アメリカで販売される車の1割が日本からの輸入で、2割が現地生産の日本車
トランプは「もっと現地生産を増やせ」と要求している
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画像引用:https://getnavi.jp/wps/wp-content/uploads/2017/11/20171117_suzuki4-3.jpg



トランプの輸入車関税

保護貿易主義を強めるトランプ米大統領は中国とメキシコに続いて自動車輸出国を問題にし始めた。

輸入車の増加は安全保障上の脅威だと発言し、最大25%の関税を検討していると言われている。

トランプ大統領は5月末に日本訪問したが、たいした議論もなく共同声明もないまま帰国した。

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今まで日本は米大統領訪日には「お土産」を持たせるのが恒例だったが、今回はなかった。

最終日にF35を105機追加購入すると発表されたが、これは以前から決まっていた事だった。

米側は日本で7月末に国政選挙(おそらく衆参同日選挙)が行われるので、それまで待って欲しいという安倍首相の希望を受け入れたと考えられる。


待ったからには選挙明けには待たせた分の「見返り」を要求し、日本側は譲歩せざるを得ない。

報道によるとトランプは訪日の際に日本の自動車輸出自主規制を要求し、飲まないなら制裁関税を課すと示唆した。

あるいは米側の輸入車関税に対して、日本側が自主規制を提案し制裁関税を回避しようとしたのかも知れない。


日本車はアメリカで年間380万台を現地生産し170万台を輸出している。(2017年)

アメリカの年間自動車販売台数は1,727万台(2018年)なので、輸入された日本車の比率は10%程度となっている。

日本車全体のシェアは約3分の1(乗用車に限るともっと多い)で、米ビッグ3のシェアは2017年に合計5割を下回った。



日本車叩きではない

もっとも米ビッグ3は全て国内生産している訳ではなく、フォードはセダン型乗用車を国内で生産していない。

トランプは日本メーカーや米国メーカーを叩こうとしているのではなく、外国工場で生産した自動車に関税を掛けようとしている。

フォードやGMやクライスラーであっても、メキシコや中国で生産したら高額関税を課されるという事で、日本車叩きではない。


フォードやGMは米国内で大型車と国内販売が多い車種のみ生産し、小型車や少数しか売れない車を輸入する計画を立てていた。

アメリカでは1.5L以下に相当する車種は売れないが、一定の需要はあるのでメキシコや中国で生産し輸入していた。

それに25%の関税がかけられると、むしろ日本メーカーのシェアが増えてしまう気がします。


トランプの関税方針を見ると25%は「最大」であって、おそらく5%から段階的に上げるでしょう。

車の輸入価格が5%上がると米国産車に比べて割高になり、確かに国内製造の割合は増える。

それがアメリカの利益になるかは別問題で、アメリカは輸入によって自国以外の労働力を活用し経済成長してきた。


例えば中国の人件費は今もアメリカの10分の1ですが、中国人の代わりにアメリカ人が時給2ドルとかで働いたらアメリカ経済は悪化してしまう。

日本は貿易黒字で経常黒字だが30年不況が続いていて、輸出すればするほどGDPが減少しています。

「なぜだろう」と政治家や官僚は頭を抱えているが、東南アジアの人が時給2ドルで働く代わりに、日本人を低賃金で働かせていることになる。


輸出が増えると儲かるのは低賃金後進国の場合で、賃金の高い先進国で輸入を減らしたら、日本のように衰退してしまう。

中国やアジアから低賃金労働者が作ったものを輸入することで、アメリカは高賃金を維持できている。

トランプがやっている輸入制限は、最終的にアメリカ自身に打撃を与える可能性が高い。

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