すべての車がEVになる未来は、多くの人が生きている間は来ない
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世界の半分を占める中国が減少

この数年間世界のEV販売は年平均6割のペースで増加し、2018年は200万台に達したと推測されている。

PHVを含むか含まないかで数字はまったく違ってくるが、純粋なEVのみだと世界約150万台で中国が半数を占めています。

年6割増のペースでEVが増え続けると2025年には1000万台を超え、PHV込みならもっと早く超える。

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だが2019年に入って世界の半数を占める中国EV販売が頭打ちになり、前年比マイナスの月もあった。

中国自動車工業協会(CAAM)によると19年5月の新エネルギー車伸び率はゼロで、7月は前年比6.9%減の8万4,000台にとどまった

中国でEV販売が減少したのは2年6カ月ぶり、7月は世界全体でも14%減の約12万8000台にとどまった。


注目すべきは中国のEV販売減少は6.9%だったのに、中国を含む世界全体では14%減と2倍以上も減少した点でした。

中国で新エネルギー車(EVとPHV)が売れたのは政府の補助金が原因で、売れなくなったのは補助金廃止が原因とはっきりしています。

中国当局は純粋なEVに1台80万円以上の補助金を出し、100万台販売とすると単純計算で8000億円もの補助金を支出しました。


これにはさすがに批判が強まったので、5万元(約83万円)だった満額補助金は19年に半分の2万5000元になり、2020年には完全に廃止される。

EVは値上げされ、最大手BYDのEV360は9万元(約140万円)から12万元(約180万円)以上になった。(値上げは6月26日から)

19年1月から3月には駆け込み需要があり、前年比118%増と販売数が倍増したが5月に急減して7月にマイナスになった。



EV普及速度は大幅に遅くなる

中国のEV販売減少にはこうした理由があったので不思議ではないが、世界のEV販売減少は奇妙に思える。

サンフォード・C・バーンスタイン(投資顧問会社)によると2019年通年の世界EV販売は23%から48%増加を見込んでいる。

過去数年の平均伸び率65%から急減速し、スマホ販売が急減速した頃を思い起こさせる。


スマートフォン登場時は年80%も前年比で販売数が増加したが、年々低下して2017年頃ゼロになっています。

これは多くの人気家電のブームと飽和サイクルと同じで、爆発的に普及したあと伸びがピタリと止まりマイナスになる。

EVに好意的な人は今後ずっと年6割の成長が続き、2030年代に世界の自動車のほとんどがEVになるだろうと予測していました。


全世界の電話がスマホになる予測と同じで、ある程度当たったものの話が大げさすぎた。

今までの年平均6割増加というのも中国政府の補助金効果が少なくとも4分の1、他の国の補助金効果も同じくらいあった。

今後各国の補助金は縮小されるので、伸び率はせいぜい年3割程度が順当でしょう。


すると2030年代には世界のほとんどがEVどころか、1割に達したかどうかにとどまる可能性が高い。

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