ローンを組んだ時に年収の3割返済だと、年収が下がれば5割や6割になってしまう
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画像引用:http://www.generation-search.com/k/nen/db/24.png



新築一戸建てオンリーは日本だけ

住まいの選択肢が増えて、賃貸と所有、マンションと一戸建てのどれが良いが、定期的に論争が繰り返されています。

現実は日本の住居の6割が持ち家で、一戸建て比率は55%、共同住宅は42%で借家は35%でした。(総務省統計局「社会生活統計指標 −都道府県の指標− 2016」)

他の先進国に比べて際立っているのが「持ち家」かつ「一戸建て」比率の高さでした。

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一戸建ての借家というのは少ないので、過半数の世帯が自己所有の一戸建て住宅に住んでいることになります。

アンケートでもこの傾向は顕著で、平均40%の人が新築一戸建て購入を望み、若い人でも30%以上が新築一戸建て指向でした。

実際に購入された一戸建て住宅は、日本では85%が新築で、中古一戸建ては15%に過ぎませんでした。


アメリカは真逆で80%が中古一戸建て、新築一戸建ては20%以下に過ぎませんでした。

もはや日本人の新築一戸建て指向は宗教と言えるほどで、必要性や経済合理性ではなく「新築一戸建て」が人生の目的になっている。

アメリカ人が中古好きな理由は簡単で、安くて広くて快適だからで、新築住宅を建てるのはビルゲイツやハリウッドスターくらいです。


アメリカの中古一戸建ては木造住宅で、リフォームして100年、200年と使い続けている事がある。

日本の木造一戸建ては30年で壊れるように作られていて、売りに出しても建物は解体費用のマイナス100万円査定になります。



新築一戸建てという宗教

日本人の元々の住居は都市ではほとんどが「長屋」と呼ばれる借家で、農村は作業小屋を兼ねた一戸建てでした。

農村には借家がなく、家は先祖代々長男が受け継ぐものだったので、農村が金持ちだった訳ではありません。

日本で新築一戸建てが急増したのは1960年代からバブルにかけてで、GDPを増やすため国が奨励しました。


国と不動産屋と土建会社が宣伝し「新築一戸建ては素晴らしい、新築一戸建て以外は負け組」という刷り込みをしました。

それまで借家でいいやと思っていた人も、連日テレビや新聞で「借家は落ちこぼれ国民」のように言われて激しく傷つきました。

こうして新築一戸建てを頂点とした身分社会が形成され、借家とかアパート住まいは「下級国民」の位置づけになりました。


だがこれは日本だけの常識で、ニューヨークやロンドンやパリの人はみんな賃貸マンションに住んでいます。

日本で平均年収の何倍で住宅が買えるかという比較では、新築一戸建ては7倍前後でした。

新築マンションも同じくらいで、中古住宅と中古マンションは平均5倍から6倍でした。



真の勝者は誰か

思ったより差が小さいですが、これをローンの返済額で考えるとかなりの違いがあります。

新築一戸建ては借りれる限度いっぱいのローンを組むことが多く、年収の25%から30%以上を住宅ローン返済に充てている人が過半数に達します。

新築一戸建て購入者のほとんどが年収の20%以上をローン返済に充てていて、それが30年も続くのです。


今の時代30代で年収のピークを迎える人は多いが、ピーク時年収の3割分の支払いが、60代まで続くのを意味します。

仮に30代で年収600万円だったとしても、60歳で年収300万、ローン返済は年180万という状況に陥ります。

こうした高齢の「新築一戸建て貧困者」が増えていて、しかもその一戸建てはローンを返済した時の価値がゼロです。


一生を捧げて手に入れた新築住宅はローンを払い終わったら、「査定ゼロ、せいぜい土地代の200万ですね」と不動産屋に言われたら人生を否定されたように感じると思います。

中古が良いとか賃貸が良いとかは人それぞれなので一概に言えませんが、もう少し他の方法もあるように思えます。

「新築一戸建ては勝者!」「中古や賃貸は負け組!」のようなのは国と土建屋、不動産やくざのキャンペーンに過ぎません。

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