で工業物質を増やすのは至難の業で、よほど頑張らないと自然減少分をカバーできない。

アメリカ人はこれから家や自動車やIT製品を買い捲り、都市建設を続けるかというと、おそらく永遠には拡大できない。

資本主義の物質的な拡大が止まったら、経済成長や株価の上昇も、1970年代以前のように停滞する可能性がある。

          スポンサー リンク


          スポンサー リンク