不振の日産とホンダが新連合結成に動くか
653608
画像引用:https://cdn.carbuzz.com/gallery-images/840x560/653000/600/653608.jpg



「ホンダ・日産」連合

2020年1月13日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は複数の日産幹部がルノーとの分離に向けて備えているという記事を掲載しました。

記事によると分離に向けた予備的協議に技術・生産部門の完全分離、日産取締役会の改編が含まれる。

ルノーのスナール会長と日産の内田CEOの間で、分離に向けた話し合いが行われる模様だとしている。

スポンサー リンク

この報道がなされた後、日産とルノーの双方で報道を否定したが、噂は沈静化していない。

日産はゴーン逮捕後に新体制となったが、西川社長は2019年9月に不正報酬疑惑で辞任している。

西川元社長は辞任後にメディアで「日産内部でルノーからの独立を画策した人間が、自分を陥れた」と語っていた。


ゴーン被告もまた「日産幹部に陥れられた」のように語っていて、日産経営陣はよほどこうした事が好きなようだ。

ゴーン逮捕後の日産は販売低迷し、16カ月連続減で減少幅は8%台、営業利益は9割減と散々だった。

ゴーン逮捕が原因とされるが客はゴーンが逮捕されたから買わないのではなく、魅力ある車種がないから買わないだけです。


ゴーンは全車種をレンタカーのように画一化し、レンタカー、営業車、カーリースのような法人向けに大幅値引きで販売した。

その結果ルノー日産は1000万台を超えたが個人向け車種がなくなり、ゴーン逮捕後に値引きを辞めたら法人販売がなくなった。

日産が個人向け車種に転換するには大幅値引きの安売り車から脱却する必要があり、今は過渡期にあたっている。



ルノーと絶縁する秘策は日立とホンダ

日産内部にはルノー傘下に不満を持つ勢力が居て、独立を目指しているのは何度も報道されてきました。

現在のルノーと日産の関係をチェックし、独立が可能かどうかを検証してみます。

ルノーは日産株の43%と議決権を持っているが、日産は議決権なしのルノー株15%しか持っていないので、事実上ルノーが日産を支配している。


ルノーが日産株を15%ほど手放すか、日産がルノー株の10%を追加取得するとルノーの日産への支配力は大幅に弱まる。

日本の国内法では、日産がルノー株を25%取得すれば、ルノーの日産への議決権は消滅し独立も可能になります。

ルノーの時価総額は112億ユーロで現在の為替レート(122.5円)だと1.37兆円、その10%は1372億円に相当します。


日産の売上高は約12兆円、営業利益は大幅減だが約1500億円、キャッシュフローは1.6兆円もある。

このうち自由に使えるフリーキャッシュフローは1911億円しかないので、これを使う事は出来ない。

でも日産は支援金融機関から1300億円くらい借りる事は可能なので、お金がないから独立できないわけではない。


問題はフランス政府の介入など政治的な圧力や、解消するには日産とルノーが深く関り過ぎている点です。

今やルノー日産のすべての車種は(三菱の軽を除き)何らかの形でルノーと共同開発したり共通の設計になっている。

これを引きはがすのは簡単ではなく、当面は混乱やコスト増加などの悪影響しかないでしょう。



ホンダと日立が日産に手を差し伸べるか


それにルノーと分離した後他の大手メーカーと提携する必要があり、現代の自動車業界では年550万台の日産でも単独では生き残れない。

だがここに救いの神が現れ、日産とほぼ同じ規模のホンダも連合を組む提携相手を探している。

複数のメディアは昨年11月以降、ホンダと日産が新連合を組むだろうという記事を掲載していた。


ホンダは今までどの大手メーカーとも組まず独立してやってきたが、今後EV転換など巨額投資は単独では行えない。

2019年10月30日、ホンダと日立製作所が傘下の部品メーカー4社の統合を発表しました。

「日立オートモティブシステムズ」は日立、ホンダ以外に日産にも3割の部品を供給している。


つまりホンダ、日立、日産の部品メーカーが統合した訳で、デンソーやアイシンに次ぐ部品メーカーになる。

こうした中で2019年12月18日、FCAとPSAつまりプジョーとフィアット・クライスラーが経営統合を発表した。

FCAとPSAの合計は871万台(2018年)、トヨタは1059万台、ルノー日産は1075万台、VWは1083万台を持っている。


もしホンダ・日産連合が誕生すれば合計1078万台になり、日産はパートナーを入れ替えて首位グループに留まる。

ルノーは単独では388万台に過ぎず、世界10位以内にも留まる事はできないが、誰も「ルノーの子会社になりたい」とは言わないでしょう。

ホンダも日産程ではないが4輪部門は伸び悩み、転換期を迎え変化を必要としている。


本田宗一郎後のホンダはゴーンの日産同様数だけを追い求め、「クソ車」を量産して評価を落とした。

ホンダにはルノー株1300億円を買う資金は十分にあり、日産がルノー株を買うのと違い政治問題にはならない。

パートナーを探す両者が互いにひかれあい、連合を組む可能性はかなり高いと見られている。


スポンサー リンク


スポンサー リンク