化石燃料(黒+灰色)がほとんど減っていない
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画像引用:【ドイツ】2018年の再エネ発電割合が約40%と過去最大。石炭、天然ガス、原子力ともに減少 | Sustainable Japanhttps://sustainablejapan.jp/2019/01/07/german-electricity/36454



ドイツは再生可能エネルギー40%

2011年以降、ドイツは石油と原子力に頼らない再生可能エネルギーにまい進してきました。

その成果は総発電量の約40%が再生可能エネルギーになる成果として表れている。

もっともこれには説明が必要で水力とバイオマスを除くと、太陽光と風力の合計は約30%でした。

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バイオマスについては無限に植林を行うとCO2を発生しないが、現実には森を伐採して燃やしているだけです。

砂漠に植林して20年ごとに伐採して燃やすならCO2は発生しないが、ドイツでは今ある木を伐採して燃やしています。

これでは木を伐採した分森林によるCO2吸収が減り、木を燃やした分だけCO2を発生させてしまいます。


ドイツはバイオマス発電を除外しても、再生エネルギーで6.9%、水力を含めても14.5%の日本より2倍以上多い。

日本はエネルギー基本計画で2030年に再生可能エネルギーを22%以上、原発を20%以上、化石燃料を56%にする計画を立てています。

再生可能エネルギーを22%には水力の7%が含まれるので、実際には15%しか太陽光や風力発電を行いません。


ドイツは既に30%が太陽光と風力なので、日本は10年後でも現在のドイツの半分です。

ドイツは化石燃料依存をどんどん減らしているのに、日本は10年後も化石燃料依存が続くようですが、そうではありません。

実はドイツではこれだけ再生可能エネルギーが拡大しても、化石燃料の使用量が減少していないのです。


日本のエネルギー比率は相変わらず火力が大半です
風車やソーラーパネルを設置するには森林を伐採するしかないので、今後も自然エネルギーを増やせない
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画像引用:【エネルギー】日本の発電力の供給量割合[2018年版](火力・水力・原子力・風力・地熱・太陽光等) | Sustainable Japanhttps://sustainablejapan.jp/2018/07/19/electricity-proportion/13961



CO2排出量は大きくは減らなかった

グラフを見ると一目瞭然ですが、化石燃料による発電量は2002年に約290Twh、2018年は約250Twhほどでした。

少しは減っていますが騒ぐほどではなく、もしバイオマスを燃焼発電と見なすなら、ほとんど減っていません。

どうしてこうなったかというと電力使用量全体が増えたのと、原発の発電量を減らしたことによる影響です。


ドイツの原発依存度は2002年に30%だったが2018年は15%、その分は再生エネルギーでカバーしたが電力需要が増えたので化石燃料も減らせなかった。

ドイツは石油や天然ガスの依存度が低く、国内で自給できる石炭や褐炭の比率が高いが、これらはCO2を多く発生します。

こうした事で結局ドイツのCO2排出量は、2002年と比べてあまり減らなかったのです。


原発依存度が減ってコストが高い太陽光と風力増えたことで、電気料金は2002年から2倍程度に上昇しました。

つまり2002年から2018年までの16年間で、再生可能エネルギーは増えたがCO2排出量は減らず、電気料金が2倍になりました。

ドイツはこれ以上再生可能エネルギーを大幅には増やせない、技術的な問題が存在します。



ドイツの自然エネルギーの限界

一つはバックアップ電源で、天候不順や不確実性を考えると、仮に100%自然エネルギーにしても、同量の原発や火力発電が必要です。

「今日は雨で無風だから電気なし」という訳にいかないので、全国すべて無風で太陽がない状況に備える必要があり、スイッチぽんで発電するような方法が必要になります。

もう一つは日本と同じ送電問題で、ドイツも国土によって送電網が分かれていて、全国土がつながっている訳ではありません。


ドイツのどこかで太陽サンサンで風も良好だったとしても、それを大都市まで送電できないのです。

ドイツ全土で、どこで発電した電力でも送電できるようにするには、日本と同じく数百兆円が必要とされています。

設備とお金の限界が再生可能エネルギーの限界点で、それは50%を超えたあたりでしょう。


ドイツの一般家庭電気料金は1kWh当たり約45円で27円くらいの日本より高く、今後も原発廃止と再生可能エネルギーでどんどん値上がりします。

ドイツの企業向け電気料金は先進国でもっとも高く、産業競争力喪失の原因になっています。

不人気のメルケル首相が退陣したら、ドイツはエネルギー政策を現実路線に転換するでしょう。

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