金融経済は実体経済の2倍なり急拡大している。
言い方を変えると企業に金を貸した人間が大儲けしている。
kinnyuu-keizaikibo
引用:http://shigenkanri.jp/root/wp-content/uploads/2016/10/kinnyuu-keizaikibo.png



世界で起きている低賃金成長

2017年の日本の経済成長率は1.6%の見通しで、2018年も同じ程度と予想されています。

一方賃金上昇率は名目で0.6%、実質ではたった0.2%に過ぎなかった。(2017年10月対前年同月比)

GDPとは国民総所得+経常収支なので、大まかに言えば「全国民の所得=GDP(+経常収支)」になる。

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GDPが1.6%成長なのに賃金上昇率がたった0.2%という事は、では残りの1.4%はどこに消えてしまったのだろうか?

賃金とは会社員の給与なので、アルバイトや非正規の所得が大幅に上昇したのかも知れない。

確かに募集広告を見ると正社員より非正規雇用の時給の上昇率は高く、都会では深夜1500円などの条件も珍しくない。


だがもっと大きな要因として考えられるのは、成長分の大半が富裕層や資産家に渡ってしまった可能性です。

報道によると2017年は企業収益、株式配当、株価(バブル崩壊以降)、利益剰余金すべて過去最高だったが、労働者の賃金だけが「過去最高」ではなかった。

企業は労働者の賃金を出し惜しみ、一方では株主配当金を湯水のようにばら撒いていました。


一体どうして企業は株主には気前良くお金を払うのに、労働者には「1円たりとも余計な金を払わない」という態度を取るのだろうか?

『経営者の根性が捻じ曲がっているから』という話は置いて、世界的にも同じ事が起きていて、何らかの原因があると考えられる。

企業が労働者に金を出さず、株主に大盤振る舞いする理由は、おそらく過剰な債務を背負っているからだと考えられる。



借金で押しつぶされる企業、潤う貸し手

世界全体の実体経済規模は約1京円とされるが、金融市場は何倍もの速度で拡大し、実体経済の2倍に達したと推測されている。

この「金融市場」とは企業などに投資する事だが、早い話企業にお金を貸して、金利をつけて返してもらうのが「金融市場」だと言える。

という事は世界の企業は実際の経済活動の2倍も借金をしている事になり、返済金利だけで利益の大半を取られてしまう。


急成長している企業ほど投資によって資金調達し、その代わり投資家や金融機関には利子をつけて返済しなくてはならない。

これが企業が労働者を無視しても投資家を優遇する理由で、企業がいくら利益を出しても借金返済に充てられてしまっている。

企業の利益の大半が借金返済に充てられるから、富裕層と資産家だけが超え太り、労働者の賃金は低く抑えられる。


こういうカラクリで、世界では成長率が高くても、成長分のお金のほとんどが、富裕層の資産を増やすのに使われるのです。

例えばソフトバンクという日本人が良く知っている会社は15兆円も有利子負債があり、年間売り上げ約9兆円、年間営業利益は約1兆円です。

利子だけで年間約4,500億円を支払っていて、もし金利が上昇したら経営破たんする可能性があります。


15兆円で年4,500億円の利払いなので、ソフトバンクは平均すると3%の金利で借金しているのが分かります。

急成長している優良企業ほどこういう状況で、いくら儲けても借金返済に使われてしまいます。

世界中の企業が成長のために膨大な借金をしていて、稼いでも稼いでも、配当金や借金の利息として投資家の収入になり、労働者には回らないのです。

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