空母艦隊指揮官には山口少将が適任だったが、階級が上というだけで航空機に素人の南雲中将が指揮し大敗させた。
こういう事は今の日本でも良く見られる
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連合艦隊は圧倒的優勢だったのになぜ大敗したのか

歴史小説のジャンルにif物があり、もしも関ヶ原で小早川が裏切らなかったら、などというのが定番です。

もし日本が第二次大戦に勝っていたらというジャンルもあるが、その実現性はどの程度だろうか。

日本は明治維新、日清日露、日中戦争を経て米国による経済封鎖を受け、事態を打開するため米英蘭国と開戦した。

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日本の目的は米海軍を壊滅させてアメリカを交渉に引っ張り出し、経済封鎖を解除させる事でした。

同時に米国の石油禁輸で断たれた原油を確保するため、欧州帝国が植民市支配していた東南アジアに侵攻し、油田地帯を確保した。

後年創作されたような「日本は世界支配を企んだ」や「アメリカを屈服させようとした」などは事実して一切ない。


山本五十六率いる連合艦隊はハワイの米海軍を奇襲攻撃し、全艦撃沈すればそれで戦争が終わると思っていました。

米海軍には戦う船がないのだから講和に応じざるを得ず、日本は経済封鎖を解除されてめでたしめでたしとなる筈でした。

ところが空母機動部隊を引いた南雲中将と意思の疎通を欠き(無線封鎖していた)、機動部隊は米空母を打ち漏らしました。


米海軍はミッドウェイに機動部隊をおびき寄せ、残った3隻の空母「エンタープライズ」「レキシントン」「サラトガ」で壊滅させた。

ここでも南雲中将と山本は意思疎通を欠き、南雲はミッドウェイ島と空母のどちらを優先すべきか分からず大敗を喫した。

南雲中将は駆逐艦上がりの艦隊派で、空母派の山本を見下し露骨に対立していたとされる。



日本軍が負けた根本原因は組織の腐敗


南雲中将は空母にも航空機にも不慣れなため、艦隊の指揮に適切な人物ではなかったというのが後年の評判です。

連合艦隊には空母艦隊の指揮に最適な山口多聞少将が居たが、南雲より階級が下だったので南雲の下で飛龍艦長として参戦しなくなった。

これが日本軍の欠陥で、どんなに能力が高くても年齢や階級が下だと昇進できず、適切ではない人物が指揮を執っていた。


たとえば連合艦隊司令長官の山本は本来なら大本営や政治家が適切だったが、政争に敗れて左遷され司令長官になった。

陸の上だと海軍主流派(好戦派)に歯向かうので海上に追い払われたが、こんな気持ちでは中々適切な作戦指導はできなかったでしょう。

日本軍では年齢が上、大学での席順が上、階級が上などの理由で指揮官に就任し、その役職に適した人物は左遷されるのが常でした。


その結果次々に間違った決定を下し、最後は特攻だの玉砕が美徳だと言い、敗戦時は自分たちだけ本土に逃げ帰りました。

こういう腐敗した制度を持つ軍隊は、相手がもっと腐敗していたら勝てるが、相手がまともなら勝つのは困難です。

日本軍はアメリカ軍に負けたのではなく、自らの制度腐敗によって自壊して滅亡しました。



開戦自体が必要なかった

日本が開戦に至った理由は米国の経済封鎖を解除させるためでしたが、米国が経済封鎖した理由は日本が満州を手放さず中国本土も占領しようとしたからでした。

アメリカは経済封鎖する前に、「中国を日米で分割しよう。半分よこせ」と言ってきたが日本は不当な干渉だとして突っぱねていました。

アメリカは経済の国で関心があるのは金だけ、人道だの民主主義だのにも金儲けになる時だけ反応し、金にならないと反応しません。


この時アメリカに中国の半分を渡していれば、第二次世界大戦は起きなかったと明言できる。

第二のチャンスは真珠湾攻撃で、日本は石油を得るため東南アジアでイギリスやオランダと開戦したが、アメリカと戦争をする必要はなかった。

最終的にアメリカ側から攻撃してくるかも知れないが、アメリカは議会制民主主義なので議会の決議を得るのに最短でも数か月はかかる。


先に東南アジアの欧州帝国を追い払い石油を確保してからアメリカを迎え打つが、アメリカが攻撃して来なければこちらから攻撃する必要がない。

当時の日本の緊急課題は石油を得ることで、石油はインドネシアなどにありアメリカとは直接関係ない。

当時アメリカは国を挙げて厭戦気分であり、イギリスがドイツに負けそうになっても「イギリス?負ければ良いだろ」というのが世論でした。


日本は油田地帯を得た後「アメリカと戦争をするつもりはない」と宣言し、中国の一部をアメリカに譲渡すれば、日米はハッピーエンドになれた。

なぜそうしなかったかは再び日本軍の制度腐敗に関係があり、日本軍は一度手にした領土や権益を、一辺たりとも手放すのを拒否しました。

日本の議会は226事件と515事件で軍人が支配しており、民主主義は機能せず「政治家」は存在しませんでした。


日本に政治家が居たら軍が反対しても満州の半分をアメリカに差し出して経済封鎖を解除するか、そもそも経済封鎖などされなかったでしょう。

軍人が議会を支配した理由は日清日露で大戦果を挙げたことと、昭和大恐慌の混乱を利用したクーデター成功でした。

日本軍は第二次大戦に突入する前に既に組織が腐敗しており、だから米軍に負けたのです。


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