一番の問題は部品を組み立てても自動車にならないことで、熟練職人の人手に頼るしかない
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画像引用:PHEV ブログ ダイソンEV は、2ドアクーペスタイル?、日本は有望な先行発売候補http://phev.blog.fc2.com/blog-entry-3008.html



EVバブル全盛期から崩壊へ

サイクロン式掃除機で知られている英企業のダイソンが、EV計画からの撤退を表明しました。

ダイソンがEV参入を発表したのは2017年9月で、当時はテスラブームの熱狂でEVへの期待感が最高潮に達していた。

すぐにでも全ての自動車がEVになるような予想をしたり、そうなるべきだという意見が大勢を占めた。

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願望だけにはとどまらず、中国は全ての自動車をEV化すると発表し、英仏や北欧やインドも同様の発表をした。

中国はEVとPHVに補助金や税制優遇を発表し、これは逆にいえばガソリン車が事実上罰金を取られるのを意味した。

米カリフォルニア州や欧州委員会は2020年代にほとんどの車種の排出ガスをゼロに近づけるような排ガス規制を予定している。


自動車メーカーもテスラに続けとほとんどのメーカーがEV転換を発表し、もう10年後にはEV以外なくなるような勢いでした。

それで結局どうなったかというと2年後の2019年に中国はEV優遇を大幅に後退させ、事実上撤回する。

2年前に各国は2040年代のガソリン車禁止を約束したが、今は無かった事のように誰も触れないようにしている。


既存メーカーのEV開発も尻すぼみになり、欧州メーカーは全車EV転換を計画しているが、それはEUの新排ガス規制をクリアするためです。

欧州メーカーのEVは実際にはPHVとHVがほとんどを占め、純粋なEVが急速に普及するという見通しは少ない。

トヨタは10年後の2030年になっても純粋なEVは全自動車の10%を占めるにとどまると予想している。



掃除機からEVへ転換失敗


ダイソンは2017年9月にEV開発を発表し、20億ポンド(約2732億円)をかけて2020年の発売を目指していた。

ダイソンは市販の目途が立たず開発を中止したうえ、事業の買い手を探したが誰も居なかったという。

今までにいくら投じたのか不明だが、他の自動車メーカーから見てゴミ同然にしか映らなかったようだ。


ダイソンはバッテリやモーター、ファン、ヒーター、空気清浄の技術を組み合わせれば、3年でテスラ程度の車を作れると考えたようだ。

テスラが第一回投資を募集したのが2004年4月で、最初のロードスターは2008年に販売されたから約4年で市販した。

テスラの創業は2003年なので創業からだと5年かかっているが、ダイソンも4年か5年あればEVを開発できたはずだ。


だが実際には買い手が見つからないほど酷いものしかできなかったのは、アメリカとイギリスの違いかもしれない。

アメリカではイーロンマスクが宇宙企業を立ち上げた時、NASAの退職者や技術者が大勢集まり「第二NASA」のようになった。

イギリスはこうはいかず優れた人材は自社で育成するしかなく、新興企業の出る幕は無い。


もっと大きな壁は自動車そのものにあり、現在では「自動車の部品」は家電メーカーでも製造できるだろう。

自動車産業は非常に閉鎖的で新規参入者は数十年に一度しかなく、「出る杭は打つ」を地で行っている。

閉鎖的な産業を成立させているのは自動車製造の困難さで、部品を組み立てても自動車にはならない。



「乗り味」に象徴されるような人間の感性に訴える部分や、「すり合わせ」「つくり込み」と言われる作業が難しい。

電気製品やスマホは部品を組み合わせれば必ず同じものができるが、自動車はそこからが本当の作業になる。

テスラは例外的にうまく行ったが、アメリカは自動車産業の人材も豊富で、お金さえ払えば引き抜くことが出来た。


アップルも以前EVや自動運転車の開発をしていたが、結局失敗して開発チームを解散している。

IT企業や家電メーカーが自動車メーカーになるのは、簡単ではないようです。

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