長年揉めてきた日欧EPAもトランプ効果で簡単に合意
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画像引用:ロイター https://s4.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20180718&t=2&i=1284324789&r=LYNXMPEE6H01X&w=940



トランプ制裁が生んだ潮流

米トランプ大統領がアメリカ第一主義を掲げて、貿易黒字への関税制裁を科したことが、様々な効果を生んでいる。

制裁された中国と欧州が対米で接近し、日本も欧州に接近、アメリカとロシアが接近した。

漁夫の利を得ようとしているのがロシアのプーチンで、米ロ首脳会談を実現し、制裁緩和の機運も開けてきた。

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トランプはイギリス訪問中もドイツなどEU諸国を罵り、訪問国のイギリスへも批判を繰り返した。

同盟国や友好国への批判を強める一方で、トランプは北朝鮮の金正恩やロシアのプーチンを褒めたたえている。

日本の安倍首相にも「アメリカを出し抜いて笑っている」と批判し、貿易赤字に苦しめられてきたと語った。


自然な流れとしてアメリカと疎遠になった各国は、互いに連携してアメリカに対抗しようという動きを見せている。

中国は欧州や日本に「自由貿易を守るために協力してアメリカと戦おう」と呼びかけているが、これには苦笑するしかない。

今までさんざん「不公正貿易」で日欧を苦しめてきたのは中国で、自由貿易という価値観は中国には無い。


日本と欧州は急接近して日欧EPA(自由貿易協定)に署名し、2019年初めの発効を目指すとしている。

日欧EPAは人口6億人で世界経済の3割を占め、大きな期待がかけられたが5年間先送りになっていた。

双方の利害の調整ができなかったからだが、トランプが悪役になることで日欧は初めて連携できた。



トランプの悪役効果

イギリスはEUから離脱するが、日本とイギリスは安全保障での協力関係を深めている。

既にいくつかの共同研究が行われているほか、両国の新型機開発で連携するのではないかとも言われている。

アメリカも日本とはTPPよりもFTA(自由貿易協定)を結びたがっていて、今後話し合われるでしょう。


日中韓FTAも協議されているが、3か国が同じような工業製品を輸出する競争相手であり、合意するとは思えない。

日本はアメリカ抜きのTPP11で主導的役割を狙っていて、参加11か国では最大のGDPを持っている。

アメリカがやり玉に挙げたのは東南アジア諸国連合(ASEAN)も同じで、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の構築を進めている。


ASEAN、日本、中国、韓国、インド、オーストラリアも参加する巨大貿易圏だが、ほとんど交渉は進んでいない。

こうした「アメリカ抜き」の貿易交渉は、アメリカが各国への制裁を強めるほど、早く進められるでしょう。

トランプという悪役が登場したことで、各国がアメリカへの依存度を下げようと協力している。

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