自動車業界の「負け組連合」に見えなくもないが、実現すると日産の情況は大きく変わる
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画像引用:http://pacainfoeco.com/wp-content/uploads/2019/05/renault_fca.jpg



FCAがルノーに統合を持ち掛け

19年5月27日までにFCA(フィアット・クライスラー)がルノーに対して、経営統合を提案したのが分かった。

主な提案条件は公開されていて、今後ルノーや日産がどう対応するかが注目されています。

日産といえばゴーン逮捕からルノーとの対立が表面化し、連合維持か解体かが注目されていました。

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フランス政府はルノー株式の15%、議決権の30%を保有しいつでも国有化できる状態にする事で、強い支配力を行使している。

フランスのマクロン大統領は大統領就任前から「日産とルノーを統合し、工場をフランスに移転する」のを公約に掲げていた。

現在も公然とルノーに日産統合を指示し、ルノーは先日新たに日産に統合方針を伝えた。


日産側の日本人幹部はこれに対抗するため旧通産省である経済産業省と連携し、東京地検を動かしてゴーン逮捕に踏み切らせた。

これがゴーン逮捕に至った経緯と言われていて、原因は日産とルノーの統合をめぐる日仏の対立でした。

日本政府はゴーン逮捕によって「ノー」のサインを出したが、マクロンは空気が読めないので今も諦めていない。


日産は現在ルノー株の15%を保有しているが、もう10%追加取得するとルノーと対等になり、ルノーの日産への支配関係は消滅する。

ところが日産の業績はゴーン逮捕から急降下していて、中々ルノー株取得などの環境が整っていない。

そこへ降ってわいたフィアットとルノーの統合話だが、日産にとって吉でしょうか凶でしょうか?



フィアット・ルノーは日産にとって吉か凶か

FCAの提案ではフィアット側とルノーは互いに50%の割合で相手株を持ち合うが、これがフランス政府や日産に影響を与える。

まずフランス政府の新会社株保有率は15%から7.5%になり、フランスの国内法が通用しなくなるので、仏政府の議決権30%は消滅します。

同時に日産が保有するルノー株15%は7.5%になるが、今まで議決権なしの条件だったのが、議決権ありに変更される。


ルノーが保有する日産株の40%は変わらず、ルノー・フィアットが事実上の日産親会社になる。

日産とルノーの提携条件として日産の経営決定権は日産側にあり、ルノーは日産の経営に干渉できない事になっている。

日産役員の半数は日産側の人間が占めるので、ルノーは日産の経営権を握るためゴーンを送り込んだ。


そのゴーンが逮捕され消えたので、現在ルノーは日産の経営に一切干渉できなくなり、マクロンはイラついている。

もしFCAが日産に、新会社の株式比率を今までと同じ15%にする提案をしたら、日産にとって悪い話ではないので応じるかも知れません。

提案では新会社の役員は11人で、日産も一人の役員を出せるとなっているので、「ルノーの植民地」の現状よりマシになる。


おそらく日産はルノーと対等な立場での新会社提携なら認め、そうでないなら拒絶するでしょう。

フランス政府にとっては議決権30%が7.5%に減少するので、そのままでは認めない可能性が高い。

イタリア政府はフィアットが「フランス国営企業」になるのを警戒し、イタリア政府が新会社株を保有すると言っています。


日仏伊政府(クライスラーにはアメリカも)の利害も絡み合い、このまますんなり決まるとは思えません。

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