日本のモールは日常の買い物をする場所、アメリカでは休日に家族で出かける場所だった
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画像引用:家族で楽しむショッピングモールエリア(浦和美園) - 埼玉県https://www.pref.saitama.lg.jp/a0109/sr-main/sr-townguide/townguide/mall.html



アメリカでモールの半数が閉鎖危機

アメリカでは大型ショッピングモールが衰退し、世界でも同様の傾向があると言われています。

だが世界と比較すると日本の大型ショッピングモールは活気があり、新規開業も多い。

アメリカでは衰退するショッピングモールがなぜ日本では活況を呈しているのでしょうか。

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ショッピングモールの起源はアメリカで、1950年代にモータリゼーションが始まると全米でオープンした。

ひとつの町ほどの面積に店舗数は数百店、ホテルや遊園地など娯楽施設まで備えた巨大モールが誕生した。

日本初のショッピングセンターはダイエーだが、2000年の大店法改正でモール型ショッピングセンターが産まれた。


本家アメリカのショッピングモールは2000年代から衰退がはじまり、現在1100か所存在する全米の大型モールは2022年までに25%以上が閉鎖される。

2020年代のうちにアメリカのショッピングモールは半減しそうな勢いで、良い話は何もない。

インターネットショッピングの増加とモール衰退が同時期に起きたので、アマゾンが原因と言われています。


だがインターネットが普及しても毎日の買い物は近所でしている筈なので、アマゾン原因説は辻褄があわない。

「毎日の買い物は通販で済ませています」という主婦は見たことが無いし、アメリカでも同じです(アメリカにも日本と同じくらいの主婦が存在する)

もっと大きな原因は大型モール周辺の人口が減ったことで、地方の郊外からどんどん人が居なくなっています。



衰退したモールは周囲の人口が減った

世界のどこでも都市への人口集中が進み、アメリカの都市化率は82%で日本は70%以下だが、統計の取り方によっては90%に達している。

日本ではかなりの田舎でもコンビニなどがあるが、アメリカではコンビニがある場所を田舎とは呼ばず、砂漠や無人地帯が田舎になる。

どちらも都市化率は上昇しているが、とりわけ日本は都市への集中度が短期間で上昇するとみられている。


理由は高齢化で田舎に住んでいた人が寿命を迎え、若者は都会に移住するためです。

この場合の移住先は地方の拠点都市で、人口数十万人の県庁所在地などで人口が増える。

代わりに現在かろうじて人が住んでいるような、「字」が地名につくような場所はすべて無人になります。


アメリカで大型モールに来店する人が減ったのは、単純に買い物圏内の人口が減ったのが最大の理由です。

アメリカではほぼすべての大型モールが衰退しているが、日本では衰退するモールと好調なモールに2極化しています。

もう想像がつくが衰退したのは人口が減った田舎の郊外型モールで、好調なのは都市や拠点都市に近いモールでした。


日本で店舗数100以上で5万平方m以上の大型モールは150か所程度で、ショッピングセンターは約3200か所となっている。

アメリカのショッピングセンター11万か所には遠く及ばず、アメリカの大型モール1100か所と比べても日本の大型モールは少なく小さい。

日本は大店法改正が2000年だったので大型モールの歴史も20年未満しかなく、潰れるほどたくさん存在しないのも理由です。



都市近郊の買い物モールは健在

日本の大型モールの多くは駅や都市に近い立地にあり、アメリカは何もない荒野を切り開いてモールを作り、周囲に町が形成された。

日本の地市近郊のモールは鉄道やバスでも行くことが出来、近くの人は自転車や徒歩でも来店している。

アメリカ人は日曜日に家族で大型車に乗って遠くの大型モールで1週間分まとめ買いし、一日中モールの娯楽施設で過ごすというライフスタイルでした。


ファミリーで遠くのモールに行き一日を過ごすような家族はもう居なくなり、買い物はもっと近くで済ませ、家族はバラバラに行動しています。

日本のショッピングセンターや大型モールは日常の買い物の場として生き残ったが、アメリカでは非日常を提供する空間でした。

アメリカ人のライフスタイルが変わったからモールに来なくなったので、もう回復は難しい。


あるいは日本のように都市近くの小型ショッピングモールに方向転換すれば、案外うまく行くかも知れない。

日本でもネットと競合するような非日常の買い物(スポーツ用品など)は実店舗で買わなくなっていて、毎日の買い物やついで買いが多い。

日本では新たにオープンする大型モールもあり、アメリカのような廃墟化は大半のモールでは起きていません。


意外にも日本のモールでは高齢者が多く、確かに平日昼間は朝から高齢者が大勢います。

彼らは買い物ではなく時間つぶしに来ていて、とりあえず店内を一周してフードコートや喫茶スペースで休憩する。

いつもの仲間と談笑したり一人でぶらしたり、最大限モールを有効利用している。

高齢者に売れそうな保険商品や医療施設などがあり、高齢者向け商品や葬式の受付まである。


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