出稼ぎ労働者は高齢化しているが、保証も年金も福祉もない
1005011022472054
引用:http://i.epochtimes.com/assets/uploads/2010/05/1005011022472054.jpg



中国の都市労働者

中国には戸籍制度があり、日本と違うのは生まれた土地で、親と同じ職業を一生続けるよう定められている。

毛沢東が農業生産を維持するために定めた制度で、勝手に農業を辞めるのは以前なら重罪だった。

現在は緩やかになり、農業から労働者になったり、起業して成功した人も多い。

スポンサー リンク

農村で生まれた農民が、都会に出て都市労働者になるには、都市戸籍を買えば良いのだが、買えないので無断で移住する人が多い。

農民が都市で働いたからと言って逮捕されたりはしないが、制度上は存在しない人間であり、江戸時代の非人にも近い。

遺法であるから労働賃金は都市戸籍住人の、まあ半額程度で、社会保障などは受けられないか、高額な保険料が必要に成る。


そのうえ医療費やさまざまな料金が農民戸籍の都市住人だけ高額で、しかも見逃す代わりにワイロを要求される。

アメリカにも日本にも非合法労働者が居て、低賃金悪条件で働かされるが、それらは不法入国した外国人が多い。

中国の場合は同じ中国国内でも、居住許可証や労働許可証がなければ違法になり、低賃金悪条件になる。


こうした違法な都市労働者が都市戸籍を望んでいるかというと、四川省統計局の調査では過半数が「農村戸籍のままが良い」と回答した。

その理由は都市戸籍を取得すると、今度は農村戸籍を放棄しなくてはならず、故郷に帰れなくなるし農地や土地も放棄する事になる。

つまり正式な都市住民になったら、今まで農村で持っていたあらゆる権利を放棄しなくてはならない。



出稼ぎ達は都市戸籍を望んでいない

都市戸籍になったら都会でマンションを買わなくてはならないが、今や日本並みに高額であり、その割りに労働者の収入は日本の2割に過ぎない。

都会で惨めな暮らしをするよりは、都市労働者はいつか田舎に帰って、出稼ぎで得た金を元手に、一旗上げたいと考えている。

彼らは田舎の発展に期待をかけていて、山奥の自分の故郷も上海や北京のようになるのを望んでいる。


それほどではなくても自分の田舎が発展するという事は、自分が権利を持つ土地の価値が高騰するのを意味している。

今は二束三文だが、高層ビルや工場が建つようになったら、自分が所有する土地権利が、途方も無い金額で売れるかも知れない。

夢物語ではなく中国ではこの30年ほど、一夜にして大富豪になった農民の成功物語が、溢れている。


今から都市戸籍を取得しても都会の土地(の権利)を貰える訳ではなく、欲しければ自分で買わなくてはならない。

一方農村では農地を使用する権利が与えられているので、こいつが大化けしてくれないか、などと考えている。

都会では息を吸って食べるだけで年数十万円がかかるが、田舎では今でもタダ同然で生活できる地域がある。

年をとったら都会では仕事がなくなるが、農村では農業で最低限の暮らしはできるので、都市戸籍になると困るのだ。


都会では年収100万円の人が居る一方で、都市から離れた農村では年収10万円以下であり、お金が無くても生活できる社会が残っている。

違法な出稼ぎ労働者は安い賃金で雇えるので、低賃金労働者の供給源になっていて、企業にとって欠かせない存在になっている。

こうしたもたれ合いがあるので、農村労働者が都市住人と同じ権利を手に入れることは、将来的にも難しい。

スポンサー リンク


スポンサー リンク