最も前のめりなのはVWで、EVがうまく行かない場合の代替案はない
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欧州EVの大逆襲

2015年のVW排ガス騒動から欧州メーカーが開発していたEVがこれから続々と発売されようとしています。

従来欧州メーカーはクリーンディーゼルを次世代エンジンとしていたが、ディーゼルは廃止するしかなくなりました。

代わって打ち出したのがEV転換で、2040年までに販売数の50%などの目標を立てています。

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フェラーリが2022年以降にEV投入し、同年までに販売モデルの6割をハイブリッド車に転換すると発表しました。

ポルシェは2025年までに販売モデルの半数をEVとPHV化すると発表していて、ポルシェ初のEVタイカンは今年発売を予定しています。

VWは2025年までにEV50車種を投入し、やはり半数程度がモーター駆動の自動車になる。


ダイムラーはSUVタイプのEV EQCを発表し、BMWも新型電気自動車i4を近く発表する予定です。

EVやHVでは最も遅れていた欧州車は車種や販売数でリードすることになるでしょう。

EVの根幹部品はバッテリーとモーター、特にバッテリー性能と品質が決め手になる。


世界のバッテリーメーカーは現在日本のパナソニック、中国CATL、韓国LGの3社しかなく供給量の争奪戦になっている。

欧州は意外にも有力なバッテリー製造メーカーがなく、今後育成するとしているが当面は中韓製品に依存するでしょう。

パナソニックは日米メーカーへの供給すら滞っていて、とても欧州メーカーに供給する余力はありません。



コケたら欧州自動車メーカーは全滅

EVは2018年に前年比60%以上の約200万台売れたが、半数の100万台は中国メーカーによる中国国内販売でした。

中国以外の全世界ではたった100万台であり、販売比率はEV2に対してPHV1の割合なので純粋なEVは70万台程度でした。

過渡期の有力な技術と見られていたPHVですが既にEVに大差を付けられていて、今後逆転する見込みはなさそうです。


『EV Sales』の調査では2018年のPHV販売台数は前年比マイナス7%に落ち込み、もはや新規開発は行われないでしょう。

トヨタ式ハイブリット車の世界販売は2018年に約200万台超だったと推測されるので、すでにEV・PHVの世界販売が並んでいます。

こうした勢力図と勢いの差を考えるとPHVは残念ながら終わった技術で、今後は消え去るのみと考えられる。


HVも世界での伸びは穏やかなものに留まり、10年後に2倍などが精いっぱいでしょう。

EVは年20%増の低い伸び率を想定しても、10年後には1030万台という圧倒的な販売台数に達します。

その頃世界自動車生産は1億台に達しているので、EVは10年後に1割のシェアを得ることになります。


これは年20%増加の場合ですがもし年30%だと10年後に2700万台、年40%なら5500万台になります。

もっとも新技術は最初だけ急成長して頭打ちになる場合があるので、年10%成長なら10年後も500万台にとどまります。

年10%のもっとも低い成長率を想定しても、その時のHV車は300万台程度と予想されるので、EVのほうがかなり多くなります。



HVよりEV増加はゆるがない

どんなケースを想定してもPHVやHVよりEVの販売台数が多くなるので、今後世界のメーカーはEV開発競争になる。

2018年のEV販売は中国を除く世界で70万台程度売れたが、そのうちテスラが24万台、BMWが14万台を占めました。

ニッサンルノーが約12万台前後、VWも約10万台なので4メーカーで60万台と世界シェアの8割以上を占めている。


ガソリンエンジン車と比べて寡占状態にあり、おそらく中国でも有力メーカーの寡占になっている。

EVは始まったばかりだが早くも「勝ち組、負け組」に分かれてしまい、今後新規参入する企業には厳しい状況です。

トヨタはHVでは独走したがEVでは負け組になってしまい、今後EVの成長がHVより早まるとEV転換せざるを得なくなります。


するとトヨタはEVとHV、ガソリン車という3つの全く異なる車を同時に開発しなくてはならなくなる。

EVだけにかけるテスラについては、既存の自動車メーカーと競争が激化しても価値を維持できるかが焦点になる。

良い位置につけているのが日産ですが、ルノーとの提携解消や逆に統合されてフランス国営企業になるリスクを抱える。


ドイツ車全体については期待したほどEVの売り上げが増えなければ、投資した資金が無駄になり、現在の地位も危うくなる。

特にVWは2018年のEV比率が1%に過ぎなかったが、7年で市販車の半数をEVにするとしており、期待通りになるのか疑問がある。

ガソリンエンジン車はもっとも緩やかな予測でも10年後にシェアが1割減少し、早ければ30%減少もありえる。


今後10年から20年で自動車業界では、どんな事でも起こり得る。

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