米海軍が試験配備したLaWS、かっこいいが射程3キロ以下しかない
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画像引用:http://navylive.dodlive.mil/files/2015/04/141117-N-PO203-072.jpg



防衛省のレーザー兵器研究

防衛省は2019年から高出力の迎撃用レーザー兵器研究を本格派させると発表しました。

今年度予算に87億円を計上し、2023年度までに技術的検証を終えるとしています。

レーザー兵器は米国のほか、ロシアや中国でも開発が進み実用化を競っている。

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アメリカでは2017年に輸送揚陸艦ポンスがレーザー砲「LaWS」を搭載してペルシャ湾に投入された。

搭載されたレーザーは出力30KW程度で射程は数キロ未満、ラジコン飛行機や小型ボートを破壊するのがせいぜいだった。

また晴天でしか使用できず、雨や雪ではレーザーが拡散して大幅に射程距離が短くなる。


駆逐艦や巡視船に搭載される機銃は数キロから10キロ以上の射程があり、命中時の威力もレーザーより大きい。

つまり出力30KWのレーザーよりは機銃のほうが実用的で、兵器としての威力も大きかった。

だがその後中国やロシアもレーザー兵器に力を入れ、米軍はイージス艦への搭載を目指している。


各国が目を付けたのはレーザーには軌道がなく直線的に進むので、弾道計算をしなくて済み命中率が高い点でした。

敵の極超音速ミサイルは時速4千キロもの速度で向かってくるので、発見してから命中するまで10秒から30秒程度しかない。

これを従来型の迎撃ミサイルや銃弾で迎撃しようとすると弾道計算をしている間にミサイルは自艦に着弾してしまう。



レーザーは使い道が限られる

レーザーなら発見したらすぐ発射し、光の速度で到達するので極超音速ミサイルにも確実に命中できる。

問題は30KW程度では命中しても破壊できない点で、高出力化が必要になる。

米海軍は最終的に300KWのレーザー出力を目指しているので、その程度あれば迎撃できると考えられる。


ドローン程度の低速の飛行物体や艦船を攻撃するには従来型の砲弾やミサイルが適していて、ミサイルのほうが射程が長い。

ミサイルは数十キロの対空ミサイルから数千キロの巡航ミサイルまで存在するが、レーザーはとてもそのような長射程にはできない。

地球のまわりには大気があるからで、レーザーの光は直進することができず、数キロで拡散してしまう。


現在の研究では出力150KWでも射程5㎞、300KWでも射程10㎞程度とされていて、数十キロでも困難でしょう。

ロシアは2018年末にレーザー兵器ペレスヴェートを開発したと発表したが、内容や外観は米軍のものと同程度と思われる。

中国もレーザー防衛システム「LW30」を開発したと発表したが、やはり米ロと同等と思われる。


レーザーは理論上有効ではあるものの、どうしても射程10㎞を超えることができない。

中国はこれを逆手にとって射程が短くてもいいレーザー銃に応用し、対人兵器を開発している。

対人用なら射程1キロ以下で良く、火薬式と違って音や火花がでない利点が大きい。


欠点としては銃弾と違って物質を貫通できないため、薄い鉄板程度の防御でも表面を焦がすしかできない。

威力としては通常の弾丸のほうが上だが、相手に気づかれず発射できるので使い道によっては有効でしょう。

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