各国の貿易収支と経済成長率には何の関係もない
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むしろ貿易赤字で稼ごう

米中貿易対立や世界経済後退の影響で2018年は3年ぶりの貿易赤字になりました。

2011年の東日本大震災後の報道では「日本の稼ぐ力衰え」や日本滅亡論がマスコミを跋扈していました。

さすがに最近そんなばかな論調は(あまり)見かけなくなったが、「日本の輸出や製造業が危ない」という煽り屋は存在している。

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2018年の貿易収支は1兆2033億円の赤字で、輸出は4.1%、輸入は9.7%増でいずれも拡大していた。

輸入は原油、液化天然ガス、石油製品がそれぞれ20%以上増え、原油高による値上がりやエネルギー需要増加が要因だった。

輸出が増えたのはドルで代金を受け取るので日本が儲かったのだが、輸入はドルで代金を支払ったので損をしたように見える。


だが原油やガスの類は輸入されて数倍の値段で販売され、工場や商店でさらに数倍の生産や消費活動をしている。

1兆円で輸入した石油やガスを使って10兆円や100兆円もの経済活動をしているので、輸入も日本が得をしています。

もし輸入で損をするなら万年貿易赤字のアメリカはとっくに破産しているはずで、アップルやマイクロソフトも倒産している筈です。


アメリカは日本や中国から輸入した機械を使って、米国内で数十倍もの生産や消費活動を行うので、貿易赤字でもちっとも困っていない。

トランプ大統領が「貿易赤字で大変だ~」と騒いでいるのは貿易が分かっていないからで、本当は貿易赤字でも困らない。

アメリカの貿易赤字は8000億ドル前後で経常赤字は4000億ドル前後、もしこれが「アメリカの損失」としたらアメリカはとっくに国家破産しています。



アメリカは巨額赤字だから成長できる

なぜ倒産しないかというと、国際収支が赤字の分だけ資本収支が黒字なので、両社は釣り合うことになっている。

経常赤字が年4000億ドルだと資本収支も必ず年4000億ドルになり、損も得もしません。

資本収支とはお金の出入りのことで、お金を受け取ると黒字、出ていくと赤字なのだが通常とは逆の計算をします。


「お金を借りる」という行為はお金を受け取るので資本収支では黒字、逆にお金を貸すとお金が出ていくので資本収支は赤字になります。

経常収支黒字の日本は外国にお金を貸しまくっているので資本収支は大幅赤字、逆にアメリカは世界中からお金を借りているので大幅黒字です。

そして日本がアメリカに何かを輸出しても、すぐにドルから円に換金されたりはしません。


日本車が1台売れるとその代金は通常米国内で再投資され、新たな工場設備や宣伝や投資に使われる。

日本に送金されるのは利益のごく一部で、ほとんどはアメリカ国内で循環するだけです。

これは日本がアメリカにお金を差し上げているのと同じ状態なので、アメリカの資本収支は日本車が売れて貿易赤字になるほど拡大します。


こうして米国は年4000億ドルの経常赤字だと必ず年4000億ドルの資本収支黒字になり、経常赤字でも困らないし好景気なのです。

むしろアメリカは貿易赤字、経常赤字だからこそ外国のお金を使って経済成長しているので、貿易黒字に成ったら成長が止まるでしょう。

これをやってしまっているのが日本であり、表面上の黒字をため込んではいるが、稼いだ金は全額アメリカに貢いでいるのです。


中国に対してもアジア諸国にも日本は黒字ですが、貿易で稼いだ金は中国やタイやインドで再投資するので、日本は受け取っていないから貿易黒字でGDPは増えません。

こんなバカバカしい黒字大国より、いっそのこと赤字にしたほうが生活レベルは向上するでしょう。

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