円安で経済成長という前提が疑問視されている
92c9ea41
画像引用:http://livedoor.blogimg.jp/yosizoukabu/imgs/9/2/92c9ea41.jpg



円安は日本の国益になったか

2012年末に安倍政権が発足して以来1ドル120円前後の円安が長く続いたが、これは政府と日銀が円安誘導していたからでした。

日本のインフレ率はアメリカよりずっと低く、自然な状態では低インフレ国の通貨が高い円高になります。

例えばマクドナルドのビッグマックの値段がアメリカで3ドル、日本では300円で為替レートは1ドル100円だったとします。

スポンサー リンク

インフレ率はアメリカの方が高いので数年後にアメリカのビッグマックは3.5ドル、日本は300円のままだと米ビッグマックは日本円で350円になってしまいます。

すると為替レートは両国の価格差を調整し、1ドル85円か90円くらいになって日米のビッグマックは同じくらいの値段で維持されます。

これは理屈であって実際には全世界のビッグマック価格はすべて異なるが、インフレ国の通貨は下がりデフレ国の通貨は上がるものです。


安倍政権以降も日本のインフレ率は1%でアメリカは1.5から2%以上だったので、円高に推移しないとおかしいのです。

また日米の貿易と経常収支は毎年10兆円以上も日本の黒字で、それだけの金額がドルから円に交換されています。

これも円高ドル安になる筈なのに、実際には1ドル120円前後が長く続いていました。


円高になるべきなのにならなかったのは政府と日銀が食い止めていたからで、金融緩和などの政策が効果を上げたのでしょう。

ドル円相場は2011年に75円の最高値だったのが2015年に125円の最安値をつけ、2019年は104円とやや円高になりました。

少し戻したものの日米のインフレ率の差で毎年0.5%から1%ほど、実質的に円安が進行しています。



円安で経済成長は昭和の時代

先ほどと同じく日本のビッグマック価格は据え置きでアメリカだけ上がる状況なので、為替レートが同じなら日本の物価はアメリカよりどんどん安くなるのです。

安倍政権の狙いは円安で日本の国際競争力を強化して、輸出で日本経済を成長させる事でした。

だが安倍政権発足以来の成長率は平均1%に過ぎず、マイナスよりマシですが成功とは言えません。


そこで安倍首相が行ってきた円安誘導政策は果たして経済にプラスだったのか、マイナスだったのかの議論が起きている。

円安になると自動的に日本株が上がるが、これはドル換算で日経平均が同じになっているだけで、実は上昇していません。

円高で日本株が下がるのもドル換算では下がっていないので、実際には下がっていないのと同じです。


円安になると生産コストが安くなり輸出が増えるが、日本の輸出依存度は今や15%程度に過ぎない。

貿易依存度は30%以下なので理論上は円安でも円高でも、それほど日本経済に影響はない筈です。

円安になると円の価値が下がるので輸入で不利になり、輸入が生み出しているGDPは低下してしまう。


日本のGDPのほとんどは内需なので、輸入が減少すると国内生産や国内消費が減少し、結果GDPが減ります。

円安になると海外投資が不利になるので、将来海外から受け取る収益や配当金も減少する。

このように考えると円安が日本経済を成長させるとは言い難く、過度な円安も成長を止めてしまう。


スポンサー リンク