最も減少幅が大きかったのはタブレットで、PCとスマホ両方に食われた
IT端末販売が世界で減少
成長を続けてきたIT端末市場が2018年は種類を問わず軒並みマイナス成長になりました。
2018年のスマホ端末世界販売の統計はまだですが、第3四半期までの情勢では通年でマイナスになったと考えられています。
調査会社IDCによるとスマホ世界販売は2017年10月から2018年9月までの1年間、前年同期からマイナスが続いた。
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2018年第3四半期(7~9月期)は6%マイナスなので、通年でも5%前後のマイナスだったでしょう。
スマホ大国を自賛していた韓国や中国は出荷台数が2桁減少し、景気悪化に拍車をかけている。
タブレット端末はもっと減少し、年間を通して15%以上の減少が続いています。
企業用タブレットは微増の月もあったが、家庭・個人向けは25%前後も減少した。
原因はスマホの大画面化が進み、タブレットから大型スマホに移行した人が多かったためとみられる。
タブレット需要を15%も食っておきながらスマホ販売は前年比マイナスだった訳で、IT不況の深刻さが垣間見える。
減少を続けてきたPCの出荷台数は通年で前年比0.4%減となり、皮肉にもIT端末で一番の勝ち組だった。
こう書くと下げ止まったようだが2018年第4四半期は前年比3.7%減と下げ幅を拡大し、再び減少傾向になっている。
PCはスマホやタブレットより10年早く登場し、より早く普及し減少が始まるのも早かった。
売れたのはアップルウォッチ、スマートスピーカー、プレステ
全世界のパソコンの世帯普及率は約82%で、およそすべての家庭に1台はある状況になりました。
スマホの個人普及率も中進国以上は70%を超えていて、ガラケーと合わせると8割から9割の人が携帯電話を所有している。
新規にスマホを購入する人は居なくなってしまい、買い替え需要だけになったら長寿命化で買い替えも減少している。
これはパソコンも同様で、10年前の商品と比較して2倍以上使用可能な年数が伸びている。
スマホにしろPCにしろ、人々は長期間買い替える必要がなくなったので、それぞれの販売台数が減少した。
原因は構造的なものなので、仮に大ヒット商品が登場したとしても、IT端末全体の販売が回復することはない。
こうした中で販売が伸びたのはアップルウォッチに代表される腕時計型端末、スマートスピーカー、そして据え置き型ゲーム機だった。
家庭用ゲーム機はスマホの登場で消滅の危機に陥ったが、回復してPS4は販売1億台を目前にしている。
ニンテンドースイッチも好調であり、今後もゲーム市場は拡大が予想されている。
ゲーム機は新しいゲームソフトをプレイするには新型機が必要なので、ユーザーは数年ごとに買い替えざるを得ない。
腕時計型端末とスマートスピーカーは最近登場した商品なので、新型機は急速に進歩している。
それに比べるとスマホやタブレットは数年前の機種と少なくとも見た目の印象は変わっていない。
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