大騒ぎしたが従来とそれほど変わっていない
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画像引用:CNN.co.jp : 米とカナダ、NAFTA交渉で合意 メキシコ含む3カ国で協定維持https://www.cnn.co.jp/business/35126359.html



新NAFTAはあまり変わらず

紛糾していた北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉でメキシコやカナダと合意したと、9月30日に発表されました。

新協定でも3か国の枠組みが維持されるが、米国の貿易赤字を減らす内容が盛り込まれる。

最大の貿易品である自動車は米国への輸入に最大数量を設け、米政府が関税25%の関税を課すことができる。

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その場合もカナダとメキシコからの輸入分の多くは課税適用外になり、非参加国より優遇される。

NAFTA域内では関税ゼロが維持されるが、3か国で部品調達率75%以上が条件になる。

トヨタ、日産、ホンダは問題ないと思われるが、マツダなど中小メーカーは75%に達していない場合もある。


従来のNAFTAでは域内で62.5%の部品調達が義務つけられていたので、13%ほど引き上げるか撤退しなくてはならなくなる。

スズキはNAFTAで自動車生産していないので、2012年に北米での販売から撤退している。(個人輸入や業者の輸入販売はできる)

スズキは小型車が売れない中国からも撤退し、インドに注力して成功していた。


新NAFTAでは細かい改良点があるものの、例えば米国での生産比率などはなく、一見するとアメリカにはメリットが無いようにみえる。

だが実はアメリカが自動車輸出をしている200万台の半数以上はカナダとメキシコ向けで、両国で生産した部品は結局同じ国に輸出されている。

アメリカはカナダやメキシコに予想より「甘い」態度を取り、見返りにアメリカの農産物を両国に輸出できるようにする。



トランプ流は意外に現実的か

NAFTA改定では米国の自動車産業からも反対意見が出るなど、トランプが思ったほど賛同を得られず早期合意を図った。

アメリカが貿易を制限すると貿易赤字は減るだろうが、国内産業が打撃を受けてトータルでマイナスになる可能性が高い。

例えば日本やアメリカはアジアやメキシコから安い商品を輸入して、自国で経済活動に利用している。


スコップだのゴムのサンダルだのを仮に全て先進国が国内生産したら、生活必需品の生産だけで手いっぱいになる。

高度な製品を製造する余力はなくなってしまい、結局のところGDPが下がってしまうでしょう。

サラリーマンが仕事を辞めて「ゴムのサンダルを自分で作る」を想像するとかなり不合理ななのが分かる。


割に合わない安い仕事は新興国に回して、先進国はもっとも儲かる仕事をすることで「先進国」の地位を保っている。

例えば日本はスマホや電子部品を輸入しているが、中国のスマホ工場の労働者の給料は今も日本よりずっと安い。

もし日本がスマホを国内生産したら、時給300円で働く労働者が大量に必要になり、高収入の労働をやめることになってしまう。


その証拠にアメリカの貿易赤字は年々拡大しているが、「貿易赤字が増えるほど経済成長している」のです。

これは安い仕事をカナダやメキシコに回して、アメリカ人は高収入な仕事をしているからです。

冷静に考えればこういうことに思い至るので、トランプ政権も現実的な線で納めたのでしょう。

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