フランス政府は日産乗っ取りを周到に準備したが、日本政府を軽く見ていた
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画像引用:【電子版】日産、ルノーとの出資比率見直しも 西川社長が示唆 | 自動車・輸送機 ニュース | 日刊工業新聞 電子版http://d1z3vv7o7vo5tt.cloudfront.net/medium/article/img3_file5af999921b39e.jpg



ルノーが日産に譲歩

ゴーン会長逮捕で険悪化していた日産とルノー、日本とフランス政府の対立は新たな展開を見せている。

仏経済誌シャランジュによるとフランス政府は今後段階的にルノー株を売却する検討をしている。

フランス政府はルノー株の15%を所有しているが、国内法によって議決権は2倍の30%になっている。

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マクロン大統領は就任前から「ルノーと日産を国有化する」と公言し、そのために両者の統合を進めていた。

ゴーン会長はマクロンとは犬猿の仲で国有化に反対だったが、身分保証と引き換えに賛成派に寝返った。

日産には以前から「ルノーお荷物論」があり、実質赤字会社のルノーが日産を支配する状況への不満が蓄積していた。


過去に何度か日産がルノー株を追加取得して独立するプランが報道されたことがあった。

現在ルノーは日産株の44パーセントを所有し、日産はルノー株の15パーセントを所有している。

日産がもう10%ルノー株を追加取得すると、日本の国内法でルノーの日産への議決権が消滅し対等な関係になる。


日産側の幹部が独立計画を練っているころ、マクロンとゴーンは日産とルノーを統合し、独立不可能にしようとしていました。

報道によると2019年前半にでも日産とルノーは統合される計画で、ゴーン逮捕は2018年11月19日だった。

逮捕は日産側の幹部らが東京地検に告発したのがきっかけで、東京地検特捜部には国策が深く関与している。



フランス政府はルノー株を手放すか

フランス政府とルノーによる日産乗っ取りに危機感を抱いた政府が、防止のためにゴーン逮捕に動いたのは間違いないように思える。

もし日産がルノーに統合されてフランス国有企業になってしまえば、マクロンが言ったように「日本の工場を閉鎖してフランスで生産する」ようになる。

日本に収めている税金もフランスのものになり、フランスは労せずして莫大な富を手に入れる。


ゴーン逮捕によって日本政府の態度は明白になり、統合が不可能なのも明らかになった。

両者の協定によってルノーは日産の経営に介入できないし、統合を強要もできない。

日産は株式公開買い付けでルノーに戦争を仕掛けることもできるし、増資で株式希薄化という手段もある。


G20や電話会談でマクロンは安倍首相にゴーン釈放とルノー日産統合を要求したが、安倍首相は相手にしなかった。

ルノーやフランス政府が取れる方法としては、相手が拒否しても強引に統合し、強引にフランス国有化もできなくはない。

こうした場合フランスは強い非難を浴び、「フランスによる企業乗っ取り」を全世界が警戒するようになる。


逆にルノーと日産が絶縁して資本関係を解消すると、日産はともかくルノーは独立して存続できないと思われる。

提携関係を維持するのが最善なのだが、現状維持ならフランス政府がルノーを所有する意味がなくなる。

日産を乗っ取るためにルノーと一緒に国有化する話だったので、フランスとしてはルノーだけ持っていても仕方がない。


ルノーは日産株の一部を手放すか、日産がルノー株を追加取得し「対等な提携」に移行するかも知れません。

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