モチベーションで勝てるという上司は、「竹やりで米軍に勝てる」というのと同じ
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引用:https://img.cnread.news/uploads/20170508/E2/E2EE168F7D42w640h426.jpeg



モチベーションは根性論か

一時期スポーツや会社で「モチベーション」が重視されていた事がありました。

最初にモチベーションを連発したのはサッカーだった気がするが、「モチベーションが低いから負けた。モチベーションを上げなくてはいけない」と選手たちが言っていました。

日本語では「動機づけ」だが、「やる気」「根性」と同じ使い方がされているようです。

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モチベーションを上げれば勝てるというのはスポーツではあるのかも知れないが、それを労働者に当てはめるのは問題がある。

スポーツはせいぜい2時間で終わるが、仕事は一生であり、一生涯「やる気」「根性」でペースを上げ続けることはできない。

「モチベーションを上げろ」と指示するのは会社の上層部や上司だが、「モチベーション」が高い上司や経営者は決して言わない。


その会社では間違いなく社内のモチベーションが低く、無気力が蔓延し、やる気も覇気も感じられない筈です。

だから上層部は「モチベーションを上げろ」と命令するが、問題を悪化させる場合が多いといわれています。

社内が沈鬱なムードなのには原因が在るはずなので、原因を解決するか取り除くのが「モチベーションを上げる」事になります。


例えば上司が適切な指示を出さないとか、機械の性能が低いとか、物理的あるいは組織的な原因は他にある筈です。

ところが本当の原因は放置して「やる気と根性が足りないんだ」というのでは、戦前の精神論と同じです。

日本の社会は戦前からグルっと一周して、また戦前の精神論に戻ってしまったのでしょうか?



モチベーションが低い原因を解決すべきなのに、「モチベーションを上げろ」と怒鳴る
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引用:https://biz-shinri.com/wp-content/uploads/2015/04/bp1020-01-min.png



大本営と現代の経営者の発想が同じ

戦時中の有名な出来事として「特攻」があり、戦闘機などに火薬を詰め込んで軍艦に体当たりします。

実に勇敢だが、物理的にはこの攻撃方法は理に叶っておらず、何の戦果も挙げていません。

まず爆弾は上空から落下させるから装甲を貫いて艦内で爆発するが、飛行機は装甲で跳ね返されるので、機体は外で爆発してしまいます。


艦内に食い込んだ爆弾は火薬庫を誘爆させ、一発で戦艦や空母を撃沈する可能性があるが、船外で爆発する戦闘機は表面を焦がすだけです。

しかも技術的に体当たりの方が困難で、何しろ練習する事ができないので上達しません。

しかし敗戦濃厚になった日本軍では「精神」「根性」が重視され、特攻を批判すると「必勝精神が足りない」とされました。


まさに今の日本企業の幹部が言っている「モチベーション」と戦時中の日本軍幹部が言った「必勝精神」は同じではないだろうか。

ミッドウェイ作戦という日本の敗戦を決定づけた海戦があり、日本は主力空母のほとんどを失い、事実上ここで戦闘能力を喪失しました。

敗因は暗号を解読されたなどあったが、開戦のハワイ作戦から休み無く働かせた事で、人間も機械も疲弊しきっていました。


大本営は空母機動部隊に休暇を与えず整備もせず、東南アジアからインド洋、オーストラリア攻撃までやらせました。

乗組員や搭乗員が疲弊していたら必要なのは休養させる事で、機械が故障したら整備や修理をしなくてはなりません。

ところがここで出てきたのが精神論で「休みたいなどというのは精神が弛んでいる」と言われて余計に働かされました。


おかげでミッドウェイ作戦では作業員がミスを連発し、南雲長官は疲労からか何度も作戦ミスをおかし、挙句に偵察機は故障して索敵もできませんでした。

暗号以前に負ける条件が揃っていたのであり、もし真珠湾攻撃から十分な休養と整備を取っていたら、暗号を知られていてもミッドウェイで勝っていた筈でした。

このように「モチベーション」や「精神、根性」は百害在って一理なしで、むしろ無いほうが問題が早く解決して良いほどです。

他に問題があるのに「精神力でやれ」と言っているのが現代の経営者であり、そういうのは大本営と同じなのです。

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