中ロの新型ミサイルは従来の迎撃ミサイルで迎撃できないので、新たな迎撃構想が必要
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画像引用:https://i2.wp.com/missilethreat.csis.org/wp-content/uploads/2017/03/Missile-Defense-Policy-Review.jpg



人工衛星でミサイル監視

米政府は1月17日に中長期戦略「ミサイル防衛見直し(MDR)」でミサイル防衛強化を発表しました。

中国やロシアの極超音速ミサイルや超音速巡航ミサイルに対処するため、宇宙空間にセンサー衛星を設置する。

極超音速ミサイルは弾道ミサイルに搭載して宇宙空間で切り離し、マッハ5以上で自在に向きを変えることができる。

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従来の弾道ミサイルは野球のボールのように自然落下し、向きを変えることはできないので撃墜は容易だった。

弾道ミサイルを極超音速化すると今までの迎撃ミサイルでは撃墜が困難になる。

巡航ミサイルは超低空をレーダーに察知されず2000キロ以上飛行し、陸上目標や軍艦に命中する。


途中まで通常の巡航ミサイル、最終段階で超音速化することで長い航続距離やステルス性を保ったまま攻撃力を増大できる。

超音速化すれば相手が迎撃や回避にかけられる時間が短くなり、命中時の威力も増大します。

こうした中ロの新型ミサイルに対処するため、宇宙空間にセンサーや迎撃ミサイルを配備する構想が以前からありました。


現在の迎撃ミサイルは地上またはイージス艦から発射するので、弾道ミサイルが頂点から降下し始めてから迎撃します。

これでは時間的余裕がないうえに、命中しても弾道ミサイルは地上に落下してきます。

もし宇宙で待機する衛星からレーザーやミサイルで迎撃できれば、発射直後に無効化することができる。



レーザー砲による迎撃構想

もう一つの脅威は多弾頭核ミサイルで、中ロは保有しているがイランや北朝鮮も将来保有すると予想されます。

現状の迎撃ミサイルで多弾頭弾は迎撃不可能で、多弾頭迎撃体「MOKV」が構想されている。

これは相手が多弾頭なら迎撃する側も多弾頭化する話ですが、宇宙から迎撃できるなら効率よく撃墜できる。


多弾頭ミサイルは最初大型ミサイルとして発射され、落下して大気圏に突入前後に分裂する。

発射直後に迎撃するほうが簡単で、多数の迎撃ミサイルで迎え撃つより迎撃率は高いでしょう。

人工衛星または航空機からレーザーを発射して、上昇中のミサイルを爆破する方法が研究されています。


このレーザー砲はレーザーそのものの威力で爆破させるのではなく、大型ミサイルの燃料タンクに照射して爆発させると言われています。

米軍は実証試験も行ったが高額なうえに常に敵基地から数百キロ以内を飛行しなくてはならないので、実用性が低いと判断された。

広い国土をもつロシアや中国上空で飛行するのは不可能なので、レーザー迎撃可能なのは北朝鮮など国土が狭い国に限られる。

また人工衛星によって宇宙からレーザー攻撃する方法は確立されていない。


アメリカはミサイル発射を探知する早期警戒衛星を持っているが、米軍によると「地球上のすべてを常時監視はできない」と言っています。

米軍は以前人工衛星から砲弾をぶら下げたような「神の杖」という宇宙兵器構想を発表したことがありました。

宇宙から投下すると火薬や核弾頭がないただの金属でも、核兵器並みの破壊力があるとされている。


新たなミサイル防衛が完成しても日本が求める「すべてのミサイルを100%迎撃」には程遠い。

従って日本は報復用核ミサイルを保有するか、敵がミサイルを発射する前に無力化する先制攻撃能力を持つ必要がある。

現実的には本格核ミサイルは米軍が保有し、日本は限定的な核保有や限定的な先制攻撃を目指すでしょう。



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